概要

PayPayカード株式会社(以下PayPayカード)様は、キャッシュレス決済サービス「PayPay」と連動した「PayPayカード」の事業拡大を見据え、ビジネスの環境変化に柔軟かつ継続的に対応できる基幹システムの再構築に取り組まれました。
AWSを活用することで、レガシーシステムをオープンなシステムにモダナイズすることに成功し、クレジットカード業界初、基幹系システムのクラウドリフトを実現しました。

お客様のご紹介 PayPayカード株式会社様

PayPayカード様はPayPay株式会社の完全子会社として「PayPayカード」ブランドのクレジットカード事業を手掛けております。現在、クレジット会員数は1000万会員を突破し、6000万超の登録ユーザーを抱えるPayPayとの連携推進など事業拡大を図り、会員数の倍増を目指されております。

お客様の課題

基幹システムによるクレジットカード業務の処理量が1か月のうち特定日において通常日と比較して処理量が約2倍、処理性能が約3倍必要となる場合があり、既存のレガシーシステムでは、処理量・性能ピーク時に合わせたインフラのリソースが準備されていました。
今後、クレジット会員数の増大、クレジットカード利用促進キャンペーンに耐えられるシステムリソースを適正なコストで、迅速にアドオン可能なシステムインフラへのトランスフォーメーションが必達事項でした。この課題に対しAWSを導入することで、基幹システムの適切なモダナイゼーションが実現しました。

導入システムの概要

メインフレーム上の基幹システムをAWSへリフトし、事業継続性の向上、柔軟性の向上、運用管理の最適化を実現しました。

効果

1.事業継続性の向上
複数のデータセンターにサーバーを配備するマルチAZ(Availability Zone)構成を採用することで、データセンターがダウンするような自然災害などの問題が発生した場合でも、システムの運用を継続することができます。
2.柔軟性の向上
AWSのクラウド環境を利用することで、急激なバッチ処理の増加にもオンデマンドで処理量に応じてリソースを拡張することができます。事前の投資コストを抑制し、迅速で柔軟なリソース拡張性を実現しました。
3.運用管理の最適化
監視サービスであるCloudWatchの利用によりリアルタイムでシステムをモニタリングすることで、異常な活動や障害を検出するだけではなく、リソースの利用状況や負荷の変動によるスケーリングやリソースの調整も行います。
CloudWatchによる統合監視を行うことで、基幹システムの運用管理の最適化を図っています。

AWS選定理由

特定の日における処理数の増加や急激な会員数増加、キャンペーンなどによる突発的なトラフィック増加に柔軟に対応するためには、オンプレミス環境ではなく、クラウドの利用が必要です。クラウドでは迅速かつ柔軟にリソースを拡張することができるからです。
今後のビジネス拡大や新規ビジネス創出に向け、更なるモダナイズを推進していくために、トップシェアの実績および安定した稼働実績を誇るAWSを採用しました。

富士通選定理由

お客様の基幹システムは、当社のメインフレーム上で長年にわたり稼働してきました。そのため、当社は長い間にわたる運用管理の実績を有しています。
また、富士通としてはAWSの豊富な知見と数多くの構築実績を持っております。
PayPayカード様が採用されたAWSへのクラウドリフトという方針に対し、上述の実績をご評価頂き、今回お客様共に本プロジェクトを推進する事となりました。
併せて今回、クラウドリフトのためのインフラ(AWS)対応を行うだけではなく、当社のアプリケーションライセンスをPayPayカード会員数の増減に応じた課金方式で提供するお客様の運用に最適なご提案を行い、この点においても高くご評価いただきました。

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