教学IR本格化に向けて統合DBを導入
ビッグデータへの挑戦が学生満足度を向上させる
簡便なデータ結合によるリアルタイムなデータ可視化が可能に
学校法人 神戸学院 神戸学院大学 様
導入事例
学内に点在する学生情報を統合・分析し、教学IRの取り組み本格化を目指す神戸学院大学は、その基盤として富士通の大学向け戦略的情報活用プラットフォーム「Unified-One統合データベース(以下、統合DB)」を導入。外部機関に頼らずに高度なデータ分析を学内で行うことができる環境を実現しています。
[ 2017年4月27日掲載 ]
業種: | 文教 |
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ソリューション: | FUJITSU 文教ソリューション Unified-One統合データベース |
1 | 学内に点在するさまざまなデータを統合的かつリアルタイムに分析する必要があった | → | 学生の情報を容易に結合できるIR基盤が完成し、データの横串分析を実現 |
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2 | 卒業後も見据えた学生の満足度向上を促進する仕組みが求められた | → | より深く学生を知り、適切なフォローが可能に |
導入の背景
本格的な少子化社会を迎え教学IRへの取り組みが不可欠
2016年に創立50周年を迎えた、神戸市内で最大規模の私立総合大学である神戸学院大学。同大学では、各学部の教育・研究力の向上はもとより、次の50年に向けた基盤を構築すべく、教学IR(Institutional Research)への取り組みを本格化しています。
「18歳人口の減少など厳しい時代を迎え、大学の質を一層高め、学生の満足度を向上させていかねばなりません」。こう語るのは塩出省吾副学長です。「それを実現するためには、蓄積してきた学生に関する多様なデータを横串に連携して可視化し、新たな施策につなげるための統合データベースが不可欠です。このシステムを上手に活用することで、学生の満足度を高めるのはもちろんのこと、より良い就職支援など、卒業後の満足度向上まで実現したいと考えました」と語ります。
こうして神戸学院大学は、学生のさまざまな情報を可視化すべく富士通の戦略的情報活用プラットフォームである統合DBの導入を決定しました。
塩出 省吾氏
神戸学院大学
教授 副学長
学際教育機構長
全学教育推進機構長
導入のポイント
IR基盤に対する思想が富士通と一致
神戸学院大学がIRの取り組みを開始したのは2012年です。富士通や富士通研究所とも活発に情報交換しながら同大学に相応しいIRのあり方などについて検討を続け、2015年4月には教学IRをスタート。教学IRの推進体制を整え、そのために必要なソリューションの選定を開始しました。
教学IRシステムの選定にあたっては、各社製品のトライアルを行い、評価を行いました。教学IRをリードする全学教育推進機構事務室の藤野津芳氏は次のように語ります。
「教学IRの実現に向けて、別会社のシステムも選択肢にありましたが、高度な専門知識が必要であり、教学IRを根付かせていくのに支障が生じると懸念しました。一方で富士通とは、さまざまなデータをいかに簡単に結合し、それをどう簡潔に可視化していくかという、IR基盤に対する思想やコンセプトがわれわれの理想と一致していました」。
さらに統合DBの選定ポイントについて藤野氏は「データの収集が容易で、データ統合や変換を自動で行ってくれますので、IR担当者はデータの分析に集中することができます。また、合わせてご提案いただいたBIツール『Tableau』は直感的なデータ分析が可能なので思考を妨げません」と評価します。
導入の効果
さまざまなデータをつなぎ学生の離学防止にも
統合DBの本格稼働を皮切りに、神戸学院大学では多彩なアプローチから学内のデータを可視化し、教学IRを推進していきます。「一例として、本学では卒業生にアンケートを取っていますが、そうしたデータが学内のさまざまなデータとつながることで、卒業後も満足度の高い人は学生時代にどのような学び方をしていたのかが見えてくるはずです」と藤野氏は話しています。
またデータの可視化は、学生へのフォローアップにもつながります。
「統計を取っていくことで、卒業に支障のない学生のパターンはある程度見えてきます。そこから外れたケースについても、なぜ外れたかを分析し、前もって学生にフォローを行うことで、離学率の低下にもつなげられると考えています。若者にとってやり直しが難しい今の社会に、学生が主体的に学び、満足のいく進路決定ができるよう、先を見据えた支援を行うことが大学の責務であると考えています」と藤野氏は熱く語ります。
藤野 津芳氏
神戸学院大学
全学教育推進機構事務室
今後の展望
学生と大学の質を高め続けるサイクルをつくっていく
塩出副学長は、今後の教学IRへの期待について「統合DBによって部署ごとに分散していたデータがつながり、可視化できるようになることで、さまざまな局面から学生について知ることができ、これまで見えなかった課題なども見えてくると思います」と話します。さらに、「それによって入試制度を改善して入学する学生の質をより高めていくほか、授業を改善し、在学中から卒業後までの学生の満足度を高めていきたいです。そして、その結果をフィードバックすることで、学生と大学双方の質を高め続けるサイクルの構築を目指していきます」と話しています。
学生と大学の新しい関係性の構築に向けて、神戸学院大学の教学IRの取り組みは大きな一歩を踏み出しています。
所在地 | 〒650-8586 兵庫県神戸市中央区港島1-1-3 |
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教員数 | 319名(※専任教育教員数 2016年5月1日現在) |
学生数 | 10,792名(2016年5月1日現在) |
概要 | 神戸市内に2つのキャンパスを構え、9学部、7研究科を擁する市内最大規模の文理融合型私立総合大学です。2016年には創立50周年を迎え、次の50年に向けてさらなる教育・研究力の向上を図っています。 |
ホームページ | 学校法人 神戸学院 神戸学院大学 ホームページ |
【導入事例(PDF版)】
- 導入事例 学校法人 神戸学院 神戸学院大学様 (1.18MB/A4, 2 pages)
本事例中に記載の肩書きや数値、固有名詞等は取材日のものであり、このページの閲覧時には変更されている可能性があることをご了承ください。
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