量子コンピュータを実用性で超える新アーキテクチャー

Digital Annealer

組合せ最適化問題を高速で解く

実社会において、現在のコンピューティング能力では解決できない問題が未だ数多くある一方で、従来技術の延長での計算性能の向上は限界に近付きつつあります。そのため、「量子コンピュータ」の実用化が期待されていますが、ハードウェアやソフトウェアの制約が大きく、実用規模の問題が簡単に解けるようになるには、多くの技術的課題を克服する必要があるといわれています。

そこで富士通が開発したのが、「デジタルアニーラ」です。デジタルアニーラは、従来のコンピュータでは解くことが難しい問題の一つである「組合せ最適化問題」に特化した新しいアーキテクチャーです。量子の振る舞いに着想を得たデジタル回路でビットの全結合を実現しているため、複雑な問題を瞬時に解くことができます。例えば、組合せ最適化問題の代表的な例である「巡回セールスマン問題」は、訪問都市が30に増えてもデジタルアニーラは1秒以内に解を求めることができます。

  • 適用分野ごとに求解法を定型化

    富士通研究所では、デジタルアニーラの圧倒的な技術力を確立するために、「物流」「材料/創薬」「金融」など、適用分野ごとに求解法の定型化に取り組んでいます。これにより、お客様はこれまで準備のためにかかる膨大な時間や計算コストの懸念から二の足を踏んでいた課題解決や、新しいビジネスに挑戦することができます。
    例えば、物流の分野では、トラックの配送スケジュールの最適化によりコスト削減や労働力不足への対応が可能になります。また創薬の分野では、中分子医薬の候補材料を短時間で絞り込むことで新薬開発期間の短縮が可能になります。さらに金融の分野では、500銘柄から最適なポートフォリオを作成し、リスクに強い分散投資を可能にします。

  • エコシステムの拡大へ向けて

    富士通研究所は、デジタルアニーラによる社会課題の解決のため、オープンイノベーションによる研究開発を加速させています。富士通研究所と早稲田大学は、2018年9月にデジタルアニーラに関する包括的連携活動協定を締結し、金融、デジタルマーケティング、物流などの分野におけるデジタルアニーラの活用について共同研究を実施しています。また、量子コンピュータやAIの研究で世界トップクラスのトロント大学(カナダ)とも2017年からパートナーシップを結んでおり、交通やネットワーク、金融、医療分野における共同研究を実施するなど、様々な研究機関等とのオープンイノベーションによる研究開発を推進しています。

    デジタルアニーラは、組合せ最適化問題を実用レベルで解ける唯一のコンピュータです。今後もこれまでスーパーコンピュータ開発で培った先端技術力や豊富なSI実績、各分野の専門知識・ノウハウによって適用分野を拡大するとともに、より大規模な問題に対応できる技術の研究開発を推進し、お客様の業務変革や新規ビジネスの創造、そして社会課題の解決に貢献していきます。

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