高信頼基盤ソフトウェアFujitsu Software PRIMECLUSTER
機能 - Cloud Editionの機能 -
PRIMECLUSTERは、サーバ、ストレージ、ネットワークなどのシステム構成要素を冗長化し、お客様の重要なシステムの運用を継続できます。
パブリッククラウドで必要な障害対策
パブリッククラウドでは、物理ホスト、ネットワーク、ストレージなどのインフラストラクチャーが、サービスの管理単位であるアベイラビリティゾーン(Availability Zone)内で冗長化されています。このため、パブリッククラウドを利用しさえすれば、障害対策は万全と考えられがちです。
しかし、実際には、次のような点に注意が必要です。
- 仮想サーバ上で動作するゲストOSやミドルウェア、アプリケーションの障害については、直接の保証はありません。
- アベイラビリティゾーン全体に影響する障害が発生した場合、冗長化されたインフラストラクチャーすべてが利用できなくなる可能性があります。
PRIMECLUSTER Cloud Editionは、これらの課題を低コストで解決できる、パブリッククラウド環境に最適化された高信頼基盤ソフトウェアです。
パブリッククラウドが提供する冗長化・高可用性
PRIMECLUSTER Cloud Editionの機能
PRIMECLUSTER Cloud Editionは、インフラストラクチャー以外の障害や、アベイラビリティゾーン全体に影響する障害にも対応した、高信頼・高可用機能を提供します。
故障監視機能では、インフラストラクチャーからアプリケーションまでシステム全体を監視します。これにより、パブリッククラウドが提供する機能だけでは検知できない故障も検知できます。
フェイルオーバー機構は、故障発生時に切り替え先にシステムを動的に配備します。一般的なHAクラスターとは異なり待機系の仮想サーバが不要で、ソフトウェア・ライセンスなどを含めた資産の保有・運用管理を二重に行う必要がないため、低コストで運用できます。
また、配備先には、現用系と異なるアベイラビリティゾーンを自動的に選択します。このとき、同一リージョン内で3つ以上のアベイラビリティゾーンが利用できる場合、すべてのアベイラビリティゾーンを切り替え先として指定できます。これにより、アベイラビリティゾーン全体に影響する障害が発生した場合にも、正常に動作しているアベイラビリティゾーンを使用して業務を継続できます。
データの保護には、クラウドが提供する高信頼・高可用のPaaSを活用します。一般的なHAクラスターとは異なり、ディスクのミラーリングは不要です。
PRIMECLUSTER Cloud Editionの機能
構成・動作
PRIMECLUSTER Cloud Editionは、パブリッククラウドが提供する様々なサービスを活用することにより、単一サーバ構成のままでシステムの高信頼性を実現しています。
故障監視では、PRIMECLUSTERのもつ高機能エージェントとパブリッククラウドの監視機能を併用します。これにより、アプリケーションの異常なども含め、柔軟かつ高度な異常監視を実現しています。
フェイルオーバー機構は、パブリッククラウドが提供するイベント処理サービスやサーバーレス実行基盤上に実装しています。
故障発生時には、事前に作成したシステムイメージを使用して、同一構成のサーバを動的に配備することで切り替えを行います。この時、インスタンスタイプだけでなく、インスタンスに設定されたタグ、キーペア、ネットワークセキュリティグループなどの情報も引き継ぎを行います。
ネットワークアクセスの制御には、クラウドが提供する負荷分散の機能を使用します。サーバの切り替えを行う際に、故障の発生したサーバを負荷分散のターゲットから外し、新しく配備したサーバを負荷分散のターゲットに追加することで、ネットワークアクセスの継続を実現しています。
アプリケーションデータ格納先には、フルマネージド型ファイルシステムやデータベースサービス使用し、切り替え前後のデータの継続性を保証します。
この時、故障の発生したサーバの切り離し・停止が不十分な状態で切り替え先のサーバを起動すると、共用データへの同時の書き込みが発生してデータが破壊される恐れがあります。PRIMECLUSTER Cloud Editionでは、確実な切替え制御により、複数サーバからの同時書き込みによるデータ破壊を防止しています。
Amazon Web Servicesでのシステム構成イメージ
一般的なHAクラスターとの比較
項目 | 一般的なHAクラスター | PRIMECLUSTER Cloud Edition |
---|---|---|
サーバ構成 | 2台(現用系・待機系) | 1台 |
故障監視 | 同等(アベイラビリティゾーン障害、OS・ミドルウェア・アプリケーションを含めたシステム全体の監視) | |
フェイルオーバー機構 | 運用系、待機系のそれぞれのサーバ上で動作 | クラウドが提供するイベント処理サービスやサーバーレス実行基盤上で動作 |
フェイルオーバー動作 | 現用系サーバを停止 | 現用系サーバを停止、削除 |
待機サーバ(起動済み)で業務アプリケーションを有効化 | 切替先サーバを配備し、OS・業務アプリケーションを起動 | |
データ保護 | 運用系、待機系のサーバ間で共用ディスクを使用、または、運用系、待機系のサーバ間でディスクデータをミラーリング | クラウドのPaaS(ファイルシステムサービス、データベースサービス)を活用 |
特長・メリット | 製品機能を中心にして高可用性を実現 | クラウド機能を活用して高可用性を実現 |
フェイルオーバー動作がより高速 | 待機系が不要なため、低コストで運用可能 |
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