クラウド運用管理

AWSにおける可用性を持ったシステム導入のポイント ~ソフトウェア導入支援サービス~

可用性を持ったシステム導入を実現するためのクラウド上の課題

安定稼働を実現する指標として「システムの可用性」があります。システムの可用性を高めるためにクラウド上でも冗長化システムを組むことでシステムの障害に備えましょう!
本特集では、冗長化システムを構築する上で気をつけなければいけないクラウド上の課題について、運用管理の観点で説明します。

冗長化システムを構築するためのクラウド上の課題(運用管理の観点)

クラウド上での冗長化システム構築にあたっては、いくつかクリアすべき課題があります。以下は一例ですがオンプレミスのシステムとは異なる視点で気をつけなければならないことが分かります。

  • アマゾン ウェブ サービス(Amazon Web Services)において、異なるアベイラビリティゾーンに配置した運用系・待機系のサーバー間でデータの引き継ぎをする場合は共有ディスクが利用できない
  • クラウドでは物理的ハードウェアが見えないため、異常が発生した際の切り換え時に待機系業務との二重起動を防止するために、運用系業務の確実な停止が必要

「ソフトウェア導入支援サービス」で課題解決!

これらの課題や考慮すべき点を解決するために、クラウド上で高い可用性を備えたシステムを実現する当社製HA(High Availability)ソフトウェア「PRIMECLUSTER」を利用した「ソフトウェア導入支援サービス」を提供しています。本サービスでは、当社が長年培ってきた高信頼システム構築のノウハウを活かして、オンプレミスからクラウド上に移行する際の課題を解決すると共に、クラウド上のシステムを冗長化することによる可用性の向上によって、万が一の問題が突発的に発生してもITシステムの安定稼働を実現します。
ソフトウェア導入支援サービスでは、経験豊富な技術者とソフトウェアを知り尽くした開発者が連携し、企画からシステム構築までお客様の要件を的確にとらえた高品質なシステム導入に向けて以下のような支援を行います。

マルチアベイラビリティゾーンでのデータ引き継ぎの設計・構築支援

オンプレミスでクラスタを組む場合に、共有ディスク(注1)を利用して運用系と待機系のデータを引き継ぐ構成が多くあります。そのようなシステムをクラウドに移行する際、異なるアベイラビリティゾーンを運用系、待機系として利用したい場合は共有ディスクが利用できません。
「ソフトウェア導入支援サービス」では、ローカルディスクをサーバー間でミラーリングする構成を実現することで、運用系と待機系で共有ディスクと同等のデータ同期を保証するシステムを構築できます。

  • 注1
    ネットワーク上の複数台のコンピューター(サーバー)からアクセスでき、ファイルの読み書きができるハードディスク領域のこと。

両系オンライン防止に向けた設計・構築支援

オンプレミス上のシステムで、定型業務の自動化や休日設定、営業日指定のジョブ実行を行う場合があります。そのような業務を実行するクラスタ構成のシステムをクラウドに移行する場合は、物理的ハードウェアが見えないというクラウドの特性から、システムに異常が発生した際の切り替え時に、業務の二重起動を防止するといった考慮が必要です。
業務の二重起動が発生すると、運用系と待機系から同時に書き込みが行われて、データ破壊のリスクがあるため、業務の二重起動は確実に対策しておく必要があります。
対策の1つとして、運用系の障害時に、待機系から異常となったノードを制御するスクリプトを実行する方法もあります。ただし、そのスクリプトはユーザーが作成しなければならず、製品として保証されていません。さらに、スクリプトに記述するクラウドAPIで仕様が変わると、スクリプトの修正や動作確認テストが必要になってしまいます。また、生存ノードを決めるために第三者サーバーが必要な場合があるためコストの増加につながります。
「ソフトウェア導入支援サービス」では、PRIMECLUSTERを利用することで異常を検出したインスタンスを強制的に停止することで業務の二重起動防止と、切り替え後に業務の継続運用を実現するシステムを構築できるため、以下のようなメリットがあります。

  • スクリプト作成は不要で運用コスト低減
    ユーザーがスクリプトを作成する必要はなく、両系オンラインの防止は製品として保証しており、クラウドAPIの仕様が変わっても製品側で対処するため、修正や動作確認テストは不要です。
  • 第三者サーバーは不要で構成がシンプル
    生存ノードを決める仕組みを内包しているため、第三者サーバーは不要です。

ワンポイント適用事例

行政機関A様が運用するITシステムは社会インフラであり、データ保全は最重要点です。例えば、災害時の避難警報と解除報が逆転することは絶対に許されません。また、データの重複、追い越しの防止も重要なため、データ保全には、両系オンラインの防止の仕組みが必須です。そこで、BCPの観点からPRIMECLUSTERを導入した冗長化システムを構築。両系オンラインの防止と切り替え後の業務継続が保証された高可用性なシステムを構築しました。

ネットワークの引き継ぎの設計・構築支援

どのようなシステム構成で、どのようにアクセスするかによって、HAソフトウェアでの引き継ぎ時のネットワーク構成が異なります。

  • 運用系、待機系にアクセスするクライアントの配置はオンプレミス上か?クラウド内か?
  • 業務アクセス時は仮想ホスト名でのアクセスか?仮想IPアドレスでのアクセスか?

また、アベイラビリティゾーン間は、サブネットが異なるのでルーティング制御も必要です。
「ソフトウェア導入支援サービス」では、お客様の要望にそった運用系から待機系への引き継ぎ構成パターンでシステムを構築できます。

価格

価格はシステム構成、利用するサービス内容などにより変わります。
詳細については各種「お問い合わせ」窓口または、当社担当営業までお問い合わせください。

システム構成図(最小構成):PRIMECLUSTER Cloud Editionの場合

システム構成図(最小構成):PRIMECLUSTER Cloud Editionの場合

利用ソフトウェア FUJITSU Software PRIMECLUSTER
ソフトウェア エディション Cloud Edition(注2
サービス価格(税別) 2,827,000円から(注2
サービス実施期間 2か月から
サービス概要
  • 構築環境準備
  • 環境設計
  • 構築/検証
  • 引継ぎ/QA
  • デザインシート、報告書作成
  • 打ち合わせ など
対象クラウド/対象OS PRIMECLUSTERがサポートしている動作環境(クラウド環境、OS)情報は、製品ページをご確認ください。
  • 注2
    Cloud Edition以外のエディションのサービス価格や詳細については、各種「お問い合わせ」窓口または、当社担当営業までお問い合わせください。

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オンプレミスからクラウドへ移行で障害対策に疑問や不安を抱えていませんか?HAクラスタリング・ソフトウェア「PRIMECLUSTER」が解決します。

  • 備考
    Amazon Web Services、AWSは、Amazon.com, Inc. またはその関連会社の商標です。

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