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メタウォーター株式会社 様
データ戦略の要となる
ハイブリッドクラウドへの第一歩
Cloud Volumes ONTAPでコスト効率の高いDRを実現
「水・環境インフラ」分野を牽引するメタウォーター様。同社は、データ戦略の要となるハイブリッドクラウドへの第一歩として、ETERNUS AX series(旧ETERNUS NR1000A series)を導入し、クラウドを活用したDR(ディザスタリカバリー)環境を構築しました。SnapMirrorを使ってパブリッククラウドにレプリケーションを行い、災害発生時にはパブリッククラウド上で稼働するCloud Volumes ONTAP(以下CVO)を利用することで、クラウド上のデータを元に業務再開を可能にします。また、懸案だった夜間バッチ処理時間を短縮するとともに、大量データの検索スピードを向上。ETERNUS AX seriesが支える新基幹システム基盤は、同社が目指すデータドリブン経営に向けての布石となりました。
- 課題ハイブリッドクラウドを活用してDRを実現したい
- 効果CVOにより、SnapMirrorでクラウドへのレプリケーションを行い、災害発生時にCVO上のデータを元に業務再開が可能に
- 課題データ量増大に伴うレスポンス低下を改善したい
- 効果オールフラッシュストレージにより大量データの検索スピードを向上、夜間バッチ処理時間も短縮
- 課題多発するバックアップエラーを解消したい
- 効果バックアップソフトからストレージのSnapshot機能と連動するSnapCenterの利用に変更することで、バックアップエラーがゼロに
「CVOを利用したDR環境の構築は、必要なときに必要なリソースを使えるクラウドのメリットを活かせることから、コールドスタンバイのために物理的にサーバーを用意する必要がありません。コストを抑制し、効率的かつ確実なDR環境を構築できます」
背景
ハイブリッドクラウドをベースにデータドリブン経営を目指す
人々の生活や産業になくてはならない「水・環境インフラ」を支えるメタウォーター様。同社は、2008年に日本初の水・環境分野の総合エンジニアリング企業として誕生し、コア技術を有するプラントエンジニアリング事業、地域密着型で施設の維持・管理を行うサービスソリューション事業、豊富な実績を持つ公民連携(PPP)事業の主力3事業を展開。日本の上下水道インフラの老朽化が深刻化する中、同社の重要性は一層高まっています。
同社は、設立当初からIoTやクラウドなどICTの活用に対し積極的に取り組んできました。2011年に、上下水道事業を行う各地方自治体や事業受託企業向けにサービス提供を開始した「WBC(ウォータービジネスクラウド)」は、自治体などで利用が進んでいます。「企業のあるべき姿」として同社が目指すのは、「データに基づくデータドリブン経営」です。経営企画本部 IT企画部 部長 上野隆史氏は、目指す将来像についてこう話します。「クラウドをベースに、主力3事業における部門横断的なデータの共有・活用とともにWBCのデータとも連携し、上下水道施設を仮想空間上で再現し様々なシミュレーションを行うデジタルツインの実現を目指しています。また、クラウドの活用は働き方改革の一環であるテレワークの推進においても必要です」
同社のデータ戦略は、オンプレミスとクラウドのメリットを組み合わせたハイブリッドクラウドがベースとなります。2019年に同社は、基幹システムのサーバー老朽化に伴うリプレースをきっかけに、ハイブリッドクラウド化に着手。また、バックアップ運用の安定化も今回の重要なテーマでした。
経緯
クラウドを活用したDR、バックアップ問題の解決
富士通の技術力と提案力を高く評価
同社におけるハイブリッドクラウド化について、経営企画本部 IT企画部 IT推進グループ 担当課長 金城良氏は説明します。「データドリブン経営に向けて、ビッグデータを格納するデータレイクなどクラウド上でのデータ基盤の構築を計画しています。オンプレミスのバックアップセンターからパブリッククラウドへのバックアップにシフトし、クラウドを活用したDRを構築するという今回のテーマは、その第一歩としての位置付けです」
また、従来のバックアップに関する課題について、経営企画本部 IT企画部 IT推進グループ 木田幸祐氏は話します。「データ量の増大に伴い運用面でも課題がありました。システムを停止することなく、バックアップソフトにより差分/増分データをバックアップセンターに送信するという運用の中で、バックアップが時間内で終了しないケースもありました。また、システムにアクセスが集中する始業時のパフォーマンス低下の改善も急務でした」
同社が提出したRFP(提案依頼書)に対し回答のあった2社から、コストを含めた総合的な観点で富士通が採用されました。採用のポイントについて経営企画本部 IT企画部 担当部長 堀内功一氏はこう話します。「クラウドを活用したDRといった“やりたいこと”や、当社が抱えるバックアップの課題に対し、単純な回答ではなく実践的かつ先進的な提案をいただきました。技術と人の両面から当社のニーズに応える体制を組んでくださったことに対して高く評価しました。また、サーバー、ストレージ、ネットワークに関して豊富な知見を有する総合力も採用のポイントとなりました。さらに、基幹システム基盤のリプレースとなるため、富士通データセンターで運用をお任せしてきた実績と信頼は、大きな安心に繋がっています」
システムの特長
CVOの利用によりクラウドのメリットを最大限に活用
コールドスタンバイで物理サーバーを不要とするDR環境に道筋
