SPARC Enterpriseの本体装置は販売を終了しました。
本製品の後継機種はSPARC Serversです。
ビッグデータ時代を迎えた今日。企業にとっては、膨大なデータの活かし方がその競争力を大きく左右すると注目されています。
これまで、企業活動を支える基幹システムや、ビジネスを加速させるデータウェアハウスやビジネスインテリジェンスなどの情報活用の処理は、複数のサーバに分散されていました。しかし、ビッグデータ時代においては、これらの情報を一元管理し、リアルタイムに処理することが重要になります。そして、新たな価値を創造することが可能になるのです。
この統合化された企業システムは社会基盤を担い、その根幹を支えるプラットフォームには、高速性、柔軟性に加え、これまで以上の高い信頼性が求められます。
今回は、富士通のUNIXサーバ「SPARC Enterprise™」が実現する高い信頼性についてお話ししましょう。
メインフレームで培った信頼性技術を継承するSPARC Enterpriseは、「設計・開発」「製品・製造」「保守・サポート」の3つの品質向上に取り組んでいます。そしてこれらの活動を相互に連携させる「高品質マネジメント」により、ミッションクリティカルに求められる24時間365日の安定稼働に挑戦しています。
SPARC Enterpriseは、サーバの故障や不具合でお客様業務を止めることのないよう
など、多くのをRAS(信頼性、可用性、保守性)技術を取り入れています。
メインフレームやスーパーコンピュータのプロセッサと同じ開発者達が設計・開発している SPARC64™プロセッサは、全回路にエラー検出機構とハードウェア自身でエラーの修復を行うことができるリカバリー機構を装備。プロセッサのほぼ全ての箇所でデータの保護が行われることで、エラーが発生しても業務に影響しないよう設計されています。
以下に示す「CPU RASカバレッジ図」を公開しているのは当社だけであり、信頼性への自信がおわかりいただけるでしょう。
「品質は源流から確実につくり込む」という考え方をもとに、開発部門、品質保証部門、製造部門 (注)が一体となり、設計段階から徹底した審査(デザインレビュー)や妥協を許さない評価試験を実施することで、SPARC Enterpriseの信頼性を追求しています。
部品選定から製品出荷までの各プロセスで、部品品質、製造品質、製品品質の向上に取り組んでいます。
(注)株式会社富士通ITプロダクツ
高い製造技術と厳しい品質管理技術により、CPUモジュールやプリント版などのユニット単位やユニットを装置に実装した工程で品質確認を実施
[Chip burn-in試験]
CPUチップを、温度や電圧等の定められた条件で、一定時間動作させ、初期故障がないか確認
[動作確認試験]
burn-in試験後にCPUの動作に問題がないかを確認
[BTO(Build to Order)試験]
例:SPARC Enterprise M8000,M9000では、お客様構成で動作確認を実施
[機能試験]
設計されたハードウェアが論理仕様に基づいた動作を実行しているかを、テストプログラムを使って確認
[システムRAS評価]
ハードウェアの疑似故障を繰り返し発生させ、故障時にシステム動作(縮退・交替処理やPower offなど)が仕様通り行われるかを確認。検査ロボット「BCC(Black Box Clip)」テスターなどを使用
[マージン試験]
-10℃~+80℃の温度環境、20%RH~95%RHの湿度環境にて、ハードウェアのマージンを確認
[電波試験]
製品から放射されるノイズ測定および、外部ノイズにより誤動作しないことを確認
[音響試験]
製品から放射される騒音レベルの測定と音質を評価
[振動試験]
製品の耐振能力を評価
業務アプリケーションまで含めたハードウェア、ソフトウェア両面の整合性を確認。システムの高負荷、低負荷環境での動作や、I/OとCPUの負荷競合等の評価も実施
お客様のビジネスを止めないために、万一のトラブル発生時の迅速対応はもとより、トラブルを未然に防ぐ運用・保守サービス「SupportDesk Standard」を提供しています。
北海道から沖縄まで、国内最大級のサービス拠点において、経験豊富なプロフェッショナルがハードウェアからソフトウェアまでワンストップでサポート。トラブル通報から2時間以内のサービスエンジアの訪問、点検/ハードウェア障害予兆のリモート通報などの予防保守、お客様専用ホームページでの運用支援情報の提供などを行います。
また、出荷後最長10年間の長期サポートをはじめとするさまざまなサービスをご用意しており、お客様のビジネスプランに合わせてお選びいただけます。
お客様に出荷されたSPARC Enterpriseの稼働情報やトラブル情報などの品質情報は、当社サポート部門より、品質保証・製造部門や、設計・開発部門にフィードバックされます。これらを監視・分析することにより、より高品質な製品提供やサポートサービスを実現しています。
加えて、当社とオラクル社は、強力なアライアンスのもと、タイムリーな品質情報の共有と問題解決に取り組んでいます。ワールドワイドでお客様システムの安定稼働を支援しています。
SPARC Enterpriseのさまざまな挑戦は、SPARC Enterpriseの品質において圧倒的な優位性をもたらしています。SPARC Enterpriseにおけるシステムダウンにつながる故障率は、他社PCサーバに比べ4分の1~5分の1という結果が示されています。(当社調べ)
ヒューマンセントリックの時代に向け、社会のニーズは刻々と変化していきます。
UNIXサーバを自社で一貫して開発・提供できる技術力をもとに、当社は、今後もハードウェア革新に邁進し、お客様のビジネスの加速と安定稼働にお応えしてまいります。
技術のブレークスルーで、新たなステージへ!