オハイオ州ダブリン市様

背景

深刻な駐車問題の解決が必要

今回のソリューションは、スマートモビリティ技術、IoTインフラ、高速ファイバー接続を活用することで、地域住民により良いサービスを提供するために設計された、より広範なコネクテッドダブリン・スマートシティイニシアティブの一つです。駐車パターンを測定して分析し、その状況を地域の関係者や住民に見えるようにすることで、地域のビジネスの成功を助けるとともに、CO₂排出量を削減します。駐車パターン、ピーク時の交通量、車両の回転率に関するデータを収集し、歩行者の交通量と組み合わせて駐車場利用率の最大化を図ります。

「私たちは、信頼性の高いビデオベースの分析により、スマートパーキングなどの様々なスマートシティの機能を実現したいと考えています。」とダブリン市CIOのDoug McCollough氏は述べています。「ビデオは他のデータ収集デバイスよりも柔軟性があり、同じセンサーを使用して複数のシナリオをモニタリングできます。この機能が成熟すれば、よりミッションクリティカルな場面でも活用したいと考えています。駐車場は始まりにすぎません。」

効果と今後の展望

より多くの新しい取り組みに必要となる強固な基盤

このパイロット・アプリケーションは、市の職員や地元企業に交通量や駐車パターンに関する貴重な洞察を提供するだけでなく、行政サービス改善に向けてデータに基づいた意思決定を支える情報も導き出しています。

想定外の成果の一つが、COVID-19のパンデミックの間、地域の人々が「ステイホーム」の命令にどれくらい従っていたのかを把握できたことです。この他にも、犯罪防止、大規模なイベントでの混雑緩和、交通安全、暴動、物損事故の抑止などのシナリオにも役立つと考えられます。

FNCは、ネットワーク・オペレーションセンターを運営・維持し、市の抱える複雑な課題に対処するシステムを監視しています。市と協力して本実証実験の結果を製品化につなげようと取り組んでおり、更に高速無線ネットワークへのアクセスが可能になったことで、より多くのスマートアプリケーションを最小限の費用で実現できるようになりました。

このシステムには、公共の安全をサポートし、地域の犯罪対策を支援するために、カメラフィードを保存したり、動画分析を行ったりする機能が含まれています。もう一つのアプリケーションは、固定無線ブロードバンドサービスであり、市はこれを地元企業に低コストで提供する予定です。またWi-Fiサービスも計画されており、大企業を地域に呼び込むために使われているダブリン市の100GBファイバーに5G回線を接続することが期待されています。