株式会社遠野テレビ 様

簡単で安心な人にやさしいICTを

利用者のニーズにこだわった簡単操作でネットも使えるリモコン

高齢者向けタブレットリモコン「楽タブ」

岩手県遠野市全域をサービスエリアとし、地域密着のメディアとして情報発信している遠野テレビ様。加入者の皆さまに安心と感動を届けるため、番組制作に限らずさまざまな取り組みを行っています。
FNETSは課題解決のパートナーとして、高齢者向けタブレットリモコンを共同で開発。ICTデバイスを通じて、地域の皆様に楽しさと安心を提供しています。

課題
  • 関心を持たれながら、難易度が高く感じられているインターネットの加入率を上げたい
  • 複雑なリモコン操作を簡略化し高齢者の不満を解消したい
効果
  • インターネット利用の敷居が下がり、楽しさを実感して頂く事で加入者が増加した
  • リモコンに関する問い合わせが減少し、簡単に多チャンネル放送をお楽しみいただけるようになった
  • 副次効果として、使い方セミナーの開催を通じ地域の方々の交流の場が生まれた

高齢者のニーズに特化したタブレットリモコンを通して、地域密着のケーブルテレビ事業をサポートしています。

背景

遠野市内84%で約8千世帯が加入する遠野テレビ様。2012年からはインターネットの加入促進を目標に掲げています。加入者に伺うと「パソコンはありインターネットに関心もあるが、よく分からないから踏み込めない」というご高齢の方が多いことが分かりました。
また、多チャンネル契約のリモコンは、どうしても操作が複雑になるため「リモコンの使い方が分からない」という問い合わせも1日に3〜4件寄せられていました。

リモコン操作を簡単にすることと、インターネットを気軽に利用してもらうこと。この二つの課題を解決するツールとして遠野テレビ様はタブレットに注目しました。そこで遠野市全域の情報通信網の整備に携わった実績があり、開発業務も行っているFNETSに声を掛けていただき、タブレットリモコンの共同開発に至りました。

開発に携わった平野様は「FNETSは、私たちの『ご高齢の方のために』という思いに快く賛同してくれました。発注者とメーカーという単なるビジネスの関係ではなく、同じ土俵に立って一緒に考えるパートナーとしてやっていけると確信しました」とおっしゃっています。

株式会社遠野テレビ
専務取締役
(業務執行取締役)
平野 智彦 様

概要

開発にあたっては実際にタブレットを加入者の方に操作していただくトライアルセミナーを実施。
FNETSの開発者も参加させて頂き、ご高齢の方が操作する様子を直接見たりヒアリングしたりしながら製品の仕様を固めていきました。
開発に関わった佐々木様は「FNETSは利用者のニーズにこだわり、ニーズに応える製品づくりを実践してくれました」とFNETSの姿勢を評価してくださっています。

サービスは2014年8月「楽タブ」の名称でスタートしました。タブレットからWi-Fiを利用して赤外線リモコンユニットに信号を送り、そこからSTB(セットトップボックス)に送信する構成です。

リモコンとしての利用だけでなく、簡単にインターネットを利用してもらうために、タブレット起動時のホーム画面の用意や、ホーム画面から簡単にインターネットを利用するボタンを配置したりと、トライアルセミナーで収集した改善点を取り込んでいます。
また、指で画面がタッチしにくい方にはタッチペンを用意し、タブレットが重く感じられる方のためにスタンドを準備しています。

「楽タブ」タブレット端末

効果

タブレットリモコンは61世帯(2015年4月時点)で導入されています。「使い方に関する問い合わせはほぼゼロ。スムーズにリモコンを活用し、テレビを楽しんでいただけるようになったということだと思います」(平野様)。また、加入者の中にはお孫さんとLINEでやり取りをする90歳の男性も。タブレットを活用することによってインターネットの敷居を下げることにつながっています。

遠野テレビ様は、タブレットリモコンの使い方を説明するセミナーを定期的に行っています。「実際に使って納得してもらった上でご契約いただきたいですからね。単に端末を売るだけなく、利用者の皆さんに安心していただくことが大切だと考えています」(佐々木様)。こうしたセミナーはご高齢の方が集まって話ができる、コミュニティになりつつあります。

株式会社遠野テレビ
企画総務グループ
マネージャー
佐々木 浩章 様

今後の展開

地域密着のケーブルテレビとして遠野テレビ様はこれからも、利用者に優しいサービスを提供することを目標としています。その中でFNETSに期待することを伺いました。

「全国にも『リモコンが使いにくい』というご高齢の方が多いはず。遠野テレビでの実績を全国のケーブルテレビ事業者に展開していきたいですね。FNETSの全国に広がるネットワークを頼りにしています。」(佐々木様)

「社会の進歩とともに開発したものは必ず古くなります。新たな技術に関する情報をいただきつつ、実際に使う方のニーズを開発に活かしまた使っていただくというサイクルを大切にしてほしいと思います。今後もパートナーとして、お互いの持つ知識やノウハウを連携させ、より優れたサービスを作り上げたいですね。」(平野様)

今後もFNETSは遠野テレビ様とともに、地域の方が本当に必要とされるコトの創造に力を尽くしてまいります。

株式会社遠野テレビ 様

設立2000年8月
所在地岩手県遠野市松崎町白岩字薬研淵1番地2
資本金9,300万円
従業員数20名(2014年3月末現在)
ホームページhttp://www.tonotv.com/

地域コミュニティに欠かせない存在

2000年設立後2001年に開局。地域のCATV事業者として岩手県遠野市全域をカバーしています。加入率は84%で、その内の8割が多チャンネル契約です。会社方針は「つながる安心、伝える感動」。防災、広報、教育、保健、福祉など各種行政サービスに関する情報発信など地域の暮らしを支えるインフラとしての機能を果たすとともに、住民間の情報交換の場を提供しています。高齢化率は35.7%と、急速に高齢化が進む遠野市において欠かせない存在です。

遠野市公式キャラクター「カリンちゃん」

本事例中に記載の肩書きや数値、固有名詞等は掲載日現在のものであり、このページの閲覧時には変更されている可能性があることをご了承ください。

[2015年7月2日掲載]

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