多様な人材の力で新たな「まち・暮らし」をつくる

現在、世界中の国・地域でスマートシティへの取り組みが動き出しています。日本でも政府主導によるスーパーシティ構想をはじめ、「都市のデジタルトランスフォーメーション」を推進するさまざまなプロジェクトが始動し、各業種業界のプレイヤーが続々と参入しています。こうした動向を背景に富士通は、これまで培ってきたテクノロジーや業種ノウハウを活かし、全社横断かつスピーディーなアプローチを牽引するべく「未来社会&テクノロジー本部」を発足しました。

未来社会&テクノロジー本部は、多様な人々・組織と共に、世界トップのテクノロジー開発に挑戦し、デジタルによる新たな『まち・暮らし』をデザインすることで、トラステッドな未来社会の実現を目指しています。新しい未来社会の価値をつくる「スマートシティ」チームと、複雑な問題を解く「コンピューティングコア」、膨大なデータをつなぐ「6Gインフラ」の研究開発チームが融合し、400名以上の多様な専門知識を有するメンバーが有機的に連携することで、新たな価値の創出と社会課題の解決に取り組んでいます。

「生活者」「都市」「地球」の視点で挑むTrusted Society

「イノベーションによって社会に信頼をもたらし、世界をより持続可能にしていく」という富士通のパーパスより社会課題起点で定められた7つの重点注力分野、そのうちの1つ”Trusted Society”に、未来社会&テクノロジー本部も取り組んでいきます。

Trusted Societyとは、人から街、そして地球へと視点を広げ、この3つの視点からそれぞれ社会課題を捉えることにより「生活者の豊かさ」「都市の安心・安全」「地球のサステナビリティ」が解決・調和する世界を描いたものです。

「生活者の豊かさ」にはニューノーマル時代における暮らしと働き方の変革を、「都市の安心・安全」にはレジリエントな社会とモビリティの変革を、そして「地球のサステナビリティ」にはカーボンニュートラルなどのグリーン変革をもたらす必要があると考え、これらを実現するための重点スコープと横断的に支えるプラットフォームを描き、Trusted Societyの実現に向けたグランドデザインを次の通りに設計しました。

  1. 生活者視点で豊かさを実感でき、最適な意思・行動決定を支援する官民連携デジタルタッチポイントを設計する
  2. 富士通の強みとパートナー技術を組み合わせたベストプラクティスによりお客様を成功に導き、新たなサービスモデルをグローバルに展開する
  3. 公共と民需双方の豊富な業種ノウハウとトラストの強みを活かし、データビジネスを強化する
  4. 最終的にこれらを通じて社会課題の解決と付加価値の創造につなげていく

これまで富士通が実用化してきた多岐に渡る関連テクノロジーを結集し、2030年に「自分らしい豊かな暮らしがサステナブルにつながるまち」の実現を目指し、これから多くのイノベーションを起こしていきたいと考えています。

川崎市と取り組む未来のまちづくり

川崎市と富士通は2014年に持続可能なまちづくりを目指した包括協定を締結し、2017年にはスーパーコンピュータを活用した川崎市臨海部における津波被害を軽減する共同研究を行うなど、これまでも安全・安心なまちづくりを共同で進めてきました。

そして2021年6月、まちの価値の向上につながる「健康」「安全・安心」「環境」「仕事・暮らし」の4分野を重点テーマとして、包括協定をさらに強化しました。この川崎市との未来都市プロジェクトは、富士通の発祥の地でありテクノロジーの中核拠点である川崎工場(川崎市中原区)とその周辺地域を対象として、スーパーコンピュータ、AI、5G、次世代ネットワークなど最先端デジタル技術を活用して、持続可能な未来都市の先進モデルを構築していくというものです。

最先端デジタル技術の活用例としては、経済・社会・環境に関わるバーチャルな情報をデジタル上でリアルタイムに再現するソーシャルデジタルツイン(注1)の実装を現在検討しています(下記図参照)。また、川崎フロンターレとの協働によるバーチャル空間での新たなスタジアム体験やファンエンゲージメントの創出にも着手しています。

(注1) ソーシャルデジタルツイン:人・物・事の相互作用(ミクロな事象)や社会現象(マクロな事象)まで、時々刻々と変化する社会全体に追従しつつ丸ごとデジタル化し、人と社会の現実を把握・理解した上で、勘所を見定めて人・社会に働きかけることで、多様で複雑化する社会における課題を解決する技術群

同時に、ICTを活用した生活者視点による社会課題解決、まちの価値向上に資する活動も大切だと考え、市民参加型の街づくり“リビングラボ”の実践や、川崎市の地域課題に取り組む学生インターンシップの開催、川崎市立聾学校の子供たちとパートナー企業と共に進めるインクルーシブな社会に向けた共創活動など、市民と共に進める街づくりも続々と始動しています。

未来のまちづくりを支える最先端のコンピューティングとネットワーク

未来社会&テクノロジー本部では、スマートシティへの取り組みだけでなく、プロセッサやネットワークなどの先端テクノロジーの研究開発にも取り組んでいます。コンピューティングコア領域では、2020年6月にスーパーコンピュータのベンチマークで4冠を達成した「富岳」をさらに発展させ、電力効率を大幅に高めることによりグリーンなデータセンターを実現する次世代プロセッサの開発を進めています。

また6Gインフラ領域では、5Gの商用化と並行して始まったBeyond 5G・6Gなど次世代ネットワーク技術の研究開発をリードしていくために「IOWN/6Gプロジェクト」を始動させました。2021年4月にはNTTとの間で戦略的業務提携に合意し、NTTが提唱するIOWN(Innovative Optical and Wireless Network)構想に賛同するグローバルのパートナーと連携して低エネルギーで高効率な新しいデジタル社会を実現するネットワーク・情報処理基盤の共同研究を開始しました。

このような世界トップレベルのテクノロジーの研究開発を今後も強力に推し進めながら、最先端テクノロジーの社会実装がどのようにして社会課題の解決をもたらすのか、その答えを導き出すのが、未来社会&テクノロジー本部のミッションであると考えます。本部メンバーが一丸となり、お客様やパートナー企業との共創を生み出しながら、日本からグローバルへTrusted Societyの実現に向けて取り組んでいきます。

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