「富士通技術者ブログ~Javaミドルウェア~」の開設!!
富士通技術者ブログ~Javaミドルウェア~

2019年8月2日
草野 優一

はじめに

はじめまして!富士通でJava実行基盤製品(Interstage Application Serverなど)の適用支援窓口を担当している草野です。このたび、広くJavaの情報を周知する手段として、この『富士通技術者ブログ~Javaミドルウェア~』を開設しました。このブログを通して、富士通のJavaへの取り組みやコミュニティーでの活動状況、また富士通製品の特長のご紹介といった情報を発信していきたいと思っています。なにとぞよろしくお願いします。
記念すべき第一回目の記事は、富士通がJavaに関わってきた歴史とこれからどのように関わっていくのか?ということ、本ブログがどういう情報を発信していくのか?についてご紹介します。

富士通のJavaへの取り組みと今後

1990年代からJavaに取り組み

Javaがサン・マイクロシステムズ社によって公開されたのは1995年のことです。富士通では、Javaがインターネット時代のウェブアプリケーションを構築する言語の本命と考えサン・マイクロシステムズ社との技術者交流をとおして、Javaの技術について可能性を探りました。

1998年にINTERSTAGEとしてJavaの実行基盤製品をいち早く提供

富士通では、Javaを実行するための実行環境やアプリケーションの管理機能など、いわゆるアプリケーションサーバーのニーズをとらえ、企業システムのインターネット対応を現実のものとするINTERSTAGE V1を1998年4月に他社に先駆けて市場に投入しました。INTERSTAGEは、CORBAといったオープン技術に対応し、プラットフォームやネットワーク、ベンダーの固有仕様などに依存しないアプリケーションの運用を可能とし、さまざまなシステムで採用いただきました。

2000年初頭にはApacheやTomcatをベースとした製品を提供

2000年に入るとオープンソースソフトウェア(以降、OSSと略す)の利用が増えてきました。主にApache HTTP ServerやApache Tomcatなどです。富士通では、そういったOSSとの互換性を考慮し、OSSをベースにした開発に乗り出しました。当時、OSSは品質的に不安がある中で、富士通ではメインフレームのソフトウェアで培った高信頼・高性能技術を融合させることで付加価値を加えた製品を提供していきました。

2010年頃にはJava EEに対応し、よりエンタープライズ向けの製品を提供

2010年頃には、サーバーサイドのエンタープライズ向けJavaフレームワークとしてJava EEが登場しました。従来、ウェブアプリケーションを構築する際には、Apache TomcatにOSSのフレームワークを組み合せて使われることが多くありましたが、Java EEが登場し今までOSSで用意していた機能相当のものが標準機能として含まれることになり、生産性が大幅に向上することになりました。また、Interstage Application ServerではJava EEへの対応に加え、Javaにおけるレスポンスの安定性向上(Full GC発生時のレスポンス悪化対策など)の機能を独自に開発して提供したり、マルチコンテナ機能による多重制御技術で高い性能を実現したりと、よりエンタープライズ向けに使用しやすい製品へと進化してきました。

Interstage Application Serverの標準技術への対応と高信頼・高性能技術の実装

2018年にJava EEはJakarta EEに

その後、Java EE技術はバージョンを重ねるごとに進化を遂げ、Interstage Application Serverも最新のJava EE規約に準拠した製品を市場に提供していきました。
しかし、2017年に転機を迎えました。従来、サン・マイクロシステムズ社やオラクル社がJava EEを開発してきましたが、2017年秋にオラクル社がJava EE技術をオープンソースコミュニティーであるEclipse Foundationへ移管することを表明しました。その後、2018年にワーキンググループが設立され、Java EEの後継技術はJakarta EEという新たな名称となりました。富士通は、このワーキンググループの設立メンバーとして、Jakarta EEワーキンググループ内に設置される3つの委員会である「ステアリング委員会」、「仕様策定委員会」、「マーケティング委員会」にストラテジックメンバーとして参画し、Jakarta EE 8の仕様策定を進めています(2019年7月現在)。

富士通のJava技術者ブログの狙い

情報発信の機会を増やす

富士通では上述したように長年Javaに取り組んできましたが、なかなかその事実を情報発信できていませんでした。今後は、Jakarta EEのワーキンググループに参加して得た生の情報を、現場の技術者から発信する機会を増やしていきたいと思っています。もちろん、実際に説明する場として、セミナーなども従来どおり行っていくので、セミナーの告知なども本ブログで行っていきます。

Java最新技術の説明

Javaの技術進歩は早く、次々と新しい規約が策定され実装されていきます。そのため、日本語のドキュメントが追いつかず、情報が英語だけといったこともしばしばあります。そういった最新規約を富士通の技術者目線で説明していきます。また、実際のシステム開発現場に足を運んだ際にいただいた質問を基に詳細な説明を行うということも考えています。

最新機能を使ったサンプルアプリケーションの開発方法など

Javaの最新化に伴い、利便性や生産性が向上された機能や開発手法が提供されます。そういった最新の便利機能については、サンプルアプリケーションを使った説明も行っていきたいと思っています。現在であれば、MicroProfileを使ったマイクロサービスの実装などを考えています。

おわりに

第一回の記事ということもあり、Javaに対するこれまでの当社の取り組みと本ブログの立ち位置を中心に説明しました。次回は、Jakarta EEコミュニティーの近況をお届けします。さらに今後はMicroProfileの説明、機能紹介など、Javaの技術に踏み込んだ内容を記事にしていく予定となっておりますので、今後ともよろしくお願いします。

  • (ご注意)
    本記事に掲載されている内容は、2019年7月現在の情報に基づいています。

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