リーダライタの設置位置等を検討する際に確認しておかなければならないことがあります。
複数のリーダライタを近接位置に設置してRFIDタグとの通信処理を行った場合、以下のような原因で電波干渉が発生して、読取精度の低下や場合によっては全く通信ができないといった事象が発生します。
これは、RFIDタグへの送信波とタグからの応答波を同じ周波数で使うFM0方式を採用したリーダライタ(ハンディ、据置タイプ(特定小電力無線局))で顕著に発生する事象です。電波干渉への対策としては以下が考えられます。
例えば、チャネル1を使用していたら他方はチャネル4を使用します。2チャネル以下としたい場合には、アンテナ設置角度や送信電力調整などとの組み合わせが必要となります。
電波の放射方向が同じにならないように設置します。
不要な電波を送信しないように使用環境(目的)に適したリーダライタを選択し、適切な送信電力に設定することが重要です。
赤外線センサー等を適用する事により最適なタイミングでリーダライタから電波を発生し、高性能な読み取り制御を行う事ができます。これにより必要なタイミングでのみの電波発生となるため、干渉問題も抑制され、省電力化にも貢献できます。
電波は壁や床でも反射が発生する為、以上の対策でも電波干渉は完全に対策できない場合もあります。このような場合は、UHF帯の電波を吸収して反射や他のリーダライタからの電波を遮蔽する電波吸収体の設置が有効となります。
パネルやシート形状のものがありますので、設置場所や用途に応じて最適なものを選択可能です。