株式会社U-NEXT様
電力小売事業への新規参入に向け、顧客管理から料金回収までを トータルにサポートする「E3CIS」をわずか6か月で導入
映像配信サービス「U-NEXT」やモバイル通信サービス「U-mobile」などを運営する株式会社U-NEXT(以下、U-NEXT)様は、2016年4月の電力小売自由化を機に当該事業に参入し、同年7月より電力サービス「U-POWER」を開始。
当社の電力小売事業者向け顧客管理・料金計算パッケージ「FUJITSU Intelligent Society Solution E3CIS(イースリーシーアイエス、以下、E3CIS)」を6か月で導入した同社は、スムーズに電力小売事業を立ち上げています。
point
- 管理者と利用者双方の目線で機能を装備した完成度の高い「E3CIS」を評価
- 電力サービスの申込受付から契約管理、請求、入金までの業務を「E3CIS」上で完結
- パッケージベースでの開発により、6か月の短期導入を実現
日本最大級の映像配信サービスと 高速データ通信サービスを提供
U-NEXT様は、音楽配信事業大手の株式会社USENの一事業部から2010年に独立して誕生しました。現在は、映像や電子書籍などを提供するコンテンツプラットフォーム事業と、光インターネットやLTEに対応した高速データ通信サービスなどのコミュニケーションネットワーク事業の2軸で事業を展開しています。
日本最大級の規模を誇る映像配信サービス「U-NEXT」では、2016年5月からNHKオンデマンドの配信を開始。モバイル通信サービス「U-mobile」でも日本通信株式会社や株式会社インターネットイニシアティブと協業してMVNOサービスを提供するなど、次々とサービスを拡張し契約者数を急増させています。
持続的な成長を目指し電力小売事業に参入
コミュニケーションネットワーク事業の拡大を目指すU-NEXT様は、規制緩和による電力小売自由化を契機に、当該事業への参入を決めました。その理由についてコミュニケーションネットワーク事業本部 モバイル営業統括部 統括部長の相田 元様は「インフラサービスを提供する中でお客様から電力小売のニーズを受け、1年以上前から特定規模電気事業者の免許を取得して代理店業務を行っていました。
また、電力小売事業と当社の強みである『U-mobile』や『U-NEXT光コラボレーション』などの通信インフラサービスを合わせて提供することで、自社の持続的な成長と事業基盤の強化を図るためです」と語ります。
管理者と利用者双方の目線で機能を装備した「E3CIS」の製品完成度の高さを評価
電力事業を新たに開始するにあたり電力供給元の企業と契約したU-NEXT様は、事業運営の中核となるICTシステムの導入を検討。そこでU-NEXT様は、複数の製品を検討した中から、株式会社富士通マーケティングが提案した電力小売事業者向け顧客管理・料金計算パッケージ「E3CIS」の製品完成度を評価し、導入することにしました。
コミュニケーションネットワーク事業本部 イノベーションサービス統括部の蛭子 宏美様は「E3CIS」選定の理由を次のように語ります。「電力小売事業者向けのシステム開発を手がけてきた富士通のパッケージには、顧客管理や料金計算など一連の機能のほか、制度上必要となる電力広域的運営推進機関との連携機能などが網羅されていました。
また、電力供給元の企業に導入されている需給管理システムと標準機能でデータ連携できることもポイントでした。『E3CIS』のデモを見たときも、基幹システムとしてしっかり作り込まれている印象があり、信頼性が高いと判断しました」
システム概要図
「E3CIS」の基本機能と請求・入金オプションを2 段階で導入
2016年1月にスタートしたプロジェクトは、当社の第一産業ソリューション本部とともに、開発元の社会基盤第四システム事業部が参画してパッケージベースで開発を進めました。これにより、わずか6か月で導入を実現し、U-NEXT様の新電力サービス「U-POWER」は予定通り7月末よりサービスインを迎えています。
新たに電力小売事業を立ち上げたU-NEXT様にとって、電力契約の仕組みを理解しながらのシステム構築は多くの苦労を伴ったといいます。蛭子様は「電力予測、需給計画、電源構成、CO2 の排出量など、電力独自の仕組みを電力供給元の企業から教えてもらいながら進めました。また、富士通に対しても電力事業者独自の従量電灯契約や、日割計算の算出方法など、細かいことも含めて様々な質問をしてシステムに反映させていきました」と振り返ります。
7月のサービスイン前には「E3CIS」の試験運用と並行して、業務フローを作成したり、オペレーター教育を行ったりしながら体制を整備しました。コミュニケーションネットワーク事業本部 イノベーションサービス統括部の三浦 瀬奈様は「初めてとなる電力サービスの受付業務は不明点も多く、富士通のSEにほぼ常駐してもらいオペレーションのフロー作りに協力いただきました」と話しています。
サービスイン後には、「E3CIS」の請求・入金オプションを追加導入し、9月より本稼働を迎えています。これにより、申込受付から契約管理、請求、入金までの一連の業務が「E3CIS」上で完結しました。プロジェクト全体について蛭子様は「富士通のSEが想像以上にプロジェクトに入り込んでくれたおかげで、不明点もすぐに対処でき、導入がスピーディーに進みました。請求・入金オプション追加時にもオペレーションセンターの教育に同行いただくなど、手厚い支援に感謝しています」と語っています。
一般家庭向けサービスの開始に向けて通信サービスとのセット販売を検討
新電力サービスの「U-POWER」は現在、東京電力と関西電力のエリアを対象に、商店・事務所・飲食店といった法人向けの低圧電力サービスを提供していますが、2017年度中には一般家庭向けにも展開する予定です。相田様は「一般家庭向けのサービスでは、マンションなどの集合住宅にお住まいの方を対象にしたインターネット接続サービス『U-NEXT光01』とのセット販売も検討していきます」と話しています。
当社は、電力小売業務のノウハウを引き続き蓄積し、「U-POWER」のサービス拡張を推進するU-NEXT様のビジネスに貢献していきます。
株式会社U-NEXT様
設立 | 2009年2月3日 |
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所在地 | 東京都渋谷区神宮前3-35-2 |
代表者 | 代表取締役社長 宇野 康秀 様 |
資本金 | 17億7,634万円 |
従業員 | 407名(2015年12月31日現在) |
事業内容 | コンテンツプラットフォーム事業、コミュニケーションネットワーク事業 |
[2017年2月9日掲載]
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