ソレキア株式会社 様

帳票を完全電子化し、コストの大幅削減と業務の効率化を実現

商品先物取引業向け基幹業務システム「Cima」における「Interstage List Works」適用事例

「Cima(シーマ)」は、商品先物取引業向け基幹業務システムを構築する製品です。富士通の電子帳票システムソフトウェア「FUJITSU Software Interstage List Works」を活用し、基幹業務で出力されるすべての帳票を電子化することで、帳票の印刷および保管に関するコストを大幅削減し、同時に帳票の仕分け機能により業務の効率化を実現した事例を紹介します。

課題
効果
課題パッケージをお使いのお客様にかかる帳票の印刷・保管コストを削減したい
効果すべての帳票を電子化し、帳票の印刷や保管にかかるコストを大幅に削減
課題人手による帳票の仕分け・配送による運用負荷や帳票の誤配送、紛失をなくしたい
効果帳票の仕分け・配送の自動化により、業務の効率化および帳票の誤配送と紛失の防止を実現

背景

「Cima」 の帳票運用に関する二つの課題

「Cima」は、1985年より販売を開始した商品先物取引基幹業務向けパッケージである。
ソレキア株式会社は、1975年より商品先物取引基幹業務の計算センターを運用・保守する業務を開始し、その後、商品先物取引業務におけるバックオフィスシステムを実現するパッケージ「Cima」を開発。2002年から、データセンターを利用した「Cima」によるバックオフィスシステムのアウトソーシングサービスをお客様に提供している。販売開始以来、約30社の導入実績を持ち、商品先物取引基幹業務向けパッケージでトップシェアを誇っている。

「Cima」は、商品先物取引業務における法定帳票や管理帳票を100種類以上サポートしているが、帳票の運用に関して、お客様と同社のバックオフィス業務において、それぞれ課題を抱えていた。

一つ目の課題は、「Cima」をお使いのお客様にかかる帳票の印刷・保管コストである。法定帳票は、法令により10年間の保管義務があるが、印刷した大量の帳票を保管するためにまとまったスペースが必要になり、コストがかかってしまう。

二つ目の課題は、同社のバックオフィス業務における帳票の仕分け・配送に伴う運用負荷である。全国に拠点を持つようなお客様においては、同社のオペレーターがセンターで印刷した帳票を拠点の数だけコピーして配送する運用を行なっており、いかに業務を効率化し、運用負荷を軽減するか課題となっていた。

そんな中、法令により定められた一定の要件を満たせば、従来「紙」での保管が義務付けられていた帳票が電子データで保管できるようになった。同社では、紙での保管義務という制約が無くなったことを受けて、帳票運用についての課題を解決するべく、帳票の電子化に取り組むこととなった。

ポイントと効果

すべての帳票を電子化し、帳票の印刷や保管にかかるコストを大幅に削減

開発当初「Cima」は、富士通株式会社(以下、富士通)の汎用機で稼働するアプリケーションであったが、その後2011年にWindows用のアプリケーションに移植され、すべての帳票を電子化した。

「汎用機上の『Cima』を極力改修することなく、帳票の電子化を実現したい」そんな同社の要望を実現したのが「Interstage List Works」であった。「Interstage List Works」を使えば、帳票の印刷先を変更するだけで、すべての帳票を電子化できる。また、Windowsにおいても汎用機と同等の帳票印刷を実現できるため、「Cima」にとって格好の電子帳票管理ツールであった。

「『Cima』が『Interstage List Works』を使ってすべての帳票を電子化したことにより、帳票印刷や保管にかかるコストの課題を解決できました。以前、帳票の保管場所として、社内に専用の部屋を2箇所、社外に倉庫を1箇所使っていたのですが、帳票の電子化によりすべて不要となり、今では社内の部屋は事務フロアとして有効に使っています」と、「Cima」のお客様である豊商事株式会社 システム企画部 課長 松村 充 氏は語る。

