日経クロステックActive掲載記事公開

ビジネスプログラムの推進する『ビジネスマッチング』の活動が日経クロステックActiveより取材を受けました。
こちらより全文をご覧いただけます。
Fujitsu Software ビジネスプログラムにご参加いただく最大のメリット「会員様と富士通や会員様同士による得意技の融合」をビジネスマッチングと呼んでいます。協業事例を交えて、事務局メンバーが活動のなかで実感した内容を語りました。
この機会に是非チェックしてください。
日経クロステックActive掲載記事
ベンダーが顧客企業の期待に応え続けるには?
ITベンダーの協業を支援!続々協業事例が生まれる、注目のビジネスコミュニティー
異なる技術や知見を持つパートナーとどう出合うか
DXを推進することが、企業にとって不可欠になっている。先進的なデジタルテクノロジーをビジネス価値へ転換する上で、パートナーとなるITベンダーへの期待はかつてないほど高まっている状況だ。
ただ、ITベンダー各社にとっては難しい時代ともいえる。顧客の要求が多様化、高度化する一方で、サービス提供を担う人材のリソースは常にひっ迫している。また、生成AIなどの先進テクノロジーをキャッチアップし、顧客ニーズに先回りした提案をしていくことも不可欠だ。いかにITのプロフェッショナル集団といえども、変化する状況に即応しながらビジネスを拡大していくのは簡単なことではないだろう。
すべての顧客ニーズにベンダー1社で応えることはもはや現実的ではない。顧客のDXを高いレベルで支援し続けるには、異なる技術や知見を備えた企業が協業することで、シナジー効果を生み出すことが不可欠だ。このアプローチこそ、これからの時代のITベンダーに求められる要素であることは間違いない。
互いに技術を補完し合うとともに、新しい価値を創出できるパートナーを見つけ出す――。そこで今、ITベンダーの間で注目度が高まっているのがパートナーをつなぐビジネスコミュニティーである。多くの企業がこのような枠組みを利用することで、最適なパートナーとのビジネスマッチングを実現している。
今回は、続々と会員数を増やしている富士通のビジネスコミュニティーの内容と、そこで生まれているマッチング成果について紹介しよう。
様々な“得意技”を持ったベンダーが120社以上登録
ITベンダーのビジネスコミュニティーとして、富士通が開設したのが「Fujitsu Software ビジネスプログラム」である(図1)。立ち上げの背景について、同社の栗木 麻紗子は次のように話す。
「ここ数年は、当社自身も『もはや自社だけではビジネスが成り立たない』ということを痛感していました。そこで、ソフトウェアを軸とした企業同士のビジネスマッチングを推進することで、自社やITベンダー各社が抱える共通課題を解決できないかと考えたのです」
富士通株式会社 オファリングセールス本部 オファリングマネジメント推進統括部
セールスリレーション推進部 マネージャー 栗木 麻紗子
図1:ビジネスマッチングのパターンと支援策
ビジネスマッチングでは①②③の協業パターンを想定。
富士通が会員同士のマッチング③についても積極的にサポートする
プログラムのコンセプトは、「会員企業がそれぞれの“得意技”を生かして協力し合い、新たなビジネスを創出する場」。「テクノロジーパートナー」「ソリューションパートナー」「OEMパートナー」の3つの会員種別を設定し、入会費・年会費無料で登録を受け付けている。
図2:3つの会員種別
“得意技”に合わせて3つの種別のいずれかで登録する。
カテゴリを分けることで求めるパートナーを検索しやすくなっている
「企業規模はスタートアップから大手まで、業種もソフトウェアベンダーやハードウエア開発ベンダー、SIerなど、幅広い企業様にご加入いただいています。会員数は2024年1月現在で120社以上。会の主旨に共感いただいた企業が増えるとマッチングの可能性も高まるので、今後もどんどん増やしていきたいと考えています」と富士通の田中 宏樹は紹介する。
富士通株式会社 オファリングセールス本部 オファリングマネジメント推進統括部
セールスリレーション推進部 田中 宏樹
「富士通と会員」「富士通と複数の会員」はもちろんのこと、「会員と会員」というパターンも想定している。その意味で、「富士通と構築パートナー」、「富士通と販売パートナー」という契約ベースの1対1の協業体制を意図した従来のパートナープログラムとは大きく方向性が異なるものだ。「幅広い会員企業の中から、パートナーを柔軟な視点で見つけ出せることが特徴です」と田中は言う。
