2021年12月22日
富士通株式会社

メディア業界で実績のある富士通のネットワークエラー訂正技術を「AWS Elemental MediaConnect」に実装

このたび、放送局を中心としたお客様にて実績のある当社の映像伝送装置に実装されているネットワークエラー訂正技術(以下、「Fujitsu QoS」)がアマゾン ウェブ サービス(以下、AWS)のメディアサービスの1つである「AWS Elemental MediaConnect」に実装されました。「AWS Elemental MediaConnect」はAWSのクラウドバックボーンを使ったライブ映像伝送サービスで、IP ベースのネットワークが持つ柔軟性、機敏性、そして経済性を実現しています。
当社は今まで「Fujitsu QoS」を一つの大きな強みとしてIPベースの映像伝送ソリューションを提供して来ましたが、「AWS Elemental MediaConnect」と連携することで、より柔軟で高信頼のサービスを提供することが可能となります。

「Fujitsu QoS」は当社独自のIPネットワーク上でのエラー訂正技術で、インターネットなどのベストエフォート回線で不可避のパケットロスをリカバリし、高信頼の映像伝送を実現します。この技術で当社は2018年技術工学エミー賞を受賞しています。

背景

当社で推進してきたIPベースの映像伝送ソリューションは高い柔軟性や経済性が長所ではありますが、複雑なシステムでは、お客様自身での維持管理が負担となったり、ベストエフォート回線では国際伝送や1対Nの多拠点配信は不向きであったりと弱点がありました。そこで利用が容易で広帯域な国際ネットワークを提供するクラウドバックボーンを使った映像伝送を検討開始しました。「AWS Elemental MediaConnect」 も同様のサービスを提供していましたが、「Fujitsu QoS」は国内外の放送局で多くの利用実績があり、これを「AWS Elemental MediaConnect」に実装することで、「Fujitsu QoS」を実装した当社の映像伝送装置IPシリーズをエッジデバイスとし、さらに高品質・高信頼なサービスを提供します。これにより利用シーンも広がることが期待できます。

本サービスの概要

放送局の現場中継や放送局間の映像伝送において、当社IPシリーズのエンコーダー装置を送信側に、デコーダー装置を受信側に使用します。AWSクラウドまではインターネットなどの一般的な回線で接続しますが、「Fujitsu QoS」により安定した伝送が可能です。国際間を伝送する場合はIPシリーズとAWSの最寄リージョンを接続し、リージョン間はクラウドバックボーンを利用します。クラウドを使った伝送は安価かつ利用した分だけの費用となり、国際ファイバー回線と比較して経済的です。また多拠点配信を行う場合、「AWS Elemental MediaConnect」で配信先を複数指定する事が出来、最大50拠点まで配信が可能です。オンプレミスのサービスの様に自社でサーバーなどを設置する必要がありません。
本サービスはAWSのマネージメントコンソールから「AWS Elemental MediaConnect」 の配信プロトコルで「Fujitsu QoS」を選択するだけで、簡単にご利用頂く事が可能です。

「AWS Elemental MediaConnect」 と IPシリーズを使った映像伝送サービス

今後について

IPシリーズを映像伝送のエッジデバイスとし、「AWS Elemental MediaConnect」をベースとした映像伝送サービス(SaaS形式)を提供予定です。ブラウザアクセスによるシンプルで簡単な操作性で、ライブ中継からイベント配信の一連のワークフローをワンストップで提供し、リモートでのワークスタイルを実現致します。
本サービスはInter BEE 2021でもオンライン出展しております。

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