医療法人もみじの手 箕面レディースクリニック分院 小児科 様
医師、看護師、事務職員がデモ機で複数製品を評価し採用
安心のサポートのもと情報活用で医療の質と効率を向上

大阪府箕面市にある箕面レディースクリニック分院 小児科は、9年間使い続けた電子カルテをリプレースした。同院の要望に対応できない既存の電子カルテに発展性を見出せなくなったからだ。同院は会議室に4社の電子カルテのデモ機を一カ月間設置し、医師、看護師、事務職員の3者で実際に操作して評価した。その結果、優れた機能性と同院の要望に丁寧に対応する富士通の姿勢を評価し、満場一致で診療所向け電子カルテシステムHOPE LifeMark-SXの採用を決定した。
- 課題担当医や専門外来の垣根を超えて患者の情報を活用したい
- 効果[発達外来]などのボタンをクリックするだけで見たい情報を確認可能に。医療の質と効率性が向上
- 課題運用面で「こうしたい」という要望に応えてほしい
- 効果医療現場の声を反映した富士通の製品づくりと、キヤノンITSメディカルのサポートで安心して利用
導入の経緯
担当医や専門外来の垣根を超えた情報活用が課題に
大阪都心に近く、豊かな自然に恵まれた大阪府箕面市。「子育てしやすさ日本一」を掲げる同市の子どもたちの健康を支えているのが、2008年2月に開院した箕面レディースクリニック分院 小児科だ。その特長について医長の薮田憲治氏はこう話す。
「当院は、05年5月に開院した産婦人科の箕面レディースクリニックに併設されています。産婦人科で誕生した赤ちゃんの健診や予防接種を行うなど、産婦人科と小児科が連携した診療所として地域医療を支えている点が大きな特長です。箕面レディースクリニックの理念『人と人のつながりを重視した医療』を実践し、育児の心配事を何でも相談できるコミュニケーションを大切にしています」
同院は常勤医師2人、非常勤医師6人の体制で、一般診察に加えてアレルギー外来、発達外来、おねしょ相談室など専門外来にも力を入れている。同じ患者を複数の医師が診察するケースもあるため、他の医師や専門外来の診療データを必要なときに見ることができる仕組みが求められた。「開業時から導入している既存電子カルテのメーカーに『こうしたい』という要望を伝えても『できません』と返答されることが多く残念に感じておりました。今後10年間、このまま進歩がない状態は良くありません。既存カルテにはすでに多くの患者データを蓄積してはいましたが、更新の費用と10年間のランニングコストを計算し、その予算に準じて、電子カルテをリプレースする決断をしました」(薮田氏)。

