大分県立 大分豊府中学校 様

デジタル教材で思考力・判断力・表現力の向上と学ぶ意欲の高揚を

基礎的な学力の習得から互いが学び合う協働教育まで次世代型授業をサポート

FUJITSU 文教ソリューション K-12 協働学習支援 V3 マーナビケーション

文部科学省が策定した「教育の情報化ビジョン」をベースに、ICTを活用した学校教育の情報化に取り組んでいる大分県教育庁様。子どもたちの情報活用能力育成の具体的な取り組みの一つとして、デジタル教材「FUJITSU 文教ソリューション K-12 協働学習支援 V3 マーナビケーション」(以下、「マーナビケーション」)が九州で初めて県立大分豊府中学校様に採用されました。
双方向のコミュニケーションシステムと、生徒の理解レベルに合わせた知識習得のサポートで、教育イノベーションの実現に貢献していきます。

課題
  • 双方向型授業を実現したい
  • 既存の学習アプリでは完成済みのため授業にフィットしない場合が多い
選定理由
  • 理科、社会などの基礎科目から技術、体育などの実技を伴う科目まで利用できる
  • 理解度チェックシステムは各学校や先生方のオリジナリティに合わせた教材作成に有用できる
  • システムの構築など先生方の負担が少なく、迅速に利用できる
  • タブレットの機種を選ばないシステムである
効果
  • 授業前のシステム準備などに時間を取られることなく、先生方が指導や議論など授業の「本質」の部分に集中できた

双方向のコミュニケーションシステムと、生徒の理解レベルに合わせた知識習得のサポートで、教育イノベーションの実現に貢献していきます。

背景

子どもたちの情報活用能力を育成していく取り組みの一つとして、ICTを活用した授業実践が全国で進められています。

大分県教育庁様では2013年に教育の情報化推進戦略を策定。次世代型の子どもの学びのスタイル・授業スタイルとして、タブレット端末を活用した双方向の学びの姿を模索してきました。
その推進校に指定された大分県立大分豊府中学校様では、同年10月に電子黒板とiPadを導入しました。同校ではこれまでiPadで撮影した画像を電子黒板で掲示したり、アプリによる数学や漢字を学習したりといった授業活用をしてきましたが、あくまで「個人学習機端末」としての使用が中心。「教室の中で双方向のコミュニケーションができるアプリも試してみましたが、システムの構築に毎回時間がかかり、授業の流れをコントロールしにくいなど課題がありました」と大分県教育庁指導主事の足立正和様はおっしゃっています。

大分県教育庁
教育財務課 情報化推進班
指導主事
足立 正和 様

概要

そうした課題を解決できるシステムとして注目されたのがマーナビケーションです。生徒が答えや意見をiPadに書き込み、校内に設置したマーナビケーションのサーバに一斉送信、その結果を電子黒板に一斉に映し出すことのできるマーナビケーションの意見板を活用すれば、自分の意見をみんなに伝えるのと同時に他者の考えも理解でき、問題解決に活かすことができます。大分豊府中学校教頭の渡辺学先生は「双方向の授業に期待するのは、思考力・判断力・表現力を伸ばすことです。みんなで考え、自由に意見を出し合う授業がこのシステムなら実現できると考えました」と導入の理由を説明されています。

2014年12月に校内にサーバを設置し、80台のiPadにマーナビケーションをインストール。同校の情報化推進担当の渡邉誠先生を中心に授業での活用方法を探っていきました。

効果

渡邉誠先生が最初にマーナビケーションを活用したのは、「土曜寺子屋」という土曜日に行われる自由参加の数学での授業です。2年生の希望者を対象に、いくつかの発展的な問題についてグループでその解き方を考える授業を行いました。

出題されたのは日本ジュニア数学オリンピックの問題。掛け合わせるとある11桁の整数になる10個の数字を求める難問です。
生徒は3人1組で相談し、解答となる数を求めていきます。その間に意見板の準備を進め、数分で各グループの解答が電子黒板に一覧表示されました。生徒たちは各グループの答えの相違点を確認しながら、問題をどう解けばいいのか意見を出し合いました。
渡邉先生は「通常、こうした授業では生徒が前に出て黒板に書いて授業を進めます。マーナビケーションなら手元のiPadからすぐに内容を送信できるので、すぐに説明や議論を進めることができ、授業の『本質』の部分により時間をかけることができました」と評価されています。

大分県立大分豊府中学校
教諭
渡邉 誠 様

「土曜寺子屋」で解答を電子黒板に掲示。
解き方についてみんなで考えました。

先生方向けの研修も実施されました。
「思ったより簡単に使える」と好評で、授業での活用方法のイメージを膨らませていました。

今後の展開

大分豊府中学校様では、2015年度にiPadが120台に増えることに合わせ、マーナビケーションを全教科で活用していきます。もう一つの機能である理解度チェックテストにも「大いに期待しています」と渡辺学教頭先生。
学習履歴を記録できることはもちろん、「問題を教員がカスタマイズできることが大きい」と指摘されています。これまで教員が独自にプリントして配布してきた自作問題をマーナビケーション上に蓄積していくことで、生徒の学習ニーズに応える「大分豊府オリジナル」の問題集を作ることを目指していきます。

指導主事の足立様は、「大分豊府中の成果を踏まえ今後、各校への展開も検討していきます。学校現場でICTを自然に活用し、各校のオリジナリティに合わせた授業を展開していきたいですね。その際にはクラウド型のシステムも検討したいので、FNETSにも協力していただきたいです」とおっしゃっています。

FNETSは今後、授業での本格的な活用をサポートし、子どもたちのより深い学びの実現に貢献していきます。

大分県立大分豊府中学校
教頭
渡辺 学 様

大分県立 大分豊府中学校 様

住所大分県大分市大字羽屋600-1
設立2007年
生徒数360名
校訓感動、理知、友愛

世界標準の学力・人間力の育成を目指す

別府湾に注ぐ大分川が近くに流れる大分豊府中学校は、2007年に大分県初の公立の併設型中高一貫教育校として開校。多くの卒業生が国公立大学を中心に進学しており、また、中高合同の文化祭や体育大会などの学校行事も盛んです。6年間を通じた教育指導で、創造的な知性と豊かな人間性、逞しさを備え、高い志を持って国際社会でリーダーとして活躍できる人材を育てています。

本事例中に記載の肩書きや数値、固有名詞等は掲載日現在のものであり、このページの閲覧時には変更されている可能性があることをご了承ください。
iPadは、Apple Inc.の商標です。

[2015年5月19日掲載]

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