オムニチャネルという言葉に象徴されるように、実店舗での販売、紙のカタログを用いた通信販売、自社サイトやショッピングモールサイトを使ったインターネット販売など、販売チャネルの多様化が進んでいます。それらを有効に活用するには、さまざまなチャネルをシームレスに統合した顧客管理が求められます。
個人を対象とした顧客管理と同様に、取引先(法人)を対象とした顧客管理においても同一法人を一意に扱うことが求められています。
また、マイナンバー制度においても、国民生活の利便性向上のために、将来は金融や医療の分野での活用が想定されています。そこでも個人の特定を正確に行わなくてはいけません。
一方、法人番号制度においては、国税庁から基本3情報(法人番号、商号、本店所在地)が公開され、法人番号の記載が求められる申請や手続きでは、取引先などの法人番号の記載が義務付けられます。ここでも法人の特定を正確に行わなくてはいけません。
そのために必要になるのが「名寄せ」です。名寄せとは、さまざまな顧客データから同一人物、同一企業を洗い出し、紐付ける作業のことです。名寄せを行うことで、顧客データの精度を高めることができます。
企業が持つさまざまなデータを横断的に名寄せするソリューションが、「FUJITSU Business Application Operational Data Management & Analytics Data Quality 名寄せ」(以下、「ODMA Data Quality 名寄せ」)です。
顧客リストのデータ精度を高める名寄せ
複数のリストを突き合わせて、同一顧客のデータを紐付する名寄せ
顧客情報は、企業にとって極めて重要なものです。しかし、全角文字と半角文字の違いや漢字・ひらがな・カタカナ・アルファベットの違いなどによる表記ゆれによって、「同じ顧客なのに、異なる顧客として登録されてしまう」といったケースが起こります。
それらのデータから重複を洗い出してデータ精度を高め、各種データに紐付けるのが「名寄せ」です。
名寄せによって、より正確な売上分析、CRMが可能に
一人の顧客が自社ECサイト会員、ショッピングモールサイト会員、紙のカタログ会員のそれぞれに登録されていても、同じ顧客として管理できなければ、優良顧客の購買傾向の分析ができません。販売チャネルが増えるほど、顧客情報の品質が求められることになります。
名寄せを行いデータの精度を高めることで、顧客ごとの購買履歴管理、売上分析、CRM(顧客管理システム)などが可能になります。
「ODMA Data Quality 名寄せ」とは
名寄せの作業が抱えていたさまざまな課題を解決
名寄せの作業を人が目視や手作業で行うと、多くの工数がかかります。また名寄せ特有のノウハウが必要であるため、担当者には高いスキルが要求されます。逆に人の手を介さずに機械だけで処理しようとすると、人間でなければ判断ができないケースに対応できません。
富士通のビッグデータ利活用ソリューション「ODMA Data Quality 名寄せ」は、かんたんに、かつ高い精度でスピーディーに名寄せを行う機能をワンストップで提供するソリューションです。
「完全に同一の顧客」、もしくは「完全に別の顧客」と見なせる情報は自動的に判定し、「おそらく同一の顧客」、もしくは「おそらく別の顧客」という場合には、人間である作業者に判断を仰ぎます。このように、機械の良さ、人間の良さを併せ持つソリューションになっています。
主な特長
「かんたん」「高精度・高速」な名寄せソリューション
![[図]特長と効果 [図]特長と効果](/jp/Images/ba_data-quality-nayose_pic_01_tcm102-2287891.jpg)
「ODMA Data Quality 名寄せ」は、氏名、住所、企業の名称といった表記ゆれが多い日本語データに適した名寄せソリューションです。名寄せに必要なノウハウを組み込み、専門的な知識を必要とせずに、簡単な操作で高い精度の名寄せが可能になります。また、高速処理が可能なため、大量のリストからスピーディーに重複データを抽出できます。
![[図]ODMA Data Quality 名寄せ 機能概要 [図]ODMA Data Quality 名寄せ 機能概要](/jp/Images/ba_data-quality-nayose_pic_02_tcm102-2287892.jpg)
名寄せに必要な機能、使いやすいUI・管理機能一式を搭載
「ODMA Data Quality 名寄せ」は、表記の揺れや誤記などを修正し表記を統一する「クレンジング」、同一顧客を特定する「名寄せ」を行い、精度の高い顧客マスタデータを作ります。
そして、そのために必要な各種ソフトウェア、テンプレート、辞書、管理機能などをワンパッケージで提供します。
住所の抜け落ちや表記の揺れに強い高精度なクレンジング