ソレキア株式会社
金融ソリューション統括部
統括部長代理兼システム部長 吉井 和則 氏

帳票の仕分け・配送の自動化により、業務の効率化および帳票の誤配送と紛失の防止を実現

「Interstage List Works」の導入は、二つ目の課題である、同社のバックオフィス業務効率化にも大きく貢献している。
「従来の運用では、例えば同じ帳票を5部署に配布する場合、バックオフィスのオペレーターが、帳票を印刷してから5部コピーして配布していました。また、全支店の情報が含まれた帳票は、個々の支店に配布する際に、その支店のページだけをコピーして配布しなければなりません。そういった運用の煩雑さをすべて『Interstage List Works』の『仕分け機能』により自動化することで業務を効率化しています。また、人手による誤配送の防止にもつながっています」と、ソレキア株式会社 金融ソリューション統括部長代理兼システム部長 吉井 和則 氏は語る。

「Cima」が出力する帳票は、「仕分け機能」によって、仕分けのための定義情報にしたがい分割され、一旦、受信フォルダに格納された後、お客様の支店や部署ごとに分けられた保管フォルダに配布される。また、同社では、システムを導入する際、お客様の組織体制と帳票の種類を考慮した上で、どういったフォルダ構成でどのようなアクセス権を付けたらよいかを提案している。商品先物取引業界において同社の長年にわたり培われたノウハウと「仕分け機能」によって、お客様に最適な電子帳票管理を提供できているというわけだ。

システムの概要

「以前は、お客様に紙の帳票またはPDFファイルにして保管していただいていたのですが、運用しているうちに、紙やファイルが膨大になってしまい、過去に作成したものを紛失、もしくは見つけるのに時間がかかるなどの課題も抱えていました。『Interstage List Works』の導入によって、お客様自身がPC上で『Interstage List Works クライアント』を使い、帳票を検索して、印刷したり、CSVで取り出して加工したりすることも可能となり、業務効率が上がり、紛失も防止できたと好評をいただいております。また、帳票に『付せん』や『スタンプ』を貼れる機能や『チェックマーク』を記入できる機能についても、帳票を効果的に管理できると評価いただいています」と、ソレキア株式会社 営業部 担当部長 宮田 泰亮 氏は続ける。

ソレキア株式会社
金融ソリューション統括部 営業部
担当部長 宮田 泰亮 氏

今後の展望

便性のさらなる向上と「総合取引所構想」への展開

「今後は、クライアントサーバ型からWeb型のシステムに移行して、さらにお客様の利便性を高めていく予定です。開発については、例えば帳票作成に『Interstage List Creator』を使うなど、富士通のミドルウェアを活用して、さらに生産性を高めたいと考えています。『Cima』は、来年4月に『CimaⅢ』としてエンハンスを予定しており、今後は『総合取引所構想』を視野に入れて、商品先物取引所以外の業種も含めた市場に適用できるようなシステムを目指していきます」と、宮田 泰亮 氏は語る。

商品先物取引業務向けシステムのパイオニアとして業界を牽引してきた同社は、さらなる市場の拡大に向けて「Cima」を核とし、富士通のミドルウェアを上手く活用しながら、利便性の向上と機能拡充を追求する考えだ。

写真左より

  • ソレキア株式会社 金融ソリューション統括部 統括部長代理 兼 システム部長 吉井 和則 氏
  • ソレキア株式会社 金融ソリューション統括部 営業部 担当部長 宮田 泰亮 氏
  • ソレキア株式会社 金融ソリューション統括部 営業部 竹石 智昭 氏

ソレキア株式会社 様

本社所在地 東京都大田区西蒲田八丁目16番6号
創立 1958年9月19日
資本金 22億9,300万円(1999年9月18日増資)
代表取締役社長 小林 義和
従業員数 821名(2013年3月末日現在)
ホームページ https://www.solekia.com/
事業概要 コンポーネントやデバイスを中心とした"テクノロジーネットワーク"、コンサルティングからシステム提案・構築、サポートまでをトータルに提供する"システムソリューション"、各種サービスを顧客志向でコーディネートし、独自のソリューションとして展開する"サービスコーディネーション"、各地域に密着した多様なフィールドサービスを提供する"サポート&サービス"の4つの事業を提供。

[2013年8月掲載]

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