デザインセンターにおけるデジタルデザインへの本格的な取り組みは2010年にスタートしました。当初は3DCADデータ有効活用の一環として3DCG制作を行い、社内デザインレビューに用いていましたが、関係者から実物撮影と遜色のない高品質な表現と、自由度の高さや時間コストが認められ、2012年より製品カタログやWEB上でのCG使用が開始されました。
デジタルデザインの有効性をさらに広げる手段として私たちが着目したのがVR技術でした。初めに取り組んだのは、大型製品(サーバやATM、POS)を対象としたユーザビリティ評価のためのバーチャルモックアップ制作です。当時はHMD(ヘッドマウントディスプレイ)も出始めたばかりで、コンテンツ制作やハードウェア設定の最適解が得られていなかったため、試行錯誤を重ねつつ、評価に使えるレベルの体験を実現しました。
結果として、お客様にリアルな使い勝手を体感していただきながら製品の説明を行うことが可能となり、VRデモにより得られる効果、ビジネス優位性を富士通社内にも浸透させていくことができました。