富士通のUNIXサーバは、無償でサーバ仮想化機能を提供しているため、WindowsやLinuxを採用しているPCサーバよりも安価なシステム統合が可能です。
富士通のUNIXサーバでは、 「Oracle Solarisゾーン」、「Oracle VM Server for SPARC」、「ハードウェアパーティション」という3つの仮想化技術を標準機能として提供しています。システムの特性に合わせた仮想化機能を、仮想化ソフトを追加購入することなく、無償で使用することができます。Oracle Solarisでは、仮想OS部分についても、OSライセンスの追加購入は不要です。
たとえば、仮想化機能で統合したシステムを5年間運用した場合、PCサーバとSolarisサーバでは、顕著なコストの違いが出てきます。仮想OS数=1のシステムでは、あまり大きなコストの差はありませんが、仮想OS=10のシステムでは、2.5倍ものコストの差が生じることもあります。
SPARC/Solarisサーバでは、集約する仮想OS数をいくら増やしても、追加費用は発生せず、仮想化集約による導入・運用コストを確実に削減できます。
一方、PCサーバでは、仮想OSや仮想化ソフトのライセンス、さらにはサポート費用が別途必要になります。そのため、集約する仮想OS数が増えるほど、仮想化のコストも増加してしまいます。
SPARC M10サーバのCPUコア アクティベーション機能は、オラクル・コーポレーションが規定している「Capacity on Demand」として利用できます。そのため、SPARC M10サーバで実際にアクティベートされたCPUコア数分のライセンスだけで使用可能です。
また、「Oracle Solarisゾーン」、「Oracle VM Server for SPARC」、「ハードウェアパーティション」は、同様にオラクル・コーポレーションが規定しているOracle Partitioning Policyの「Hardware Partitioning」として利用できます。そのため、実際に使用する仮想サーバに割り当てたCPUコア数分のライセンスで使用でき、一層の最適化が可能になります。
一方、PCサーバ上でVMwareなどで仮想統合した場合、オラクル・コーポレーションのOracle Databaseやミドルウェアのライセンスは、サーバに搭載された全CPUコア数分が必要になります。そのため、ライセンスコストが割高になってしまいます。
掲載日:2017年8月16日