FLM150ADM 光リング伝送システム(1991年)

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音声と専用線を統合し、アメリカ市場を席巻

光伝送システムの標準化機運が世界的に高まっていた1980年代半ば、アメリカでも速度や多重化方式をめぐって標準化が検討されていました。この標準を「SONET(Synchronous Optical NETwork)」と呼びます。同時に求められていたのは、通信局間で障害が起きても、専用線サービスなどの通信そのものは途切れないようにすることでした。富士通はこれらの要望に応じるべくネットワークの構築方法を一新し、冗長性を持たせた、いわばリング状のネットワークシステムを製品に組み込みました。「SONET」という技術を世界で初めて実用化したのです。これが150Mbps、600Mbps、2.4Gbpsの3速度からなる「FLMシリーズ」でした。

全米7社の地域電話会社のうち6社がこのシリーズを採用し、10年間で1兆円以上を売り上げるほどのトップシェアシリーズになってゆきます。「FLM150ADM 光リング伝送システム」はそのひとつです。富士通はこのようにしてアメリカにおける通信のデファクトスタンダード(事実上の標準)を作り上げていきました。

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