このプログラムでは、各社のビジネスを推進するための支援策も多数展開している。会員企業が主催するセミナーの集客活動を支援したり、富士通ソフトウェアのスキル習得を目的として「富士通ソフトウェアトレーニング」を活用した現場の技術者に対するスキル習得支援がその一例だ。
ビジネスマッチングに向けて、会員同士の交流を促すイベントも開催しています。2023年にはミニ展示会形式の名刺交換会を開催し、200名ほどの会員様が一堂に会しました。また、新規ビジネスの共創をテーマとしたワークショップなども開催し、当社の取組みにご好評いただいております」(田中)
開設2年で数々のマッチング事例が誕生
2022年1月の開設から現在までに、既に多くのビジネスマッチング事例が誕生している。その中から2つ紹介しよう。
1つ目は、世界中に多くのユーザーを抱えるローコード開発ツールを販売するウイングと、顧客システムの設計・開発から運用・保守までを担うトータルシステムデザインのケースだ。
元々Fujitsu Software ビジネスプログラムのソリューションパートナーであったウイングが、プログラムの支援策を利用してセミナーを開催。そこにトータルシステムデザインが参加したのがきっかけだ。ローコード開発ツールで、自社のシステム開発事業の生産性を高めたいと考えたトータルシステムデザインが、ウイングにコンタクト。トータルシステムデザインは自らそのツールを導入するとともに、ウイングのトレーニングを受けてツールに習熟していき、顧客へのSIサービスを強化した。
ウイングは、そのツールに精通し、顧客への導入展開までを行えるパートナー企業を少しでも増やしたいと考えていた。元々は取引のなかった両社が、富士通のプログラムを通じて出合い、コラボレーションに至った事例といえる。「このように、当社が直接絡まないパートナー様同士の関係構築も、当プログラムでは積極的に後押しています」と富士通の大矢 汐里は紹介する。
富士通株式会社 オファリングセールス本部 オファリングマネジメント推進統括部
セールスリレーション推進部 大矢 汐里
その後、トータルシステムデザインもFujitsu Softwareビジネスプログラムにテクノロジーパートナーとして加入。現在は、ローコード開発ツールを活用したシステム構築サービスに、富士通製の高信頼性データベース「Enterprise Postgres」を加えたトータルソリューションを提供する方向で、両社で検討を開始しているという。
2つ目の事例は、HA(High Availability)クラスタ製品を開発・販売するサイオステクノロジーと、EDIをはじめとするデータ連携基盤を提供するデータ・アプリケーションの事例だ。
いずれも自社製品の拡販を目的として、ビジネスプログラムソリューションパートナーに登録していた両社は、プログラム主催の名刺交換会で知り合った。データ・アプリケーションのデータ連携基盤は、顧客企業の“止められないシステム”で多く利用されている。可用性のさらなる向上を目指し、サイオステクノロジーのHAクラスタ製品の強みが生かせると考えた。
「両製品で連携検証を行い、問題ないことが確認できています。このような当社を含めた3社での連携など、ビジネスマッチングが加速しやすい体制を今後も整えていきたいです」と大矢は話す。
会員向けポータルの提供、新規イベントなどを検討中
2つの事例からも分かる通り、Fujitsu Software ビジネスプログラムは会員企業のビジネス拡大を強力に後押しするものといえる。今後も富士通は、会員のマッチング、および双方向のコミュニケーションを支援するための施策を継続的に強化していく予定だ。
「現在、ビジネスプログラムを紹介しているWebサイト上では、パートナー種別ごとの会員一覧と各社が提供する製品・サービスの簡単な紹介を掲載しています。2024年度には会員向けのポータルサイトを立ち上げて、情報検索などをより便利に行えるようにする予定です」と栗木は話す。
会員増に向けた活動も引き続き強化していく。
定期的な説明会の開催による新会員の誘致はもちろんのこと、会員にとって魅力的な新規イベントの企画、支援策の追加なども随時行っていくという。
「私たちは、Fujitsu Software ビジネスプログラムの活動を通じて、日本のソフトウェアビジネスの推進エンジンになりたいと考えています」と栗木氏は言う。このようなプログラムは、DX時代のITベンダーに多くの価値をもたらすものといえるだろう。
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