Oracle Solaris はバイナリ互換を常に保っています。そのため、お客様のアプリケーション資産をそのまま最新のOSで利用することが可能です。(注1)
さらに、Solaris 8, Solaris 9, Oracle Solaris 10, Oracle Solaris 11 は 仮想化機能を用いることで、移行期間も大幅に短縮可能です。
既存のSolarisサーバを、新しいSolarisサーバへの移行した場合と、Linuxサーバへ移行した場合を比較すると、インフラ設計・構築や、アプリケーションの移行だけでも、Linuxサーバへ移行した場合は高額な移行費用が発生します。一方で、Solarisサーバでは、「Oracle Solarisゾーン」、「Oracle VM Server for SPARC」、「ハードウェアパーティション」という無償の仮想化製品を活用し、既存のSolarisサーバを集約することで、低コストなハードウェア・ミドルウェア環境を構築できます。さらに、Solarisはバージョンが異なる場合も互換性が維持されるので、リスク抽出も事前に行うことができます。
費用項目 | Solaris To Solaris | Solaris To Linux |
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ハードウェア/OS費用 |
仮想化製品はほとんど無償のため、仮想化集約するほど、お得。 |
ハードウェア単体であれば、PCサーバの方が安いものの、仮想化製品は有償が多いため、集約するほど高くなる。 |
ミドルウェア費用 |
Solaris、Linuxともに大差なし。 |
Linux、Solarisともに大差なし。 |
インフラ設計・構築 |
既存環境の約80%のドキュメントが流用可能。 |
全て新規作成で旧環境との照らし合わせが必要。 |
アプリ移行 |
バイナリ互換あり。 |
全アプリケーションに移行(ポーティング)作業が必要。 |
さらに
リスク/不安 |
互換性があるため、机上である程度の移行リスクの予測が可能。 |
異OSなので机上では未知。 |
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実際に、Solarisサーバの移行費用を算出すると、SolarisサーバからLinuxサーバへ移行するよりも、SolarisサーバからSolarisサーバへ移行する方が格段に低コストであることがわかります。
とあるお客様が5年前に購入された3台のSolarisサーバを移行した場合。Solarisサーバへ移行するよりも、Linuxサーバへ移行する方が1.5倍もの移行のための費用が発生することがわかりました。
さらに、運用コストを考えると、この差はもっと広がっていくこともわかっています。
富士通のUNIXサーバ SPARC M10では、業務量の増加に応じて、システムを停止せずにCPU能力を段階的に増強できる「CPUコア アクティベーション」機能があります。
CPUコア アクティベーションを活用することで、1コア単位で段階的なリソース追加ができるため、初期導入時に将来の業務量が計画できない場合でも、安心してスモールスタートが可能です。
サーバの使用開始当初、すぐに利用しないコアは未アクティベートにしておき、必要な時に増強することにより、急な負荷増加にも対応する柔軟性と、業務計画に合わせてきめ細かく対応できる拡張性を実現し、初期投資を抑え、お客様のTCOを最適化します。
SPARC M10-1は2コアから、SPARC M10-4/M10-4Sは4コアから導入でき、Building Block方式でサーバを増設していくことで、最大1024コア(M10-4Sの場合)までシステムを拡張できます。
Solaris 8、Solaris 9環境のシステムを、短期間で最新Solarisサーバへ移行できる仮想化機能「Oracle Solaris Legacy Containers」を活用すれば、数ヶ月でシステムの移行が実現します。
現在使用されているSolaris 8、Solaris 9 システムのイメージアーカイブを作成して、最新SolarisサーバのOracle Solaris上に用意したSolaris 8, 9用コンテナ環境へ展開(コピー)するだけで、移行は完了です。
(注1)古いプロトコルや特定のミドルウェアに依存したアプリケーションは除く。
掲載日:2017年8月16日