新システムには、クラウドを活用したDRの実現と、パフォーマンス改善やバックアップ問題の解決を図るべく、オールフラッシュストレージ ETERNUS AX seriesを導入しました。クラウドを活用したDRでは、SnapMirrorによりパブリッククラウドへレプリケーションを行い、災害発生時にはETERNUS AX seriesのストレージ専用OS「ONTAP」をパブリッククラウド上で稼働させるCVOを利用することで、クラウド上のデータを元に業務の再開を可能とします。「CVOを利用したDR環境の構築は、必要なときに必要なリソースを使えるクラウドのメリットを活かせることから、コールドスタンバイのために物理的にサーバーを用意する必要がありません。コストを抑制し、効率的かつ確実なDR環境を構築できます」(金城氏)
今回、パブリッククラウドに採用したGCP(Google Cloud Platform)上へのCVO構築は同社で行いました。「富士通から事前検証した結果のフィードバックやCVOの構築手順書の提供を受けていなかったら、より多くの時間と手間がかかったと思います」
また、パフォーマンスの改善とともに、バックアップ運用の見直しも行いました。「富士通のアドバイスのもと、ストレージのSnapshot機能と連動するSnapCenterを使用し、確実かつ効率的にバックアップを行う運用に変えました。また、従来はすべてのシステムに対し日次で14世代までバックアップをとっていましたが、今は重要なデータは7世代、データ更新頻度が少ないものは2世代とし、データ容量の最適化を図っています」(木田氏)
2020年7月に新システムへの移行プロジェクトがスタート、スケジュール通りに2021年5月のゴールデンウィークに新システムへの移行を完了。「プロジェクトが佳境に入るところで、コロナ禍となりましたが、Web会議やビジネスチャットなどを使ってコミュニケーションを行うことで、スムーズにプロジェクトを進めることができました」(木田氏)
導入の効果と将来の展望
パフォーマンスの向上で夜間バッチ処理の時間を短縮
大量データの検索時間も従来比1/3に短縮
2021年5月に本稼働して以来、ETERNUS AX seriesが支える新基幹システム基盤は安定稼働を続けています。導入効果として、まず懸案だった課題を解決できたと木田氏は話します。「多発していたバックアップエラーはゼロになりました。また、夜間バッチ処理は業務開始時間までに余裕を持って終了しています。運用に関するトラブルに追われることなく、企画や戦略立案といった本来業務に集中できるなど、IT企画部の働き方改革にも繋がっています。さらに、オールフラッシュストレージによりレスポンスが改善され、大量データの検索スピードが向上でき、ユーザーの生産性向上に貢献しています」
CVOによるDR環境の構築について金城氏は、「DRの強化を図る観点では、別のクラウドサービスにDRサイトを構築する方法も有力な選択肢となります。マルチクラウドも含め、DRの強化に向けて検討を進めています」と話します。
今後の展望について上野氏は次のように語ります。「今回、ハイブリッドクラウドのベースを確立できました。今後は、クラウド上へのデータの収集・蓄積を進め、データの活用を促進していきます。富士通には、基幹システムにおける安定稼働の支援はもとより、当社の視点に立ち、データドリブン経営の実現に向けてクラウドや先進技術を活用した提案を期待しています」
持続可能な「水・環境インフラ」の実現に注力するメタウォーター様。富士通はこれからも総合力を駆使し、社会インフラを支える同社の取り組みを支援していきます。
担当営業メッセージ
2020年7月よりプロジェクトが本格スタートしました。ニューノーマル期に入ってもオンラインメインのお打合せを通してしっかりと意思疎通ができましたのは、メタウォーター様のご協力もあり、富士通の各チームリーダー、チームメンバーが丁寧に課題確認をしながら推進することができた結果といえます。切替リハーサルや移行本番の際にはメタウォーター様に弊社DCまでお越しいただき、万全な体制を取っていただいたおかげで、弊社メンバーも課題があればすぐにご相談することができ、とても心強く、安心して、スピーディーに対応することができました。本当にありがとうございました。
メタウォーター様の益々のご発展のために、今後もインフラ面のさらなる効率化を目指したご提案とともに、データプラットフォームやデータ活用のご提案もさせていただきます。
担当SEメッセージ
メタウォーター様の要件である「(1)コスト効率化の高いDRの実現」「(2)レスポンスの向上」「(3)バックアップ運用の安定化」を実現するため、仮想化基盤を担うハードウェアとして、実績があり高性能なオールフラッシュストレージであるETERNUS AX seriesおよび、Cloud Volumes ONTAPを活用したDR環境をご提案しました。コロナ禍のなかでも、円滑にプロジェクトを推進できましたのは、Web会議やビジネスチャットなどご用意いただいたことにより、円滑なコミュニケーションができたことが大きいと感謝しております。
今後とも、メタウォーター様のビジネスをご支援できるシステムを提供できるよう邁進してまいります。
メタウォーター株式会社 様 会社概要
本社所在地 | 〒101-0041 東京都千代田区神田須田町一丁目25番地 JR神田万世橋ビル |
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代表取締役社長 | 山口 賢二 |
設立 | 2008年4月1日 |
従業員数 | 3,340人(連結) ※2021年3月31日現在 |
主な事業内容 | 浄水場・下水処理場・ごみ処理施設向け設備等の設計・建設、各種機器類の設計・製造・販売、補修工事、運転管理等の各種サービスの提供 |
ホームページ | https://www.metawater.co.jp/ |
[2021年8月5日掲載]
本事例中に記載の肩書きや数値、固有名詞等は掲載日現在のものであり、このページの閲覧時には変更されている可能性があることをご了承ください。
なお、社名敬称は省略させていただいております。
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