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災害から企業データを守るために

災害によるデータの消失は企業の利益損失に直結する。災害対策では、企業データをいかに保護するか、そして万一のときにいかに迅速にリカバリーできるかを考えることが重要である。2011年2月のIDCの調査結果からストレージシステムに対して企業がどのように災害対策を行ってきたかを読み取り、今後の災害対策のポイントについて考察する。

(注)本連載ではIDCのレポートを基に、中小規模の企業=1人~999人以下、大規模の企業=1,000人以上と定義している。

ストレージの投資と課題

企業はストレージシステムの災害対策についてどのように考えているのだろうか。IDCによる毎年恒例の調査、「ストレージ投資の重点項目」および「ストレージ管理の課題」の結果を見てみよう。
まず、「ストレージ投資の重点項目」では、「データ量増大への対応」「バックアップの効率化」「セキュリティの強化」「バックアップ統合」に続き、5番目に「災害対策」の回答率が高い。

従業員規模別ストレージ投資の重点項目、2011年度(会計年)

2010年の同調査の結果と比べると、上位5項目の内容は変わらない。ただし、「データ量増大への対応」「バックアップの効率化」「セキュリティの強化」に関しては中堅中小企業、大企業ともに回答率が上がっているが、「災害対策」に関して中堅中小企業は16.0%から12.8%、大企業は22.6%から20.7%へと回答率が若干下がっている。この結果から、災害対策の必要性を感じながらも、限られた予算内ではより逼迫した課題への投資を優先せざるを得ない企業の厳しい状況が伺い知れる。
なお、本調査は震災前に行われたものであるため、震災後、災害対策を優先課題とする企業が増えていることは間違いないだろう。

ストレージシステムの災害対策

では、企業では具体的にどのような災害対策を行っているのだろうか。
「ITシステム(データ)の災害対策」という調査では、「システムバックアップの実行」が中堅中小企業では21.6%、大企業では32.6%と最も高い。中堅中小企業では次に12.7%の「同一敷地内でのシステム多重化」が続くが、大企業では「遠隔地でのテープ保管」の24.3%が高くなっている。

従業員規模別ITシステム(データ)の災害対策

「災害対策を実行するための課題」の調査では、中堅中小企業の約30%、大企業の約38%が「災害対策を実行するための予算の確保」を課題として挙げている。同様に、「災害対策にかかわる人員の確保」との回答も、中堅中小企業では約21%、大企業では約27%と多い。これらの結果は、災害対策を実施するためには、予算や人員といった経営資源を確保することが最優先課題であることを示唆している。災害はいつ起こるかわからないため、データ増大など業務上差し迫った問題とはみなされず、対策の優先度が低くなりがちなのだろう。

また、中堅中小企業の約30%、大企業の約34%が「災害対策に関わる人員のスキルアップ」を課題として挙げている。「災害対策のレベルアップの必要性」や「適切な災害対策ソリューションの導入」との回答も20%前後に上る。この結果から、多くの企業が現状の災害対策では不十分であり、何らかの改善策が必要であると認識していると見て取れる。

従業員規模別災害対策を実行する為の課題

今後の災害対策におけるポイント

これまでに災害対策に関連するIDCの調査結果を紹介してきたが、これらの調査は東日本大震災の発生前に行われていることに注意していただきたい。2008年以降の大不況によりICT関連の予算が抑制傾向にある中では、災害対策への意識が薄らぎ、投資あるいは実施が後回しにされがちであった。

しかし、千年に一度ともいわれる大震災、それに続く原発事故で、災害はいつでも人智の範囲を超えて起こり得ること、事前に対策を打っても防ぎきれない被害をもたらし得ることを目の当たりにした今、企業は災害対策の重要性を再認識し、改めてBCP(事業継続計画)およびDR(データリカバリー)に取り組む必要性に迫られている。具体的には、保護すべきデータを識別し、バックアップ/リカバリーの体制や運用を強化して災害対策をより高度化していく必要があるだろう。そのためには、ディスクやテープなどのストレージ製品や管理のコスト増は不可避といえる。
ただし、投資を増やしたくとも予算は限られており、バックアップや災害対策のスキルに長けた人材の不足は早急に解決できる問題ではない。そのため、災害対策においても、ディスクの利用率の向上など、既存のストレージ資産をいかに有効に活用するか、作業の簡易化や短縮化など、いかに効率的にバックアップを行うかが重要なポイントとなる。また、事業継続性という観点からのデータセンター利用も対策のひとつであろう。電力不足の課題に対しても、自社によるITインフラの運用から、クラウドサービスなどの利用へシフトすることが考えられる。

すなわち、データ増大への対応やバックアップの効率化といった他の課題とともに、ストレージシステム、さらにはICTシステムの全体最適化を考えながら、災害対策に取り組むことが求められる。
(参考:IDC Japan  5/2011 国内ディスクストレージ市場  2010年の分析と2011年~2015年の予測:東日本大震災による影響を考慮)

富士通のストレージソリューション

ストレージシステムは、災害の発生時に重要な企業データを消失から保護し、いち早く復旧するための重要なICT基盤です。
大容量のデータを短時間でバックアップするには、ディスクからディスクにバックアップを行うD2D(Disk to Disk)方式が有効です。また、重要データについてはディスクと同時にテープにもバックアップを行うD2D2T(Disk to Disk to Tape)方式により、データ保護の信頼性をより向上できます。
サーバのCPUを介さずストレージ間だけでデータのコピーを行うアドバンストコピー機能(筺体内)を利用することで、より迅速なバックアップが可能です。また、リモートアドバンストコピー機能により、遠隔地のディスクにSANを介して重要データのコピーをバックアップできます。
重複排除技術を活用してデータの重複排除と圧縮を行うと、ディスクの利用効率が向上し、バックアップのコスト削減が実現します。
富士通は、SAN(iSCSI、低帯域)、NAS、Windows、データベース、仮想化などの各種ストレージ環境に適した、バックアップ効率化、データ保護、災害対策のためのさまざまな機能を提供しています。

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掲載日:2011年8月19日


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