「LCMサービス」担当者インタビュー
サービス導入の流れから各サービス利用例まで
流通小売業界もデジタル化が進み、店舗には多くの端末、システムが導入されるようになりました。便利になる一方で、使いこなすのが難しい、端末の故障やシステムトラブルなど、いざというときの対応が難しいといった悩みをお持ちの店舗も多いでしょう。
富士通フロンテックのLCMサービスは、そのような悩みを解決するため、機器の導入や保守サービス、ヘルプデスクサービスなど、導入から運用までに必要な10個以上のフェーズをサポートしています。
ここではその豊富なメニューについての全体像や具体的な提供内容について実際に、LCMサービス担当者たちを集めインタビューを実施。サービスの概要や個別のサービスについて語ってもらいました。
インタビュー参加メンバー(LCMサービス担当者)
丸山 有紀 氏
ヘルプデスクサービス担当者。
運用設計やコール品質の管理も対応。関根 優 氏
TeamConnect(本記事内ではAIチャットボットと記載)担当者。
LCMサービスの商品紹介やご提案も対応。川合 雅人 氏
LCMサービス基盤システムの開発推進リーダー。
課題管理や基盤システム導入の実施も対応。荒井 武司 氏
新規顧客向け導入展開、保守関連のサービススキーム構築、および既存顧客向け同サービスの運用サポート担当者。
LCMサービスとは? サービスの全体像や対象となる業種について
まず、LCMサービスとはどのようなサービスなのか教えてください。
LCMとは「ライフサイクルマネジメント」のことで、流通・小売業の店舗スタッフ様などを、24時間365日支えるサービスです。店舗業務を熟知したオペレーターが、他社製品の取り扱いも含めてサポートしています。
機器の導入展開や教育から始まり、運用中はヘルプデスクを窓口とした故障時の交換・修理の対応や、現金管理、監視や本部システム運用代行など様々なサービスを提供しています。導入フェーズから運用フェーズまで10個のサービスを取り揃えており、お客様の状況やご希望に応じて、必要なサービスだけを選択できるのも特徴の一つです。
LCMサービスラインアップ |
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どのような業種のお客様が多いですか?
LCMサービスのお客様は、百貨店、スーパーマーケット、専門店、ホームセンター、ドラックストア、その他小売業が主です。市役所や町役場など自治体関連のお客様や運送業、および外食関連のお客様などもおり、さまざまです。
どのようなきっかけでご利用されるお客様が多いのでしょうか?
へルプデスクでは、店舗に新しい機器やシステムが導入されたタイミングで、ご相談をいただくケースが多いです。
また昨今では、働き方改革や感染症対策により、お客様本部に勤務されていた方が在宅ワークへシフトするケースが増えております。
そのため、店舗様が困ったときに本部の内線電話に連絡をしても繋がりにくくなってしまったため、ヘルプデスクに「統合窓口」としての役割を期待するお客様もいらっしゃいます。
現場と接点の多いヘルプデスクやAIチャットボットをきっかけに相談を受けるケースが多いです。運用が開始すると、お客さまによっては定例会を行っていますが、そのときに「こういった悩みがあるんだけど」と相談をいただき、それがきっかけとなってお客様の課題解決をお手伝いさせていただく流れがよくあります。
「わからないことがあれば何でもどうぞ!」のヘルプデスク
はじめに相談を受けることが多いというヘルプデスク、AIチャットボットのサービスについて、具体的なサービス内容を教えていただけますか。
ヘルプデスクのサービスでは、お客様の店舗や本部からのお問い合わせを受け付けています。例えば、機器やシステムの操作方法の問い合わせがあった場合は、お客様が使用している用語を用いて手順をご説明します。また、機器がうまく動かないなどのトラブルがあれば、エラーの解除方法だけでなく、解除後に必要な一連の操作も合わせてご説明しております。このように、ヘルプデスクメンバーはお客様の運用を理解し次に困りそうなことを予測して案内ができるので、お客様には業務知識や迅速な対応を評価いただくことも多いです。
また、今はひとつの店舗でも様々なメーカーや機器が導入されているので、不明点があった場合にどこに問い合わせればよいか店舗が迷うケースも多くなっています。そこで、ヘルプデスクが「お客様総合窓口」の役割を担うことで、店舗にある機器でわからないことがあったら何でもヘルプデスクに問い合わせれば解決できる!というところを、お客様に実感していただき、便利に感じてくださっています。
他社製品も含めサポートするとのことですが、ヘルプデスクのスタッフはどのように知識を得ているのでしょう。
導入が決まりましたら、最初に運用マニュアルや操作マニュアルで操作手順を確認します。その後、それぞれの機能が使われるシーンを確認し、1日の業務の流れを理解します。ヘルプデスクメンバーへの教育展開では、お客様別にヘルプデスクの教科書のようなものを作り、ヘルプデスクメンバー全員への周知・教育を実施しています。このひと工夫で、サービスレベルのばらつきがなくなるので、全メンバーがお客様のお困りごとをスピーディーに把握して、適格な対応ができるんです。
AIチャットボットを使えば、複雑な手続きも簡単に
AIチャットボットのサービスについても教えてください。
AIチャットボットを使えば操作方法やお客様対応に関するFAQに答えられるのはもちろん、店舗業務を直接チャットボットから利用できるという特徴もあります。
例えば、店舗のサービスカウンターで磁気不良やカード紛失の度に発生するポイントカードの振替業務があるとします。この手続きは店舗スタッフの負担が大きく、これまではヘルプデスクが代行を請け負い作業することもありました。しかし今では、店舗スタッフがチャットボット上の簡単な操作で同じ手続きを行えるようにしています。
チャットボットとは別に手続きをする専用システムがある場合でも、システムに対するリテラシーが店舗のスタッフによって異なります。
誰もが操作しやすい、わかりやすいシステムが求められているので、ぜひAIチャットボットで手続きをご利用いただくことをおすすめします。
表情豊かなアバターも表示されるチャットボットのFAQ問い合わせ画面
複数の手続きがAIチャットボットからまとめて利用できるというメリットもあるのでしょうか?
