山岸泌尿器科クリニック 様

Web予約に対応した電子カルテシステムの導入で患者さんのプライバシー配慮と、効率的な診療を実現

2018年に長野県長野市吉田に開業した山岸泌尿器科クリニックは、デリケートな泌尿器系の疾患に悩む患者さんから、気軽に相談してもらえる環境づくりに注力している。開業にあたって電子カルテを導入する際も、プライバシーへの配慮を重視し、Web診療予約サービスが組み込まれた富士通の診療所向け電子カルテシステム HOPE LifeMark-SXを選択。通院をためらいがちな患者さんの気持ちに寄り添い、プライバシー保護とコミュニケーションの充実を両立することで、医療の質を高めている。

課題
効果
課題患者さんが泌尿器系の疾患を気軽に相談できるようにしたい
効果Web診療予約サービスの導入により、患者さんの心理的負担を軽減し、通院しやすい環境の実現
課題患者さんとのコミュニケーションを高めて医療の質を高めたい
効果Web診療予約サービスへのコメント入力により、事前に準備ができてスムーズな診療が可能に
課題カルテの作成・検索・分析をはじめとした業務を効率化したい
効果紙カルテに比べて、情報の管理・検索・分析が容易なため、作業効率が改善

導入の背景

受診をためらう患者さんにとって、より相談しやすい環境を

山岸泌尿器科クリニック
院長
山岸 貴裕 氏

    山岸泌尿器科クリニックは、頻尿や尿失禁、膀胱炎、前立腺がん、性病検査など泌尿器科の診療を行っている。もともと総合病院に勤務していた山岸氏は、開業の動機を次のように語る。「泌尿器系の疾患に悩んでいる患者さんは年々増えているものの、受診に対して抵抗感を持つ方も少なくなく、受診をためらっているうちに早期発見を逃してしまうこともあり得ます。どうすればそうした事態を避けられるかを考え続けた結果、より相談しやすい身近な“かかりつけ医”が必要と考え、クリニックを開業しました」

    開業準備にあたり、まず検討したのが電子カルテの導入だった。「紙カルテは作成の手間はもちろん、かさばるため保管・管理が難しく、いざ必要なカルテを探すにも時間がかかります。その点、電子カルテなら、必要なカルテや関連情報を自由に検索でき、学会報告や論文作成などにも便利です」と山岸氏は語る。そこで、様々な電子カルテシステムを比較検討した結果、富士通の診療所向け電子カルテシステム HOPE LifeMark-SXの導入を決定した。

導入の経緯

受診のハードルを下げるWeb診療予約サービスが決め手

    「電子カルテを選ぶ際、最も重視したのがWeb診療予約サービス機能でした」と山岸氏は振り返る。「患者さんのプライバシーを最大限に守りながら、患者さんの悩みや症状を気軽に話せるクリニックを実現するためには、どうしても必要なサービスだと考えていたためです」

    Web診療予約サービスは、電話予約とは異なり、誰とも会話する必要なく予約ができるため、通院を躊躇している患者さんのハードルを下げることができる。また、予約時に症状も入力できるため、初診時に口頭で説明する際の心理的負担を軽減でき、クリニック側も診察前に状況を把握できるメリットがある。

    「当初は、電子カルテと予約サービス用のシステムを、異なるベンダーから導入することも考えましたが、システム連携の手続きや費用負担が心配でした。HOPE LifeMark-SXにはWeb診療予約サービス機能が標準搭載されていて、負担なく導入できるのがありがたかったです」と山岸氏は語る。「初診・再診を問わず予約でき、クリニックからの事前コメント送信機能も搭載されていて、例えば『診療時には尿を溜めてお越しください』などの連絡事項も伝達できるなど、充実した機能も魅力でした」

BCPサービスによる堅牢性や、充実した営業・サポートも魅力

    同院が HOPE LifeMark-SXを選んだもう一つの理由は、BCPサービスを活用できるという安心感。 院内とクラウドセンターにデータを保持するため万一の災害時にも失われるリスクがないという点だ。「実際、長野県は台風で千曲川が氾濫するという被害を受け、浸水被害に遭われた患者さんもいるほど。 幸い当院には被害はなかったものの、そうした際でも患者さんの貴重なデータを失う心配がなかったので安心感がありました」と山岸氏は語る。

