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プロジェクトマネジメントシステム 導入事例 - 日揮株式会社様

国家プロジェクト級大規模案件の計画から建設まで、
滞りない管理の実現を支援しているのは、富士通エンジニアリングテクノロジーズのJGC-PMS

日揮株式会社は、石油・ガス資源開発などハイドロカーボン分野を主力分野に、ライフサイエンス、ケミカル、環境など幅広い事業分野で、大規模プロジェクトを成功に導くエンジニアリングコントラクター。
同社がこうした案件を滞りなく遂行する上で、重要なサポート役を果たしているのが、富士通エンジニアリングテクノロジーズ株式会社が開発を手がけてきたプロジェクト管理支援システム「JGC-PMS」です。人・資機材・設計図書・資金・建機などの5つのリソースを、設計、調達、建設、および試運転の全プロセスを通じて、統一思想に基づき管理。JGC-PMSでの完成品質、コスト、工期の最適化は、日揮がその顧客から高い評価を博する礎になっています。

世界でトップレベルを誇るエンジニアリングコントラクター

日本初のエンジニアリングコントラクターとして、うぶ声をあげたのが1928年。以来、日揮株式会社(以下、日揮)は今日まで75年にわたり、石油・ガス資源開発、石油精製、ガス処理、石油化学などのハイドロカーボン分野を主力分野に、ライフサイエンス、ケミカル、原子力、環境など幅広い事業分野で、世界70カ国以上2万件におよぶ大規模プロジェクトを成功に導いてきました。そのすぐれたエンジニアリング技術、コストと時間に厳密なプロジェクトマネジメント能力は、モノづくりに精通した国内外のメジャーカンパニーに広く知られるところであり、“信頼できるのは日揮、任せるなら日揮”と極めて高い評価を博しています。
日揮の使命は、こうした信用に応え、トップエンジニアリングコントラクターとして顧客のサクセスパートナー、ソリューションプロバイダーを務めること。その目的のため、世界のあらゆる産業と社会の繁栄に寄与するとともに、"Engineering for the Quality of Human Life"を合言葉に、エネルギーの有効利用、新たなクリーンエネルギーの開発に取り組み、地球環境の保全に貢献しています。

膨大なエンジニアリングプロジェクトをJGC-PMSで統一思想に基づき管理

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石油精製コンビナート、液化天然ガスプラントやエチレン、ポリエチレンなどの石油化学・化学プラント。日揮が手がけるプロジェクトの約80%は海外向けです。時には国家プロジェクトともなる大規模案件を計画段階から建設まで、つまりEngineering、Procurement、Constructionのすべてを、日揮は一括して請け負います。同社は世界に名だたるEPCコントラクターなのです。それだけに管理しなければならない対象も膨大です。たとえば液化天然ガスプラントの例で考えてみましょう。建設に必要な図面/ドキュメントの点数:約4~5万、原材料、全資機材の点数:明細にして数十万点、建設現場でのピーク時の労働力:8千~1万人/日、プロジェクト遂行期間: 3~4年。これらを管理する日揮のチームだけでも数百人に上ります。ここまで大規模なチームプロジェクトを、人間の力だけで把握し、滞りなく進めていくのは実質的に不可能です。

プロジェクトマネジメントシステム 導入事例 - 日揮株式会社様

そこで、日揮とそのシステム開発部門(現 富士通エンジニアリングテクノロジーズ株式会社)が作り上げたのが、JGC-PMS(Project Management System)と呼ばれる、プロジェクト遂行管理支援システムです。JGC-PMSは、プロジェクト遂行に当たって必要となる人・資機材・設計図書・資金・建機などの5つのリソースを、設計、調達、建設、および試運転のすべてのプロセスを通じて、統一思想に基づき管理し、それにより完成品質、コスト、工期の最適化を図るシステム。1984年にリレーショナルデータベース Oracleをベースに統合システムとしてリリースされて以来、改善、機能追加、最新IT技術の採用を繰り返して進化を続け、約20年もの長きに渡って日揮の全プロジェクトの中核で活躍している基幹業務システムです。 最近はまたプロジェクトの傾向として、顧客との契約時にプロジェクトの全体の総予算を決定する、ランプサム契約が一般的になりつつあります。EPCコントラクターにとって、厳密なリソース管理こそが安定した事業利益を得る上での至上命題となっており、JGC-PMSの存在がますます重要になっています。膨大なエンジニアリングプロジェクトをJGC-PMSで統一思想に基づき管理

あらゆる角度からの推捗/コスト分析をリアルタイムに実行可能

開発者であり、最大のパワーユーザーである日揮株式会社 エンジニアリング本部 情報技術部 PJITグループ グループリーダー丹治紀夫氏は、JGC-PMSの特長を次のように語ります。
「まずは設計から建設、試運転までを網羅した一貫システムであること。JGC-PMSは大きく、プロジェクト管理システム群、設計業務支援システム群、調達業務支援システム群、建設業務支援システム群、見積り支援システム群から構成されており、コスト管理、工期管理だけでなくプロジェクトの全プロセスをカバーしています。

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第二に、JGCが長年のEPCプロジェクト経験から制定した標準WBS(Work Breakdown Structure)に基づいた統合ナンバリング体系を採用したこと。第三に、日揮における20年間の稼動実績に基づき、各プロセスでベストプラクティスが採用されていること。第四に、各プロジェクトの規模・遂行形態に応じた選択的使用が可能であること、第五に、世界中どこからでもインターネットでアクセス可能なWebアプリケーションベースのシステムであること。最後に、統合電子ドキュメント管理システムを備えていることなどが挙げられます」


WBSとは、作業を体系化するための一つの技法で、プロジェクトの目標を達成するために必要な作業を階層構造で表します。統合ナンバリング体系に基づき管理することによって、設計図書、資機材、労働力といったリソースデータが、スケジュール・コストシステムや経営情報管理システムと確実に紐付け可能です。そのため、あらゆる角度からのプロジェクト進捗管理、コスト管理分析がリアルタイムに行え、ただちに必要なアクションを取ることができるというわけです。

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統合電子ドキュメント管理システムについても、単に設計図書などのドキュメント類を一元管理できるというだけではありません。ワークフローに基づいた電子メールによる自動通知機能、多拠点間での共同作業支援機能、閲覧のためのPDFファイルへの自動変換機能、プラントの運用管理で使用するドキュメントの引き渡し機能など、全社レベルで活用可能な多くの機能を有しています。


顧客からの高いシステム要求にお応えるためにJGC-PMSが不可欠

もはや顧客の期待に添う業務支援システムを備えていなければ、プロジェクト案件への応札もままなりません。こうした現象は何もエンジニアリング業界に限ったことではなく、今後は世界に活躍の場を求めるあらゆる業種で求められていくと思いますね。」

自らのEPCスキルのすべてを投入した基幹業務システムを駆使して、難しいプロジェクト遂行を着実に成功へと導き、世界のビッグネームの信頼を勝ち得た日揮。それこそがJGC-PMCの完成度の高さを物語る何よりの証拠といえるでしょう。

※役職は2007年現在のものです