そうですね。紙の書面での手続きが未だ多くあるお客様も多いですが、そのような書面の手続きも自由度の高いフォーム画面を作成すれば効率化できます。店舗の手続きをチャットボットに集約していくことが可能です。
他にどのようなケースでAIチャットボットは活用できますか?
ECサイトにAIチャットボットを組み込んで、コンシェルジュのように接客のサポートをするケースもあります。29日だったら肉の日なので、その日におすすめのお肉関連の商品を案内することも可能です。
他に、業種を問わず、社内の人事、就業に関する問い合わせ、社内ツールに関する問い合わせなどもチャットボットでサポートできますね。当社内でも活用しています。
最近では、ドラッグストアにおけるPCRの検査に際してAIチャットボットを導入した事例があります。PCR検査の希望があり店舗に来られたお客様に、店舗での検査のオペレーションの案内をチャットボットでわかりやすく提示できるようにする提案を行い、現在も継続的にご利用をいただいております。このように社会情勢の変化に応じたスピーディーな対応も可能です。
「お客様が本業に集中できるよう」それ以外の部分を丸ごとサポート
ヘルプデスクやチャットボットのサービスを導入されたお客様が、LCMサービスにおける他のフェーズのサービスを受けられるケースもありますか?
ヘルプデスク契約を締結されているお客様において、故障した当該機器が保守サービスの対象機器であれば、別途保守サービス契約を締結いただくことにより、機器の修理なども即時対応できます。
定例会で、普段どのようなトラブルが多いかを情報交換した上で、それが機器自体に原因があるのか、お客様の使い方によって発生しているのかなどを判断し、アドバイスさせていただくこともありますね。技術系の担当にエスカレーションするといったことも当社ではしやすいです。
LCMサービスに興味を持ったら、まずはどうすればいいでしょう。
お困りごとがありましたら私たちになんなりとご相談ください。お気軽にお問い合わせフォームへご連絡ください。店舗の規模なども問いません。現状の課題をお伺いしたうえで、お客様に最適なサービスをご提案させていただきます。
最後に、LCMサービスにおいて、これから展開を予定している新しい計画などあれば教えてください。
今までお客様からFAXやメールで依頼されていたハード修理依頼を、Webエントリ化して簡略化できる仕組みを提供しようとしています。
さらに、修理の進捗状況も可視化され、従来弊社、および販社様にお問い合わせいただいていた手間も削減されます。
また、自社製品だけでなく、店舗様に存在する他社の機器も含めて修理依頼することが可能な仕組みとなっているので、機器修理に対する窓口を一元化でき、お客様の保守業務における負担を軽減させます。
お客様側の画面でポンとボタンを押すだけで、リアルタイムに集計できる仕組みも準備しているところです。
その時々で変化するニーズに対して柔軟に対応し、持続的に成長できるサービス基盤の提供を目指しています。
現在の業務範囲を超え、IT機器の導入や運用、ネットワークの構築や電源工事など、店舗設営から閉店時後の機器撤去まで、「店舗をまるごとカバーするサービス」を検討しているところです。更に、棚やカート、冷蔵機器にいたるまで、非IT機器のサポートも検討しています。
こうして当社がサポートすることで、よりお客様が本業に近い業務に時間を割けるようになるはずです。お客様は、売上を上げるために何ができるのか、限りあるリソースをどこに分配するか、といったことに注力いただき、その他の部分はまるっとお任せいただければ嬉しいですね。
ヘルプデスク、AIチャットボット、ハード保守、監視、業務代行、キッティングなど、さまざまなサービスを内包するLCMサービス。お客様に合ったサービスを選んでいただきつつ、必要に応じて柔軟に他のサービスもご利用いただけます。
今回インタビューに参加した担当者をはじめ、各分野に専門家が所属し対応にあたっています。デジタル化を進めている店舗、企業、自治体などはもちろん、24時間対応できるヘルプデスクを持ちたいなど具体的な要望をお持ちの方まで、お気軽に富士通フロンテックまでご相談ください。
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