V形 搬送装置(1955年)

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  • 伝送装置

海外技術を学び直し、戦後復興へ

第二次世界大戦後の1952年、電気通信事業を担う国の機関として日本電信電話公社(電電公社)が発足します。同社は戦後経済の復興に向けて通信網を整備すべく、「電信電話拡充5カ年計画」という政策を打ち出しました。富士通はその同年、戦前に技術提携をしていたドイツのシーメンス社との関係を復活させ、同社に技術者を派遣します。海外に後れをとっていた新技術分野における調査・開発が目的でした。真空管を使った「V形搬送装置」はその成果として誕生しました。

電電公社の政策に合わせて開発した小型かつ高性能なこの装置により、富士通は中継局のみならず、大規模な端局への参入も果たし、戦後復興に貢献しました。富士通はまた、この経験によってデバイスや新技術の開発モデルを確立し、成長の原動力としていきます。

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