デジタル時代のものづくり、生産性向上のために IoTデータをどう収集・活用するか

工場の各機器やシステムがデジタルで繋がっている今、製造現場における生産性向上のためには、IoTデータを最大限に活用することが求められている。しかし、IoTデータを活用し、生産性の向上につなげるためにはさまざまな課題をクリアしなければならない。
富士通では製造現場でのデータ活用における課題を大きく二つに分け、課題解決のためのアプローチとしてデンソーウェーブ製の「IoT Data Share」と、富士通製ものづくりデジタルプレイス「COLMINA」を活用し、製造現場の生産性向上に役立てている。

製造現場での課題は「どのデータを集め」「どのデータを活用するか」

製造現場のデータ活用については多くの課題があるが、富士通 IoTビジネス事業部 インテグレーション部 部長 遠藤智晃はこの課題について「富士通ではデータの集め方とデータの活用方法の二つに課題を大きく分けて考えています」と話す。

データの集め方では「どのデータを集めるか」「データをどのように集めるか」の視点で、また、データの活用方法では「どのデータを活用できるのか」「データをどのように活用できるのか」の視点で考える。

「どのデータを集めるか」「どのデータを活用できるか」のいずれも、「現場にいる人たちが毎日見ているデータ、製造にあたり必要な部分に着目することがデータ活用の一歩目です」と遠藤は強調する。

また、「データをどのように集めるか」「データをどのように活用できるか」、つまり「収集と活用の方法」については何かしらの手段とアイデアが必要になる。とくに製造現場でのデータ収集と活用では、IoTデータ活用に適したツールが求められる。そのひとつが、デンソーウェーブの「IoT Data Share」だ。

現場でのデータ活用、どこが課題?

製造現場のデータ収集と活用を容易にする「IoT Data Share」

「IoT Data Share」は、250種類以上ものさまざまなFA機器と、各社アプリケーションプラットフォームをつなぐ統合ソフトウェアだ。

データの収集・加工・保存・通知・公開の機能が含まれており、周辺機器と連携することで異常通知やトレーサビリティの保存、外部システムとの連携など、さまざまなシーンで活用することができる。

例えば多くの製造現場や製造ラインにはロボットやPLC(プログラマブルロジックコントローラー:制御装置)が導入されているが、それぞれの機器のベンダーが異なる場合、上位システムの開発には各機器に対応した通信インターフェースを開発しなければならない。しかし、「IoT Data Share」を使えば、開発の手間をかけずに各機器を繋ぐことが可能となる。

さらに、収集データをリアルタイムで可視化することができるソフトウェア「IoT Data View」を使えば「デジタルアンドン(アンドンとは製造ラインの生産状態を報告するシステム)」として活用できるほか、「Data Analysis Option」を組み合わせることで設備の稼働状況傾向をグラフ化や製品の品質判定に使うこともできる。

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概要

  • 製造現場での課題は「どのデータを集め」「どのデータを活用するか」
  • 製造現場のデータ収集と活用を容易にする「IoT Data Share」
  • 全世界130の工場を持つデンソーが「生産性30%向上」を目的に開発した「IoT Data Share」
  • 異なるプロトコルで通信していても必要なデバイスは「ORiN」で全て繋ぐ
  • 現場のあらゆるデータを蓄積し分析することが改善につながる

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