サステナブルな社会に向けた企業経営と求められる人材像とは?富士通執行役員が大学で講演

2022年10月19日、流通科学大学で、富士通株式会社 執行役員EVP CSO(Chief Sustainability Officer)の梶原ゆみ子(以下、梶原)が講師として登壇し、「サステナブルな社会に向けて」と題し同大学の学生を対象に講義を実施。課題が多発する世界の状況や企業を取り巻く環境の変化、そうした環境で求められる人材像や、富士通の事業と経営の取り組みについて説明しました。

目次
  1. 富士通執行役員が特別講演を実施
  2. 富士通のサステナビリティ経営における7つの重要課題
  3. サステナブルな社会で活躍するための人材像と、社員の活躍を促す富士通の取り組み
  4. 熱心に受講する学生多数。コメントの一部をご紹介します
  5. 講義を終えて。富士通担当者からのコメント

富士通執行役員が特別講演を実施

流通科学大学では、日本を代表する企業の経営者や官公庁の幹部などを講師として招き、業界の現状と将来展望、経営戦略、人生観などを聞く「企業論特別講義」があります。学生にとって、普段接することができない企業トップ層から直接ビジネスの考え方を吸収でき、今後、社会で活躍するための幅広い素養を身に着けられる機会となっています。

富士通と流通科学大学は、歴代の当社役員がアドバイザリーコミッティに就任するなど深い関わりがあります。今回は「企業論特別講義」の1コマに富士通の執行役員の梶原が登壇しました。「サステナブルな社会に向けて」と題した講義の中で梶原は、グローバル規模で解決すべき課題が多発する世界の状況や企業を取り巻く環境の変化、そうした環境の中で求められる人材像や富士通の経営と事業の取り組みについて説明しました。

富士通のサステナビリティ経営における7つの重要課題

梶原は、まず健康と福祉、温暖化などによる気候変動、ジェンダー平等、少子高齢化の問題など、地球や人類が生きていくために国を越えて解決すべき課題が多く存在していることに触れ、こうした世界共通の課題解決に向けて、企業も「地球市民の一員」として本気で取り組んでいくことが求められていることについて言及しました。

そして、こうした社会課題を解決するための経営の取り組みとして、富士通のサステナビリティ経営における7つの重要課題について説明しました。富士通はグローバル企業として、サステナビリティに配慮した経営に責任をもって取り組んでいます。昨今の重要課題として、人権・多様性、ウェルビーイング、環境、コンプライアンス、サプライチェーン、安全衛生、コミュニティの7つを設定し、ビジネスを推進していく上でこれらの課題に配慮しながら社会的責任を果たすべく活動しています。また、各課題に企業全体での目標を設定し、毎年の実績を社会に公表しています。

事業の取り組みとしては、サステナブルな世界の実現に向け、社会課題の解決にフォーカスしたビジネスを強力に推進することを掲げた事業ブランド「Fujitsu Uvance」をご紹介し、その中でも同大学と関係性の高い「流通」や「スポーツ」の事例についてご紹介しました。

サステナブルな社会で活躍するための人材像と、社員の活躍を促す富士通の取り組み

後半は、Society5.0時代(※1)に求められる人材像を紹介するとともに、富士通における社員の自律的な学びへの支援や柔軟な働き方への取り組みなどについて説明しました。社会の非連続な変化に直面するSocety5.0時代において活躍するには、外国語コミュニケーション力やITスキル等のリテラシー、論理的思考力と規範的判断力などを基盤として、世界や身の回りで起きている課題を自分事として捉え、グローバルな視点でどのように解決していくかを自分なりに考えること、そして未来社会をどのように作っていきたいかを構想し、自ら設計していくことが必要になるという考えを示しました。

  • ※1
    Society5.0:サイバー空間(仮想空間)とフィジカル空間(現実空間)を高度に融合させたシステムにより、経済発展と社会的課題の解決を両立する人間中心の社会(Society)。狩猟社会(Society 1.0)、農耕社会(Society 2.0)、工業社会(Society 3.0)、情報社会(Society 4.0)に続く、新たな社会を指すもの。出典:内閣府「Society 5.0」

富士通では、こうした一人一人の活躍を後押しするために、伝統的な年功序列型ではなく、ジョブ型と呼ばれる必要な能力や経験を保有する人がそのポジションに就けるという仕組みや、自ら手を挙げて新しい仕事に挑戦できるポスティング制度を導入し、自分自身でキャリアを選択してもらうことで一人一人の責任とやりがいを高めています。また、社外の著名人の講演や社員同士が先生になって教え合う「Fujitsu Learning Festival」という社内イベントを実施したり、アンケートで集めた様々な社員の声を制度やイベント等にも反映したりしています。

熱心に受講する学生多数。コメントを一部ご紹介します

当日は商学部や経済学部、人間社会学部などの2、3年生を中心に100名以上が受講しました。サステナビリティは、学生にとっても身近な話題となっており、富士通の取り組みについて高い関心を持って聞いている学生が多数いました。また、梶原自身の経験も踏まえた学生への期待やメッセージに対しても熱心に聞き入っている様子でした。質疑応答では、就職活動を迎えた学生ならではの悩みや富士通の人材育成に関する取り組みを中心に質問が寄せられ、学生からの真剣な声を頂きました。

また、講義後のアンケートでは「サステナブルな社会とは環境のみを対象とするのではなく、ジェンダーや国、年齢とも関係することを初めて知った」といった学生の理解の深まりを感じるものがありました。そのほか、「富士通は時代のニーズに合わせて経営改革させているグローバル企業とわかった」、「デジタルテクノロジーを活かし、多岐にわたる分野で活躍している企業だと知った」など当社に対するイメージに関するものに加え、「社会的マイノリティでも働きやすそう」など、大学生から見ても富士通の新しい働き方が魅力的なものとして映っていることがわかりました。

講義を終えて。富士通担当者からのコメント

これから社会で活躍する大学生の皆様に対して、富士通の考え方や取り組みをご理解いただく機会となったと考えています。社会課題を解決しサステナブルな社会を実現するためには、学生の皆様をはじめとする次の世代の方々の考えや行動が重要です。このような機会を通じて、富士通も社会に責任を果たしてまいりたいと考えています。

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