    こうした機能面に加えて、システムの提供体制も重視したという。「総合病院での経験上、電子カルテは導入する環境に合わせて使い勝手を高めていくものだと分かっていたので、むしろ営業やサポートなどの体制こそ重要だと思っていました」と語る山岸氏。だからこそ、地元に富士通の営業パートナー企業であるオリオンシステム株式会社と鍋林株式会社が揃っていたことは心強かったという。「地元企業なのできめ細かなコミュニケーションが期待できると思っていましたが、実際、私が複数のベンダーから検査機器を導入するのを見て、HOPE LifeMark-SXとの連携を可能にする院内検査機器連携システム RS_CommPro(株式会社メディカルイン)を提案してもらえました。おかげで検査機器の選択時に制限を感じたり、システム連携のための負担をかけたりすることなく、利用しやすい検査環境を実現できました」と、山岸氏は両社の対応を高く評価する。

導入効果

多くの患者さんに利用され、診療効率の向上にも寄与

    「Web診療予約サービスで簡単に予約できるようになったことで、患者さんにとっても受付での煩わしさが減り、待ち時間の短縮にもつながりました。満足度が向上することで、患者数の増加にもつながったと感じています」と山岸氏は導入の成果を語る。「また、患者さんが予約時にあらかじめ症状を入力できるため、クリニック側も事前に準備・確認ができるので、受診されたときに、よりスムーズに診療を行えています」と語るように、診療の効率化という面でも確かな成果が出ている。

    一方で、導入前に懸念していたのが患者さんの使い勝手だ。「確かに、高齢者の中にはWeb予約に不慣れな人も少なくありませんが、ご家族にサポートいただいているようです。もちろん、Webだけでなく電話でも予約を受け付けており、患者さんが使いやすい方法で利用いただいています」と語るように、患者さんからは好意的に受け入れられている。

今後の展望

電子カルテの進化とともに、地域医療連携のための普及拡大にも期待

    確かな導入効果を実感している一方で、山岸氏は患者さんのさらなる満足度向上を目指し、HOPE LifeMark-SXの改善を期待している。「Web診療予約サービスは、セキュリティやプライバシーに重点を置いているため、入力時の操作が少し複雑になっています。それだけ堅牢なシステムで運用している証拠なので、患者さんの安心感にはつながっていますが、セキュリティレベルを下げることなく、登録・利用をより簡単にできればありがたいですね」

    加えて、山岸氏が熱望するのが、HOPE LifeMark-SXの他院への普及拡大だ。「泌尿器系の疾患は、他の病気を検査するなかで異常に気づくことも多く、他の病院から紹介される患者さんも少なくありません。当院から紹介する場合、電子カルテシステムで紹介状を作成し、必要な情報もスムーズに共有できますが、まだ電子カルテを導入されていない病院やクリニックからだと、そうした情報共有が難しいのが現状です。電子カルテシステムの普及がさらに進めば、地域医療連携もスムーズになり、地域の人々により便利で健康維持できる環境が実現できます。富士通やそのパートナーの皆さんには、今後も是非、電子カルテの普及に努めて欲しいですね」

    こうした医療現場の声に応え、日本全国により良い診療環境を実現するため、富士通はこれからも HOPE LifeMark-SXの機能向上と、さらなる普及拡大に努めていく。

左から、山岸泌尿器科クリニック 山岸院長ご夫妻
鍋林株式会社 德原 友葵 氏、横山 直也 氏、オリオンシステム株式会社 櫻田 匡 氏

お客様プロフィール

山岸泌尿器科クリニック 様

院長 山岸 貴裕 氏
開業 2018年10月
住所 〒381-0043  長野県長野市吉田3-12-29
診療案内 頻尿・尿失禁・膀胱炎・尿路結石・血尿・ 前立腺肥大症・前立腺がん・男性更年期障害・膀胱がん・腎臓疾患・性病検査などの泌尿器科一般診療に加え、ED(勃起障害)・AGA(男性型脱毛症)などの自費診療も対応
ホームページ https://y-uro.themedia.jp/ 

*本事例中に記載の肩書きや数値、固有名詞等は掲載日現在のものであり、このページの閲覧時には変更されている可能性があることをご了承ください。

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