PRESS RELEASE
2014年7月7日
株式会社富士通エフサス
IoT時代に向け、富士通ITマネジメントセンターの
サービス基盤を強化
ビッグデータ、M2Mなどを活用し、ICTの安全・安定稼働を実現する新たな運用管理サービスを提供
当社は、このほど富士通ITマネジメントセンター(以下、ITMAC)のサービス基盤強化の一環として、IoT(注1)時代に対応し、ビッグデータ、M2Mの技術などを活用することで、ICTの安全・安定稼働を実現する、新たな3つの運用管理サービスを提供します。
一つは、お客様先で稼働している様々なネットワーク機器やサーバ、検知ツールからの膨大なログ情報を収集し、当社が新たに提供するSIEM(注2)基盤にビッグデータとして統合した上で、当社が長年培ってきた解析ノウハウによりリアルタイムに相関分析することで、ネットワークやサーバなどの障害、ウイルス感染の早期検知などを行う「相関ログ分析サービス」です。これによりお客様のICTシステムへの影響が顕在化する前に対策を講じることが可能になります。
二つ目は、通信回線の品質状況をグラフィカルに可視化する「NDT(注3)3Dトポロジービューア」です。お客様とITMACで共有することで、平常時にはトラフィック量や品質状況の直観的な把握が双方で出来、異常発生時には、ITMACがNDTのトラブルシュート機能を使って原因分析を行い、短時間での問題解決を実現します。
三つ目は、近年の標的型サイバー攻撃の対策強化として、内部・外部からの不正なアクセスを検知し遮断する、次世代型ファイアーウォールを最新・最適な状態で運用する「次世代型ファイアーウォール運用サービス」です。これにより、内部のウイルス感染端末や不正利用端末からの不正な外部アクセスをアプリケーションレベルで検知・遮断し、さらなる脅威の引き込みや拡散を防止します。
当社は、従来よりITMACで提供してきた「システム異常監視」「ネットワーク品質監視」「セキュリティ運用」に関するワンストップの各種リモートオペレーションサービスに、今回の新サービスを加えることで、リモートでの予防対策を一層強化するとともに、当社が誇る国内最大規模の全国約850拠点、約8,000名の技術者の緊急出動によるオンサイト対応を組み合わせることで、お客様のICTシステムの安全・安定稼働に貢献し、情報システム部門の負荷軽減とシステムの高信頼性確保の両立が可能となります。
現在、ICTシステムは、経営に直結する重要なビジネス基盤となっており、極力障害発生を抑止するとともに、万一のトラブル発生時には早急に原因を突き止め、早急に復旧させることが重要です。一方で、仮想化によるシステム統合、クラウドの普及、スマートフォンやタブレットなどのデバイスの多様化、マルチベンダー構成の一般化などにより、システムの複雑性は増し、さらにデータ流出や業務停止を引き起こすサイバー攻撃なども大きな脅威となっています。
このため、システムを日々安定的に稼働させることは益々重要になっており、日常運用に加え、万一のトラブルに的確に対応するには、24時間365日の監視体制、ICTに関する幅広い知見と各種製品固有の知識、さらに膨大なログを解析する高度なスキルなどが求められ、企業の情報システム部門にとっては大きな負担になっています。
こうした状況を踏まえ、当社は、お客様のICT環境を最前線で見守る集中監視センター「ITMAC」のサービス基盤に、新たに、以下の3つのサービスを追加し、本年8月より順次提供してまいります。
新サービスの概要
1. 相関ログ分析サービス(提供予定時期:2014年12月)
様々なシステム・機器・デバイスのログ情報を、IPアドレス、ログインユーザー名、時間軸などからリアルタイムに統合・相関分析し、危険性の高い通信や動作をいち早く検出します。また24時間の監視により抽出された情報から被害やトラブルが顕在化する前の予兆を探し、リモートオペレーションなどにより予防対処を実施します。
[主な特長]
- 機器ごとのログでは判別できない不正な動きを相関関係から可視化することで、その実態を調査し、最適な対処を実現。
- まだ顕在化していないリスクが潜んでいないか、予防監視により調査可能。
2. NDT 3Dトポロジービューア(提供予定時期:2014年8月)
ネットワークのトラフィック量、品質状態を地図や建物などを使った3D画面にてグラフィカルに可視化(下図参照。いずれもイメージ)し、全体を俯瞰する機能を提供します。お客様とITMACで、同じ画面を映し出し、情報共有することも可能です。 異常発生時には、ITMACがNDTのトラブルシュート機能により原因分析を行い、短時間での問題解決を実現します。
[主な特長]
- ネットワーク全体を俯瞰し、どの拠点間で、どれくらいのデータ流量かなどを一目で把握可能。
- 品質劣化のポイントも地図上で展開でき、ドリルダウン機能により、原因となっているサーバや機器を特定可能。
3. 次世代ファイアーウォール運用サービス(提供予定時期:2014年8月)
最近では、通信しているアプリケーション種別やユーザー名などを識別することで、ウイルス感染などにより不正な接続先にアクセスしようとする動きを検知し、その通信を遮断する次世代ファイアーウォールサービスが登場しています。本サービスは、この次世代ファイアーウォールを、常に最新・最適な状態で運用するもので、業務が滞らないよう危険度が高い通信を洗い出し、万一発見した際には適切に対処します。また月次で対応報告を実施します。
[主な特長]
- 次世代ファイアーウォールの監視・運用を代行し、日々更新される脅威情報を元に最適な設定で安心運用を実現。
- アプリケーションレベルで危険な通信を遮断し、根本原因を特定した上で適切な対処が可能。
ご参考:富士通ITマネジメントセンター(ITMAC)について
本センターは、富士通株式会社が2002年に開設し、現在では、当社に運営が移管されています。お客様のICTシステムにつき、ネットワークを介したリモートオペレーションにより、各種ハードウェアに加え、セキュリティ運用、ネットワーク品質などをきめ細かく監視し、安全・快適にご利用頂けるよう総合的な運用支援を実施しています。
昨今、サイバー攻撃対策が、多様かつ高度になり、クラウド化、ワークスタイルの変化が進み、ネットワークを流れるデータも急速に増えていることから、従来のシステム運用では手が届きにくいケースが増えています。本センターには、様々なハードやシステムが発する検知情報が集まり、お客様システムに対するフロントセンターとなっています。
本センターでは、各分野のエキスパートが連携し、24時間365日の監視体制で見守ります。早期異常検知からリモートオペレーションによる初動対応を実施するとともに、お客様最寄りの富士通LCMサービスセンターやオンサイト拠点へのエスカレーションにより、当社の強みである「顔が見える運用支援」と連携して対応しています。
販売目標
2017年度までに、累計約300社 100億円(ITMACの関連ビジネス全体)
商標について
記載されている製品名などの固有名詞は、各社の商標または登録商標です。
注釈
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(注1):IoT
Internet of Things(モノのインターネット)。全てのモノがインターネットにつながり、様々なサービスがインターネットを介して提供されることを指す。 -
(注2):SIEM
Security Information and Event Managementの略。複数のデバイスから提供されるイベントやログを集約・活用しマネジメントに活かす仕組み。複数デバイスからのログを合わせ見ることで、セキュリティに限らない様々な分析が可能となる。 -
(注3):NDT(Network Diagnostic Tool)
お客様ネットワーク内を流れるパケットを取得し、通信品質を可視化するとともに、品質劣化箇所および原因の特定を行う当社の運用サービスツール。株式会社富士通研究所の技術を組み込み、「遅延障害検知」などの特許を取得している。
以上
本件に関するお問い合わせ
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