イオンリテール株式会社様

AIカメラシステムによるデータ解析で新時代の購買体験を創造

ECサイトとリアル店舗を融合させるOMO(Online Merges with Offline)や、デジタル技術で店舗の省人化・最適化を図るスマートストアなど、デジタルを駆使した改革が進むリテール業界。昨今の新型コロナウイルス感染症の拡大を踏まえ、こうしたデジタルトランスフォーメーションの取り組みはさらに加速しています。富士通は、AIを駆使した映像解析をはじめ、ニューノーマル社会における快適な購買体験を実現するための様々なソリューションを提案。イオンリテールの店舗における実証実験を通じて、全国への展開を本格化させています。

ニューノーマル社会における、豊かで安心・安全な買い物体験をお客様に提供するのが当社の使命。富士通とともに新しいショッピングモデルの創造に取り組んでいます。

イオンリテール株式会社
執行役員 システム企画本部長
山本 実

背景

リテール業界のDXを牽引する、イオンリテールのスマートストア化

「当社では、従来からのコスト構造改革に加え、お客様の買い物体験を改善するタッチポイント(顧客接点)改革、従業員の生産性を高めるワークスタイル改革という3つの視点からデジタルトランスフォーメーション(DX)を進めてきました」と語るのは、イオンリテールの執行役員としてシステム企画本部長を務める山本実氏です。

具体的には、ライブコマースやOMO、独自アプリの開発など、数々のプロジェクトを実施。2020年10月からは、東京都江東区のイオンスタイル有明ガーデンにおいて、スマートストア化の実証実験を開始しました。

その柱となるAIカメラシステムを構築するコア技術として採用されたのが、富士通のAI映像解析ソリューション「GREENAGES Citywide Surveillance」でした。「これまでもいくつかのプロジェクトにご協力いただく中で、富士通の技術力や提案力はもちろん、綿密なディスカッションを重ねて、こちらの課題やニーズ、ビジョンを共有しようとする真摯な姿勢を高く評価していたからです」と山本氏は選定理由を語ります。

経緯

安心・安全な店舗運営や、接客品質の向上を実現

AIカメラシステムとは、店内に設置したカメラから得られる映像を通じて、来店客の人数や属性、行動などのデータを分析・学習して、店舗運営者や従業員の行動・判断を幅広く支援するものです。

例えば、コロナ禍で売場の3密防止が求められる中、店舗内の滞在人数を把握することで、レジ応援や入店制限といった対策をタイムリーに実施できます。また、映像から来店客の年齢を推定し、未成年者による酒類の購入を防止できます。

さらに、人物行動検知技術を駆使して、商品選びに迷っている来店客を検知。従業員に通知してタイムリーかつ的確な接客を実現することで、従業員の接客効率を高めつつ、顧客満足度の向上にもつなげます。

将来的には、来店客の人数や属性、店内での行動パターンなどを分析・学習することで、客観的なデータに基づく最適な品揃えや店内レイアウトの立案支援も期待されています。

図:AI映像解析ソリューション「GREENAGES Citywide Surveillance」機能一覧図:AI映像解析ソリューション「GREENAGES Citywide Surveillance」機能一覧

(注)行動検知は株式会社富士通研究所のAI技術「行動分析技術Actlyzer」を商品化したものです。

効果と今後の展望

富士通が強みとするデータ解析力を駆使して、ニューノーマル時代の店舗づくりへ

実証実験の成果について、山本氏は次のように語ります。「まず評価できるのが、既設のIPカメラをそのまま利用できるため、低コストで実現できたこと。また、AIによる解析精度も高く、従業員から『マスク着用のお客様でも性別・年齢を的確に判別できているので、安心して接客できる』との声が上がっています。」

一方、データ解析による店舗運営支援への期待も高まっています。「従来、接客や品揃え、店内レイアウトなどには経験則に頼りがちでしたが、コロナ禍で店舗運営のニューノーマル化が求められる中、客観的なデータに基づく分析・判断が重要になっています。富士通が強みとするデータサイエンスを駆使して、お客様、従業員、運営者、すべてに対して新たな価値を提案できればと思っています」と山本氏は語ります。

こうした期待に違わず、平日と休日、あるいは時間帯別での購買動向の違いなど、幅広い知見が得られており、その有効活用が進んでいます。これらの成果を踏まえ、イオンリテールでは同システムの正式採用を決定。2021年度中に全国76店舗に展開する計画です。

富士通では、今回の実証実験で得られた成果を活かしてAI映像解析ソリューションの性能向上を図るとともに、人流シミュレーション技術などと融合させ、店舗運営を支援する機能をさらに強化。イオンリテールをはじめ、リテール企業が目指す「ニューノーマル社会における快適で安心・安全な購買体験の実現」に貢献していく考えです。

イオンリテール株式会社

業種総合小売業
所在地日本
設立2008年8月21日
Websitehttps://www.aeonretail.jp/index.htmlOpen a new window

[2021年掲載]

ページの先頭へ