スタートアップ×富士通、富岳の技術をベースにした最先端技術を活用する共創プログラムを開始

スタートアップ×富士通 共創プログラム

富士通は、社会課題の早期解決を目指し、高度なコンピューティング技術とソフトウェア技術を誰もが容易に利用できるサービス群「Fujitsu Computing as a Service」上で、スタートアップと先進的なサービス創出を行うパートナー共創プログラムを開始しました。プロジェクトを牽引する担当者と賛同いただいているスタートアップに活動への想いを聞きました。

目次
  1. 最先端技術を誰もが容易に利用できるようにクラウドサービス化
  2. スタートアップと富士通との共創による、CaaSを活用した新たなサービス創出
  3. それぞれの強みをかけあわせて、社会課題の解決を加速

最先端技術を誰もが容易に利用できるようにクラウドサービス化

複雑化する社会課題の解決や企業競争力強化のため、いまや幅広い分野の企業、団体でビッグデータを活用する高度な計算能力が求められています。
そこで富士通は、高度なコンピューティング技術とソフトウェア技術を、従来の学術・研究分野での活用にとどまらず、誰もが容易に利用できるクラウドサービス群「Fujitsu Computing as a Service」(以下、「CaaS」)」を2022年4月に発表し、日本国内への提供を2022年10月25日より開始しました。

「CaaS」は、サステナブルな世界の実現を目指す富士通の新事業ブランド「Fujitsu Uvance」を体現するサービス群です。富岳の技術をベースとしたHPC、デジタルアニーラ(※1)を利用できるクラウドサービスとそれらの活用を支援するコンサルティングサービスを提供し、お客様との共創を進め、ともに社会課題の解決を目指します。

  • ※1
    現在の汎用コンピュータでは解くことが難しい組合せ最適化問題を解くことに特化したドメイン指向型(特定の領域に処理能力を特化)計算機アーキテクチャ(メモリや演算回路からなるコンピュータの基本設計)による情報処理技術

スタートアップと富士通との共創による、CaaSを活用した新たなサービス創出

富士通は、「イノベーションによって社会に信頼をもたらし、世界をより持続可能にしていくこと」を自社のパーパスに掲げ、様々な社会課題の解決に取り組んでいます。それにはデジタルイノベーションが不可欠であり、最先端の技術やサービスを生み出すスタートアップとの共創を重要戦略の一つに位置付けています。

そこで、CaaSの提供開始に合わせて、革新的なスタートアップと「CaaS」上で新たなサービスを共創し、社会課題の早期解決を目指す新たなパートナープログラム「Fujitsu Accelerator Program for CaaS(以下、FAP for CaaS)」を開始しました。

参加するスタートアップには、FAP for CaaSのCo-Creation Partnerとして、CaaSの無償利用や専任エンジニアのサポートとトレーニング、および共同開発によるサービス創出に関わる様々な特典を受けられるようになります。今後、国内外のスタートアップ12社と連携し、Web3.0やヘルスケアや製造、物流などあらゆる分野での「CaaS」を活用した新サービスの開発を目指すとともに、「CaaS」によるスタートアップエコシステム構築をさらに強化・加速するため、スタートアップと企業をつなぐハブとして活動する世界中のスタートアップ支援団体との連携を図っていきます。

現時点で本プログラムに参加しているスタートアップ12社

それぞれの強みをかけあわせて、社会課題の解決を加速

ここからは、本プロジェクトを牽引する富士通社員に、活動にかける想いについて聞いていきます。

富士通株式会社 Strategic Growth & Investment 事業創造部
マネージャー 松尾 圭祐

Q: このプログラムの狙いについて教えてください
解決が困難な社会課題に対し、プログラムに賛同いただいた企業・スタートアップ・大学の方々とアイディアを出し合い、検証・評価といったオープンイノベーションを通じて、HPC、デジタルアニーラを組み合わせたCaaSユースケースの早期開発を目指します。
Q:スタートアップと組むことで具体的にどのような価値をお客様に提供できると考えていますか
Web3.0ではメタバースの基盤、ヘルスケアでは創薬の開発支援、製造ではマテリアルズ・インフォマティクス(MI)を活用した新素材開発、ロジスティクスでは物流配送の最適化といった価値創造を想定しております。
Q:本プロジェクトに対して、どのような点に反響がありましたか
HPCや、デジタルアニーラといった最先端コンピューティング技術が、クラウド環境から短手番で利用できることに非常に興味を持っていただいております。これまでは、オンプレミス環境を調達し構築することが定番でしたが、費用・時間で課題でした。特に世界最高性能の富岳ベースのHPCはどんな技術なのか「ワクワク」しているという声を多数いただいています。
Q:CaaSとFAP for CaaSの提供で、今後目指していきたいことを教えてください
CaaSはまだ立ち上がったばかりなので、賛同いただいたパートナー企業の方と共に先ずはCaaSのユースケースをしっかり作っていきたいと考えております。地固めができた後は、パートナー企業の賛同を幅広く集めると共に、パートナー企業とならどんな困難な社会課題も解けないものないCaaSエコシステムの構築を通じて、サステナブルな世界の実現にチャレンジしてまいります。
FAP for CaaSプロジェクトメンバー

最後に、賛同いただいているスタートアップの中で、CaaSの活用を先行して進めている株式会社Jijからいただいたコメントをご紹介します。

株式会社Jij 代表取締役 山城 悠 氏

当社はイジングマシンや量子アニーリングを始めとした最先端のハードウェア・研究手法を活用し、量子・数理最適化の技術開発と事業開発・ミドルウェアの提供を行っています。
今後は「CaaS」との連携を通じて、高度なコンピューティング技術の民主化が一層進むことを期待しています。

ページの先頭へ