可視化ソリューション

FUJITSU Technical Computing Solution並列可視化ライブラリ

スーパーコンピュータ上の大規模並列計算結果データを外部へ転送することなくその場で可視化し、計算が正しく実行できたかどうかを直ちに確認するためのツールです。

製品概要

一般に可視化システムの構成として、スーパーコンピュータ上の計算結果データを手元のワークステーションへ転送してから可視化する“Local Visualization”や、スーパーコンピュータとファイル共有する可視化サーバを遠隔操作して可視化する“Remote Visualization”が採られています。

しかし、数千~数万並列規模の超大規模超並列環境では、データの巨大化やシステムの運用条件から、Local/Remote Visualizationは困難です。このため富士通では、スーパーコンピュータ上の計算結果データを外部へ転送することなくスーパーコンピュータ上でそのまま可視化する“In Situ Visualization”用の並列可視化ライブラリを用意しました。

特長

  • サブルーチンライブラリとして提供され、スーパーコンピュータ上のバッチジョブとして実行します。
  • 可視化にあたり膨大な計算結果データを手元へ転送する必要がありません。
  • 計算と同じ並列数で動作します。
  • 可視化にあたり計算格子を間引いたり、分割数を変更する必要がありません。
  • 計算終了と同時に、一連の可視化結果画像がスーパーコンピュータ上の画像ファイルとして得られ、Webブラウザー等を介して遠隔地からでも閲覧できます。

機能

  • 利用者が作成したFORTRANまたはCプログラムから呼び出すサブルーチンライブラリとして提供されます。
  • 可視化結果は画像ファイル(jpeg/png)として得られます。
  • 可視化手法として、超並列でも効率よく動作する粒子ベースボリュームレンダリング(Particle-Based Volume Rendering)法(注1)を採用し、計算と同じ並列数で動作します。
  • 格子データ上にあるスカラー値をボリュームレンダリングにより可視化します。

(注1): 京都大学小山田研究室で考案。

扱えるデータ形式

  • 構造格子データ

  • 非構造格子データ

非構造格子データを、構造格子へ変換せずに直接ボリュームレンダリングできます。

利用事例

シリコンナノワイヤの電子密度の可視化(RSDFT)

【データ提供】
理化学研究所 計算科学研究機構様
東京大学様

地震波の可視化(SEISM3D)

【データ提供】
東京大学地震研究所様

雲水、雲氷、雨、雪、霰の可視化(NICAM)

【データ提供】
理化学研究所 計算科学研究機構
複合系気候科学研究チーム様

動作環境

OS Linux
対象機種 PRIMEHPC、PRIMERGY

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