医療法人 根本医院 様

紙カルテから電子カルテに移行し情報共有を実現
往診先でカルテを参照し更新、地域包括ケアに貢献

茨城県常陸太田市にある根本医院は、1945年の開設以来、70年以上にわたり「かかりつけ医」として地域住民の健康を支え続けている。3代目となる新院長の就任を機に、同院は診療所向け電子カルテシステムHOPE LifeMark-SXを導入し、紙カルテから電子カルテに移行した。高齢社会が進む中、地域包括ケアシステムの実現に貢献するためには、複数医師の連携を可能にする情報共有やモバイルでのカルテ活用が必要となる。

課題
効果
課題外来診療、入院診療に対応した医療ニーズに応えるべく情報共有を実現したい
効果電子カルテの導入で手書きの読みにくさがなくなり、情報共有により複数医師の連携もスムーズに
課題往診や訪問診療などにおいて時間の有効活用を図るためモバイルパソコンでカルテを活用したい
効果モバイルカルテ機能により院外でのカルテの参照・更新を実現、時間や場所に依存しない診療を可能に

導入の背景

かりつけ医を軸とした医療連携を実現する電子カルテ

    茨城県北東部、県都水戸市に近く、穏やかな自然に抱かれた常陸太田市。同市にある根本医院は1945年の開設以来、70年以上にわたり信頼される「かかりつけ医」として地域住民の健やかな暮らしに寄り添っている。2018年4月、新院長に就任した根本健司氏は「私の育ったこの地で、親子3代にわたり地域医療に貢献できることをとても嬉しく思っています。地域の皆様の健康を支えるという大きな責任をしっかりと受け継ぎ、良質かつ誠実な医療を提供していきます」と決意を語る。

    同院では新院長のもと、従来の内科、小児科に加え、院長が専門としてきた呼吸器科や非常勤医師による消化器科などの専門外来を開設した。また往診や訪問診療、入院医療、さらにサービス付き高齢者向け住宅、デイサービスなどの介護事業も展開し、常陸太田市の地域包括ケアシステムの実現に向けて重要な役割を担っている。「高齢社会が進む中、子どもから成人、お年寄りまで地域で暮らす一人ひとりの医療ニーズに応えていくためには、かかりつけ医を軸に複数の医師や看護師、そして介護士などの連携が必要となります。患者中心の医療連携体制のベースとなるのが、電子カルテによる情報共有です。当院では前院長のもと17年10月、紙カルテから電子カルテへの移行の検討を開始しました」(根本氏)。

医療法人 根本医院
院長
根本 健司 氏
株式会社トキワ
システム・ネットワーク本部
ヘルスケア統括部
吉原 昭洋 氏

導入のポイント

カルテ入力機能、モバイルカルテ機能を高く評価

    情報共有の観点から、紙カルテの課題について根本氏はこう話す。「手書きの文字は人によって癖があるため、診療内容や薬の処方箋などが他の人にわかりにくい面があります。今後、当院において複数の医師が連携するケースの増加が想定されるため、誰が見ても正しく情報が伝わることはとても重要です」

    同院を受診する患者数は1日に60人から100人を超えることもあるため業務の効率化が懸案事項となっていた。根本氏は「事務職員が紙カルテを探して準備する時間や、紙カルテの記入に要する医師の手間など、小さなムダを改善し積み重ね、患者と向き合える時間を創り出すことが重要な課題でした」と話す。

    同院は電子カルテの導入にあたって、当時、国立病院で勤務していた根本健司院長が富士通製品を使っていたことから、水戸市に本社を置く富士通のパートナー、トキワに声をかけたという。「理事長と私の2人で、トキワさんからデモンストレーションを受けました。ドラッグ&ドロップで過去カルテから今回カルテに貼り付けることができたり、定型的な診療行為については症状・経過、処置・処方などのセット入力が行えたり、カルテを効率的に作成できる機能が充実しており『これなら使える!』と思いました。また、在籍する他の医師も富士通の病院向け電子カルテの利用経験があり、操作に抵抗なく利用できると思いました。理事長は時間の有効活用が図れるモバイルカルテ機能を高く評価していました」(根本氏)

