SPARC/Solaris 探検隊
第4回:サーバとパソコンは何が違うの?(前編)

2011年9月27日


 

これまで "サーバは、クライアントに対して様々なサービスを提供している" というお話をしてきました。
では、どうしてサーバはサービスを提供できるのでしょうか?
パソコンではサービスを提供することはできないのでしょうか?

ハッキリ言ってしまうと、パソコンでもサービスを提供する、つまりパソコンをサーバとして使うことはできます。
サーバもパソコンも「CPU、メモリ、HDD(ハードディスクドライブ)などの部品が入っていて、OSをインストールして使う」という基本的な仕組みは同じです。
そのため、パソコンをクライアントからアクセスできるようにすれば、パソコンをサーバとして使うこともできます。実際に、個人または少人数用のサーバに、パソコンを利用することもあります。

しかし、銀行のATMや証券取引所の株式売買システムなどの常にサービスを提供し続けている重要なシステムや、たくさんの人が利用する大規模なシステムでは、パソコンではなくサーバが使われます。なぜなら、性能や信頼性などにおいて、サーバはパソコンよりも高い能力を持つからです。
そのようなサーバの特徴を、今回から2回に渡って、いくつか紹介したいと思います。

見た目が違う!

まず、サーバとパソコンの見た目の違いについてお話します。

サーバにはディスプレイがない!?

サーバにはディスプレイやキーボードがついていないことがほとんどです。

なぜ、サーバにはディスプレイがついていないのでしょうか?
その理由を理解するために、サーバがサービスを提供するまでの流れについて、少し考えてみましょう。

まず、サーバがサービスを提供できるようにするために、サーバを操作してソフトウェアのインストールや設定を行います。第3回でも少しお話しましたね。
しかし、サーバがサービスの提供を始めると、サーバを操作することはほとんどなくなります。それは、サーバを操作して突然サービスの内容を変えてしまうと、クライアントが戸惑ってしまうからです。
例えば、みなさんがいつもATMでお金を引き出せるのも、いつも電子メールができるのも、サーバが常に同じ内容のサービスを提供し続けてくれるからです。

このように、いつもディスプレイやキーボードを使って操作しているパソコンとは異なり、サービスの提供を始めたサーバを操作することはほとんどありません。そのため、サーバには操作用のディスプレイやキーボードがついていないことが多いのです。

では、サーバを操作するときはどうすれば良いのでしょうか。

サーバを操作するときは、パソコンをネットワーク経由で接続することが一般的です。もちろん、サーバによっては、専用のディスプレイ、キーボード、マウスを直接サーバに接続することもできます。

ラックに搭載できる!

サーバは大きく分けて、「フロアスタンド」と「ラックマウント」の2種類の形のものが販売されています。
フロアスタンドのサーバとラックマウントのサーバの大きな違いは、「置き方」です。

フロアスタンドのサーバは、タワー型のパソコンと同じように直接床や机の上などに置いて使います。

一方、ラックマウントのサーバは、「ラック」と呼ばれるサーバ専用の棚に載せて使用します。

様々な情報システムをいくつも作るとき、何台ものサーバが必要になることがあります。
そんなときに、ラックマウントのサーバが活躍します。ラックマウントのサーバは、狭い場所に何台もサーバを置くことができるため、設置スペースを節約できるのです。

性能も大違い!

サーバは毎日たくさんのクライアントからアクセスされていて、クライアントからのたくさんの要求を処理しています。その仕事量は膨大です。
一方、パソコンは通常1人で使うため、サーバと比べて仕事量が少ないのです。

そのため、サーバはパソコンよりもたくさんの仕事をこなせる性能が必要です。
サーバは、CPUやメモリなどの仕事をこなすための部品をたくさん搭載することで、高い性能を持ち、たくさんのクライアントからの要求に素早く応えられるようになっているのです。

1台のパソコンには、通常1個のCPUと1GB~8GB程度のメモリが搭載されています。
それに対して、1台のサーバには2個以上のCPU(64個もCPUを搭載できるサーバもあります)と10GB~4TBもの大容量のメモリが搭載されることがあります。

今回のまとめ

たくさんの人にサービスを提供するサーバは、たくさんの仕事を素早くこなすことができる高い性能が求められます。
そのために、サーバでは、

  • ラックを使用して、何台ものサーバを設置しやすくする!
  • CPUやメモリなどをたくさん搭載して、性能を上げる!

などのパソコンにはない仕組みや工夫が施されています。

ところで、サーバは性能が良ければいい、というわけではありません。常にサービスを提供するためには「信頼性」も重要です。
次回は、サーバの信頼性を高める仕組みや工夫について、お話したいと思います。


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