Poynting とVOXEL-LINKを用いた多層球の解析事例を紹介します。
解析対象は、物性の異なる二層で構成された多層球モデルです。電磁波を真上から入射します。
図1 ZY平面における多層球の断面図
多層球モデルはVOXELデータで構成されています。VOXELデータとは、三次元の構造物の形状を微小な立方体(VOXEL)の集合で表現するデータの事です。
図2 VOXELデータ形式の多層球モデル
VOXEL-LINKは、テキスト形式で記述されたVOXELデータをPoyntingデータに変換するためのオプション機能です。
これにより、他のシステムから出力されたVOXELデータをPoyntingで解析することが可能になります。
図3 VOXEL-LINKの概要
VOXEL-LINKにおける、VOXELデータは以下の三種類のデータで構成されています。
X軸の格子数 | Y軸の格子数 | Z軸の格子数 |
X軸の格子間隔 | Y軸の格子間隔 | Z軸の格子間隔 |
図4 Gridファイル例
ID | Name | Permittivity | Conductivity | Permeability | Density |
---|---|---|---|---|---|
物性番号 | 名称 | 比誘電率 | 導電率 | 比透磁率 | 密度 |
… | … | … | … | … | … |
図5 Mediuimファイル例
X方向のインデックス | Y方向のインデックス | Z方向のインデックス | 物性番号 |
---|---|---|---|
… | … | … | … |
図6 Indexファイル例
VOXEL-LINKを用いて、VOXELデータからPoyntingデータに変換した多層球モデルの解析結果を示します(図7、図8)。
図7 SAR
図8 電磁界分布アニメーション