導入・運用のプロセス

リハビリ室に電子カルテ導入の開発室を設置して現場の声を活かす

    17年12月、同院は富士通の診療所向け電子カルテシステムHOPE LifeMark-SXの採用を決定した。18年1月から、トキワは同院のリハビリ室に電子カルテ導入の開発室を設置し構築を開始。トキワ システム・ネットワーク本部 ヘルスケア統括部 吉原昭洋氏は当時を振り返り、「理事長をはじめ医事職員、看護師のみなさんが業務の合間を縫って何度も開発室に足を運んでくださいました。綿密な打ち合わせをしながら導入作業が進められたことで、満足度の高い、使いやすいシステムに仕上げることができました」と話す。

    2018年3月、HOPE LifeMark-SXによる電子カルテシステムが本稼働。トキワは本稼働前の医事課向け説明会に加え、1カ月間、毎週3日、同社のSEを派遣し運用を支援した。根本氏はトキワの手厚いサポートを「私はもとより、非常勤医師も使いやすいように、ボタンの配置、よく使う薬のセットなど個人ごとにカスタマイズしてもらいました。現在もトキワさんのサポート担当に来ていただいています。フレンドリーで事務職員も相談しやすく、とても助かっています」と根本氏は高く評価する。

導入効果と今後の展開

見たい情報をすぐに見ることができる。その利便性を実感!

    電子カルテの導入により、医師間、医師と医事課・看護師とのスムーズな情報共有が可能となった。例えば、伝言メモ機能を使えば、検査の注意点や期日などの患者に対する申し送り事項をスタッフ間で共有でき、ミスコミュニケーションも減る。さらに医薬品の処方チェック機能、適応病名チェック機能、レセプトチェック機能などにより請求エラーがゼロとなった。

医薬品の処方チェック機能

医薬品の処方の際、従来は医薬品の本を開いて確認していたが、
今はクリックするだけで、すぐに電子カルテ上で医薬品情報を参照できる。


    モバイルパソコンでのカルテ活用も業務に貢献している。根本氏は「往診や訪問診療に紙カルテを持参する必要がなくなりました。モバイルパソコンでカルテの参照・更新ができるため、時間や場所に依存しない診療を行えます。高まる在宅医療などのニーズに効率的に対応することができます」と話す。これらの診療データは、ほぼリアルタイムでクラウドセンターにバックアップされるため、万が一の災害時でも事業継続が可能だ。

    加えて、医薬品の処方時「従来は本などの紙媒体で医薬品情報を確認していましたが、今は電子カルテ上でクリックするだけでその情報を参照できます。かなり業務効率があがりました」と根本氏は話す。

    同院は、次のステップとして、入院カルテの作成や入院患者の状態の可視化、看護業務のサポートなど入院部門へ電子カルテ導入を予定している。これが実現できれば、介護者の負担を軽減するレスパイト入院へ対応しやすくなり、地域医療への更なる貢献となる。富士通はHOPE LifeMark-SXの提供を通じ「かかりつけ医」を支援し、地域包括ケアシステムの実現に寄与していく。

医薬品の処方チェック、適応病名チェック、
レセプトチェックなどにより請求エラーがゼロとなり経営にも貢献。

お客様プロフィール

医療法人 根本医院 様

理事長 根本 義勝
院長(管理者) 根本 健司
設立 1991年4月 (1945年開設)
住所 〒313-0123  茨城県常陸太田市久米町200
病床数 一般13床、療養6床
ホームページ https://www.nemoto-clinic.com/ 
診療内容 内科、小児科、呼吸器科、消化器科

販売会社プロフィール

株式会社トキワ

所在地 〒310-0843  茨城県水戸市元石川町276-22
TEL 029-248-1625
ホームページ http://www.tokiwa-jp.com/ 

*本事例中に記載の肩書きや数値、固有名詞等は掲載日現在のものであり、このページの閲覧時には変更されている可能性があることをご了承ください。

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