東京海上日動火災保険株式会社様
契約書類の電子保管によるユーザビリティ向上と業務効率化の実現
概要
東京海上日動火災保険様は保険契約業務におけるユーザビリティの向上および業務の効率化を図るため、紙書類の授受を廃止し、電子手続きの推進に取り組まれております。今回、契約書類をオンラインで電子保管する仕組みをAWS上に導入し、スケーラブルで高信頼なシステムを実現されています。
お客様のご紹介 東京海上日動火災保険株式会社様
東京海上日動火災保険様は損害保険におけるリーディングカンパニーとして、自然災害の激甚化やコロナ禍といった環境変化に対し、デジタル技術を活用して事業の強化を図られています。「中期経営計画2023~成長への変革と挑戦~」(2021年度から2023年度の3か年計画)においてはお客様接点のデジタル化や事務の効率化、事務の削減に取り組まれております。
お客様の課題
保険を契約する際には、契約の引き受け可否等の判断をおこなうアンダーライティング業務が発生します。従来これらの業務においてはお客様と代理店様の間で紙書類の授受が行われていました。紙書類をベースとした業務では、紙の運送・保管が必要となり、スピードやコスト面で課題がありました。今回、利用者の利便性を改善し、業務効率化を実現するため、アンダーライティング業務における完全ペーパレス化に取り組まれました。契約書類の電子アップロード・保管システムをAWS上で構築することにより、今後の業務拡大にも柔軟に対応可能な環境構築を実現されています。
導入システムの概要
契約時に必要となる各種書類を、ご契約者様および代理店様がオンラインでアップロードできるシステムをAWS上で実現しました。電子契約サービスとも連携し、電子署名した契約書を本システムに格納するプロセスを構築しております。
また、東京海上日動火災保険の社員様および代理店様が高速検索できる仕組みとしており、ペーパレスでの照会業務の効率性を高める仕組みとしております。
- システムのポイント
- データの格納領域としてAmazon S3を活用しました。データアクセスの頻度に応じて自動でTieringをおこなうことで、コスト最適なストレージ環境を実現しています。
- データの管理にはAmazon Auroraを活用しました。高性能の商用データベースの可用性とスピード、およびオープンソースデータベースのシンプルさとコスト効率性を兼ね備えており、高速検索を実現しています。
- マルチAZとマルチリージョンを採用することでシステムの可用性を向上させ、事業継続性を高めています。
- 代理店様からの大量データアップロードについてはAWS Lambdaを活用することで、リソースを柔軟に使用できるサーバレス環境を実現しています。
効果
- 1.利用者の利便性向上
- 必要書類をスマートフォンのカメラで撮影してアップロードいただくことで、必要書類の提出・保管がオンラインで完結できるようになりました。これまで必要であった紙による提出が不要となりご契約者様および代理店様の利便性・快適性を向上させることができました。
- 2.代理店様-営業店間の業務効率化
- お客様がアップロードした書類を即座に代理店様と営業店にてシェアすることが可能となり、書類運送のリードタイムやコスト削減を実現できました。保管資料へのアクセスもオンラインで可能となり、検索性も向上しました。また、大規模災害時に物流が止まる等の影響を受けないため、レジリエンスが高まります。代理店様にて保有する既存スキャナを活用しアップロードできる仕組みとすることで展開スピードの向上もあわせて実現しております。
AWSを選んだ理由
東京海上日動火災保険株式会社様では、ビジネススピードの変化に迅速に対応していくため、クラウドファーストでのシステム構築を推進されております。 本システムにおいてはシステムのポイントに記載の通り、以下を評価しAWSを採用しました。
- データのアクセス頻度やアクセス性能目的に応じたDB選定が可能な点
- 重要業務での活用目的であり可用性の高いシステム構成が可能な点
富士通を選んだ理由
当社にご用命いただいた評価ポイントは以下の点となります。
- 東京海上日動火災保険様の基幹システムとの連携を考慮したご提案ができた点
- AWS環境におけるシステム構築の特性を活かしたご提案ができた点
本事例に関するお問い合わせ
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富士通コンタクトライン (総合窓口)0120-933-200(通話無料)
受付時間:9:00~12:00および13:00~17:30(土曜・日曜・祝日・当社指定の休業日を除く)
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