ゼロトラスト移行のための2つの最善手
「課題解決型」「全体最適型」とは?

近年、DX(デジタル・トランスフォーメーション)の推進により、クラウドやテレワークの活用が一気に加速する一方でマルウェア感染や情報漏えいのリスクも増大し、セキュリティ強化が喫緊の課題として浮上しています。そこで注目を集めているのが「ゼロトラスト」ですが、「どのようにゼロトラストへ移行していけば良いのか、どこから手をつければ良いのか分からない」といった声も少なくありません。そうした悩みを解消し、企業が効果的にゼロトラスト移行を進めるための2つのアプローチについて解説します。

なぜゼロトラストへの移行は難しいのか

近年、ゼロトラストへの注目が集まる中、「従来の境界型セキュリティからどのようにゼロトラスト環境へ移行すれば良いのか」「どのようなソリューションを実装していけば良いのか」といった悩みを抱える企業は少なくありません。その理由には、ゼロトラストが特定のソリューションを指し示すものではなく、あくまでも概念であること、そして検討すべき領域がエンドポイントからネットワーク、クラウドなど、多岐にわたることが挙げられます。本稿では、富士通 西尾が、ゼロトラスト移行を適切に実現するための2つの方策について解説します。

一般に、ゼロトラストは図1に示すような5つの領域に分けて考えれば、理解しやすいと思います。しかし、それでも「どこから着手すれば良いのか」「どのようなソリューションが自社にとって最適なのか」分からないといった声が数多く寄せられているのも確かです。

富士通では、企業・組織がゼロトラストへの移行を進めていくにあたって、大きく2つのアプローチがあると考えています。

図1 ゼロトラストで検討すべき5つの領域

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収録内容

  • なぜゼロトラストへの移行は難しいのか
  • 優先度に応じてゼロトラスト移行を行う課題解決型アプローチ
  • 事業の将来像を見据えたゼロトラスト移行を行う全体最適型アプローチ

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