箕面レディースクリニック分院 小児科
小児科 医長
薮田 憲治 氏

第二ソリューション本部
大阪支店 営業第二課
新規開業グループ
グループリーダー
久保 健 氏

第二ソリューション本部
営業推進室
電子カルテ担当
スペシャリスト
岩井 賢嗣 氏
導入のポイント
医師、看護師、事務職員の3者で製品を評価し富士通を採用
電子カルテの選定において、9社の製品を比較しコストや画面の見やすさなどから4社に絞り、その4社の電子カルテのデモ機を同院の会議室に設置。ミニ展示会を1カ月間開催し、医師、看護師、事務職員の3者がデモ機を使って様々な観点から評価を行い、得点を付けた。その結果、当初は3者で評価が分かれたと薮田氏は振り返る。「事務職員が最も高く評価したのは富士通でした。各製品はそれぞれ特徴があるため、すべてに満点をとるのは難しい。そこで、3者から出た『ここが直ってくれるとありがたい』という要望を各メーカーに伝え、その対応力で再評価することとしました。期日を決めていつまでに実現すると書面で提示するなど、最も真摯に対応してくれたのが富士通でした。例えば、当院は身長や体重の計測機会が多いため、様々なレンジで成長曲線を見たいといった要望にも応えていただきました」
16年11月、3者の合計点でトップとなった富士通の診療所向け電子カルテシステムHOPE LifeMark-SXの採用を決定。「ユーザーの声を大切にするその姿勢を高く評価しました」と薮田氏は強調する。
導入のプロセス
富士通とキヤノンITSメディカルの密な連携で3カ月の短期間構築を実現
当初、納期は17年10月を想定していたが、新システムで法改正に対応するべく急遽17年4月の本稼働という大幅な前倒しとなった。17年1月から構築を開始しわずか3カ月の短期間構築になるからこそ、丁寧にプロジェクトを進めることを心掛けたと、今回、提案から構築、運用支援までを担っているキヤノンITSメディカルの久保健氏は話す。「富士通と密に連携し細かい作り込みを行うとともに、看護師や非常勤の先生のスケジュールを組んで、2カ月間をかけて当社サポートメンバーによる操作トレーニングを実施しました」
既存電子カルテのデータはPDF化しHOPE LifeMark-SXに取り込んだ。確実性の観点から新旧システムを並行で動かしながら段階的に新システムにデータを入れ、17年4月に完全移行した。
導入の効果
見たい情報をすぐに見ることができる。その利便性を実感!
導入後、懸案だった担当医や専門外来の垣根を超えた情報活用を実現できた。「一般診察で発達の遅れが懸念される子どもを診察しているとき、[発達外来]というボタンをクリックするだけで、すでに発達外来の受診があるかどうか、受診があった場合は担当医の方針を確認できます。また予防接種の履歴も[予防接種]のボタンをクリックして簡単に確認することができます。希望としてはこのボタンがさらに進化し予防接種や身長・体重・頭囲だけでなく、周産期情報も含めた[母子手帳]ボタンができれば小児科医としてはありがたいです。使ってみて非常に便利と実感しているボタン群なので将来の発展が楽しみですね」(薮田氏)。
家族カルテ連動も便利な機能だと薮田氏は付け加える。「兄弟で別の日に受診した場合、他の先生が担当しているケースもあります。その際、[家族カルテ]のボタンをクリックすると、先に感染した子の検査結果、処方内容を参照できるため、薬の効果も含め兄弟姉妹間の感染ではとても有効です」。またカルテ時系列表示で前回と今回のカルテを横並びに表示し、次の方針を立てるといった使い方にも役立っているという。
兄弟姉妹で別々に受診しそれぞれ違う医師が担当した場合、
家族カルテの連動により家族のカルテを参照できるため、
感染の疑いなどをすぐに確認できる。
事務職員が高く評価している機能が、支払基金の縦覧審査に対応した過去分レセプトのスクロール表示だ。審査する側と同じ目線で過去レセプトを含め横並びに表示し確認できる。 電子カルテシステムは導入して終わりではない。キヤノンITSメディカルの岩井賢嗣氏は、HOPE LifeMark-SXにおいて、ユーザーが自由にカスタマイズできる領域を利用し、同院の要望に応えていると話す。「運用の観点では、HOPE LifeMark-SXの柔軟性はとても魅力です。例えば、テンプレート機能により複数の予防接種を同時に行うときに、所見の重複入力をしなくて済むようにカスタマイズしました。また看護師へ指示箋の追加や変更を出すときに、どれが最新の指示かすぐにわかるように「追加1」「追加2」「追加3」という番号表記を指示箋にプラスしました」(岩井氏)。
災害対策の強化を図れたことも薮田氏は高く評価する。クラウドセンターに自動的に診療データがバックアップされるため、万一の災害時も診療の継続が可能だ。また少子化が進む中、地域の小児科のあり方を考える上で統計分析機能も利用し始めているという。富士通はこれからも医療現場の声を活かしHOPE LifeMark-SXを成長させることで、地域の健康を支える診療所の活動を支援していく。
4社の電子カルテのデモ機を実際に使ってみて、
事務職員が最も高い得点を付けたのがHOPE LifeMark-SX。
過去分レセプトのスクロール表示機能などを高く評価。
お客様プロフィール
医療法人もみじの手 箕面レディースクリニック分院 小児科 様
院長 | 薮田 憲治 |
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開院 | 2008年2月 |
住所 | 〒222-0011 〒562-0004 大阪府箕面市牧落3-4-10 |
ホームページ | http://www.mino-lc.net/child/ ![]() |
概要 | 一般診療、健診、予防接種、アレルギー外来、発達外来、おねしょ相談室 |
販売会社プロフィール
キヤノンITSメディカル株式会社
ホームページ | https://www.canon-itsmedi.co.jp/inquiry/ ![]() |
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本社
所在地 | 〒140-8526 東京都品川区東品川2-4-11 野村不動産天王洲ビル |
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TEL | 03-6701-3615 |
大阪事業所
所在地 | 〒550-0001 大阪府大阪市西区土佐堀2-2-4 土佐堀ダイビル |
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TEL | 06-7635-5962 |
*本事例中に記載の肩書きや数値、固有名詞等は掲載日現在のものであり、このページの閲覧時には変更されている可能性があることをご了承ください。
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