高い精度を誇る富士通のクレンジング・名寄せソフトウェア「Interstage Information Quality」を用いて、クレンジングを行います。例えば入力ミスにより「○○区」や「○○市」が抜け落ちていた場合でも、前後の情報をもとに独自の解析技術で自動的に補正します。また過去40年に渡る住所の変遷を収録していますので、市町村の統廃合によって住所が変わった場合でも、最新の住所に自動的に変換します。その成功率は約97%と業界トップレベルの精度を達成しています。
名寄せのベストプラクティスを実装
名寄せの精度を高めるには、機械・作業担当者・管理者間での役割分担が重要です。「ODMA Data Quality 名寄せ」による自動的な判断、作業担当者による目視での判断、作業全体を掌握する管理者の業務を明確に分けることで、名寄せの作業を効率的に進めることが可能になります。
活用シーン
1. 流通小売/通販事業者様の活用シーン
同一人物へのDM多重配送によるムダなコストを削減。優良顧客をピックアップしサービス向上に活かしたい
- 【課題】
- 同じ人物が複数のリストにバラバラに登録されていたため、同じDM(ダイレクトメール)や電子メールを何通も送る無駄が発生していた。さらに、複数チャネルで購入していると優良顧客であることに気づけず、アプローチできていなかった。
- 【効果】
- 名寄せによって顧客データベースの精度が高まるため、同じ人物に同じDMを複数送ることがなくなり、無駄な郵送コストを削減できます。また、複数チャネルで購入している優良顧客を明確に絞り込むことができ、CRMのサービス品質向上、新たな優良顧客向けのサービス展開へと発展することが可能になります。さらに顧客側においても、異なるチャネルで購入しても合算したポイントを獲得できるなどのメリットを提供できます。
2. 製造業様の活用シーン
法人取引先データを集約して、販売店間で情報共有したい
- 【課題】
- 各販売店の取引先データを集約して一括管理したいが、元になるデータの表記や形式が不統一であるため、重複除去にコストと手間がかかる。
- 【効果】
- クレンジングによって統一された取引先データを法人番号情報などと紐づけることで、取引先データの集約を低コストで実現。販売店間で情報が共有されることで、的確な拡販企画の立案が可能になります。
商品体系
商品名 |
概要 |
価格(税別) |
ODMA Data Quality 名寄せ
V1 基本 |
- 「ODMA Data Quality 名寄せ V1」を利用される際の基本ライセンス商品
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- 15,000,000円(買取)
- 710,000円(月額)
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ODMA Data Quality 名寄せ
V1 基本 プログラムサポート |
- ODMA Data Quality 名寄せ V1」向けプログラムサポート商品
- 住所辞書更新サービス込み
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※「ODMA Data Quality 名寄せ V1 基本」の月額ライセンス商品のご利用期間中、プログラムサポート相当のサービスが提供されます。別途、プログラムサポート商品の手配の必要はありません。
※商品ご購入の際、メディアパック(10,000円(税別))というインストール媒体のみの商品が必要です。メディアパックには使用権は付属しておりませんので、必要なライセンス商品をそれぞれ購入してください。
※初期費用、オプション、サービス費用は別途お見積りいたします。詳細については下記フォームよりお問い合わせください。
動作環境
動作OS
商品名 |
動作OS(サーバ機能) |
動作OS(クライアント機能) |
ODMA Data Quality 名寄せ
V1 基本 |
- Windows Server 2012 R2
- Windows Server 2012
- Windows Server 2008 R2
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- Windows Server 2012 R2
- Windows Server 2012
- Windows Server 2008 R2
- Windows® 8.1
- Windows® 7
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必須ソフトウェア
製品名 |
クライアントマシン |
ODMA Data Quality 名寄せ
V1 基本 |
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