マルチクラスタ システム

[1] マルチクラスタシステムを支えるGS21シリーズの並列処理技術

(1) 富士通の並列処理の変遷

密結合マルチプロセッサ
1975年に出荷をはじめたM-100シリーズは、主記憶装置を複数プロセッサで共用する密結合マルチプロセッサ(TCMP *1)を実現し、処理能力と信頼性の向上を図りました。
疎結合マルチプロセッサ
1986年、ロードシェアによる大量処理とホットスタンバイによる高信頼システムの実現に向け、複数のクラスタ(TCMPシステム)を高速チャネル通信FSI *2 によって接続した本格的な疎結合マルチプロセッサ(LCMP*3)を開発しました。 このシステムは、レコード単位の排他制御や分単位のホットスタンバイ切り換えを実現するなど、基本的な並列処理技術を確立しており、他社に先駆け第三次銀行オンラインシステムに使用されました。
SCMPシステム
さらなる大量高速処理、ホットスタンバイ時の切り替え時間の短縮を図るために、高速チャネル通信(FSI)のノウハウを活かしたより高速なプロセッサ手段としてシステム記憶装置(SSU *4)を開発しました。1989年には、このSSUに複数クラスタを接続したSCMP *5 システムにより、高速な排他制御による大規模ロードシェアシステムや、秒単位の高速ホットスタンバイを実現しています。
  • *1
    TCMP:Tighly Coupled Multi Processor
  • *2
    FSI:Fujitsu Subsystem Interface
  • *3
    LCMP:Loosely Coupled Multi Processor
  • *4
    SSU:System Storage Unit
  • *5
    SCMP:SSU Coupled Multi Processor

(2) GS21シリーズの並列処理技術

高性能を実現する並列技術
SSUを利用したクラスタ接続
SSUによる高速排他制御
クラスタ増設による柔軟なシステム拡張
SSUを利用した並列バッチ処理
高信頼を実現する並列技術
高速ホットスタンバイ、ロードシェアによるオンライン業務の連続運転
スケーラブルSCMPシステムによるバッチ業務やシステムの連続運転
SSUを利用した高速ホットスタンバイ

スケーラブルSCMP方式

GS21シリーズのSCMP方式では、最大接続クラスタ数を16台へ拡大するとともに、シングルシステムビュー運用、クラスタ活性増設や活性保守などの拡張性・運用性を中心にした機能強化を行っています。これをスケーラブル SCMP方式と呼びます。

システム記憶装置(SSU)

システム記憶装置は、主記憶なみの高速データ転送を実現するとともに、各クラスタが効率的に並列処理を実現するための制御機構を備えています。SSUには同期と非同期の二種類のデータ転送命令や排他制御命令、さらにクラスタ間通信命令を装備しています。
また、高信頼性システムに向けて、データの不揮発化、二重化構成・四重化構成、活性保守を実現しています。

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