PRESS RELEASE

2016年4月6日
株式会社富士通エフサス

江南厚生病院様、69台のUPSを1台に集約し、約2割の省電力を実現電子カルテシステム更改に伴い、シュナイダーエレクトリックと連携し、UPSシステムを刷新

当社は、富士通株式会社(以下、富士通)と共同で、愛知県厚生農業協同組合連合会 江南厚生病院(所在地:愛知県江南市、院長:齊藤 二三夫、以下、江南厚生病院)様の電子カルテシステム更改に伴い、「FUJITSU Sustainability Solution エフサスグリーンファシリティソリューション」適用によるUPSの集約を行ない、このほど稼働いたしました。

具体的には、富士通、富士通エフサスのレイアウトプランを含めた全体プロジェクト管理の下、シュナイダーエレクトリック株式会社(以下、シュナイダーエレクトリック)との連携により、これまでサーバごとに設置されてきた小型UPS 計69台を同社のモジュール型冗長方式UPS 1台に集約し、統合運用を実施することで、消費電力の約2割の削減、運用負荷の大幅削減に加え、信頼性向上、物理スペース確保を実現しました。

一般に停電や電源トラブルに備えて導入するUPSは、サーバごとに導入されることが多く、それぞれが余裕を加味した容量を必要とするため、各UPSが余剰容量を持ち、消費電力、物理的な設置スペースの増大につながるケースが散見されます。またUPS数が多いと、それだけ障害発生ポイントが増えることになり、特に高信頼が要求される病院向けシステムにおいては、その解決が強く求められていました。

当社は、今後とも24時間365日の稼働が求められる病院システムのコスト・運用の最適化、信頼性向上に向け、貢献してまいる所存です。

課題・背景

近年、各医療機関においては電子カルテシステムをはじめ、画像システムや医事会計システム、各種薬剤に関するデータベースなど、様々なICTシステムが導入されており、これらは人命に関わるものであることから、最高レベルの信頼性が求められています。そのため、多くの医療機関では、瞬低・瞬断を始めとする各種電源トラブルに備え、システムごとにUPSを設置するケースが一般的になっています。しかしながらUPSは数が増えると、それだけ消費電力、死活管理・バッテリー交換などの運用負荷、設置スペースが増大するといった課題があります。

江南厚生病院様におかれても、システムやネットワーク機器ごとに小型UPSを設置してきた経緯があり、消費電力、運用管理は大きな課題となっていました。またバッテリー交換やUPS本体の入れ替えタイミングが統一できず、その都度一時的なシステム停止を検討する必要がありましたが、救命救急、高度・専門医療を担っているため、長時間の停止が難しいという状況がありました。

今回の導入ソリューションについて

江南厚生病院様では、電子カルテをはじめとした大規模なシステム更改を行うにあたり、UPSの入れ替えも必要となりました。富士通エフサスは、この機会に上記課題を解決するため、「エフサスグリーンファシリティソリューション」の一環として、富士通エフサスが新たに「エリートパートナー(注1)」契約を締結したシュナイダーエレクトリックのモジュール型冗長方式UPS「Symmetra PX」1台に、従来の69台分のUPS機能を集約する統合運用を提案し、このほどご採用頂きました。

Symmetra PXの導入にあたっては、サーバラックごとに分散していたUPSの重みや発熱が1箇所に集中するため、床の耐荷重検討や機器排熱を考慮したサーバルーム全体のレイアウトプランが重要です。さらに電気幹線の引込も既存の設備と異なるため、ファシリティの見直しも必要となります。そこで、富士通、富士通エフサスは、シュナイダーエレクトリックと連携し、レイアウトプランの作成ならびにICTシステム構築とファシリティ改善の全体プロジェクトマネジメントを実施しました。

導入効果

  • コストの削減
    システムごとに導入したUPSが余剰容量を抱え、消費電力の増大につながっていたが、集約により消費電力を減らすとともに、台数が減ることで、バッテリー交換・保守費用も削減でき、大幅なコスト削減を実現。
  • 運用負荷の低減
    従来は、小型UPSの運用状況を確認するために、担当者が設置場所まで行き、1台1台を確認する必要があったが、今回の集約により、リアルタイムかつ一元的な管理が可能になる。
    また担当者は、それぞれのUPSの導入時期が異なっていたことから、バッテリー交換、機器交換のタイミングを意識しなくてはならなかったが、その必要もなくなる。
  • 信頼性の向上
    Symmetra PX 1台に、従来の69台分のUPS機能を集約したことにより、障害発生ポイントを大幅に減らすことができる。また主要パーツをモジュール化し、システムの内部冗長を実現したことで、万一の障害発生時にも、正常なモジュールのみで継続運転でき、さらにオンライン状態でのモジュール交換を可能とします。なお、同装置の保守については、シュナイダーエレクトリックのエリートパートナーである富士通エフサスが担当し、富士通グループとして、ICTシステムからUPSまでトータルサポートを実現。
  • 物理スペースの確保
    集約前はサーバラックごとにUPSを搭載していたが、Symmetra PX 1台に集約したことでサーバラックへのUPS搭載が不要となり、物理スペース確保を実現。

ご参考:エフサスグリーンファシリティソリューション

ICTシステムの安定稼働、省エネ運用を支える最適なファシリティ環境の実現を図るべく、サーバルームやデータセンターのファシリティにつき、企画・設計から構築・運用・保守までワンストップでご提供します。

エフサスグリーンファシリティソリューション

[特長]

  • 企画・設計
    ICTシステムの豊富な運用実績・ノウハウに基づいたサーバルームファシリティの企画・設計で、システムの安定稼働、省エネ運用を実現。
  • 導入・構築
    ICTならびにファシリティの構築をトータルサポート。当社の一貫したコーディネートにより、ICTのための最適なファシリティ環境の構築を実現。
  • 運用・保守
    当社が誇る全国CE網を活かした保守サービスを提供するとともに、マルチベンダー対応により保守窓口の一本化が可能。お客様の運用負荷を削減。

シュナイダーエレクトリック株式会社 松崎代表取締役 コメント

当社は、富士通株式会社、株式会社富士通エフサスの全体マネジメントの下、江南厚生病院様の電子カルテ更改プロジェクトにおいて、最新の高効率UPS「Symmetra PX」を納入し、当初の目標通り、大幅なTCOの削減ができたことを大変うれしくまた光栄に思います。

あわせて、「エフサスグリーンファシリティソリューション」に当社製品を組み込んで頂いたことを感謝いたします。

当社は、今後とも富士通グループの皆さんと一緒に、お客様にとって最適なデータセンターソリューションを提供していきたいと考えます。

シュナイダーエレクトリック株式会社
代表取締役  IT事業部バイスプレジデント  松崎耕介

商標について

記載されている製品名などの固有名詞は、各社の商標または登録商標です。

注釈

  • (注1)
    エリートパートナー(ELITE PARTNER)
    シュナイダーエレクトリックのパートナー制度において、同社の製品に関して、傑出した技術力・販売実績を持つ最高位のパートナーを指す。

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以上

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