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Ceph Day Tokyo ~新たな進化を遂げる「Ceph」の最新動向を探る~

2016年8月29日、東京都港区のFUJITSU Digital Transformation Centerで分散ストレージソフトウェアCephのコミュニティイベント「Ceph Day Tokyo」が富士通とCephコミュニティ及びパートナーの共同開催で行われました。Ceph Day Tokyoは昨年に続き今回が二度目で、今年はAPACロードショーとして、北京、クアラルンプール、台北、ソウルで開催されたCeph Daysのトリを務める形です。

本イベントでは、Cephコミュニティのディレクター・Patrick McGarry氏(Red Hat)の開会の挨拶に続いて、Cephのエキスパート企業である富士通、インテルと、コミュニティのスピーカー5社が、Cephの最新動向について語り、実際にCephを導入するユーザーやパートナーによる事例も報告されました。

掲載日:2016年9月16日

あいさつ

CephコミュニティディレクターのPatrick McGarry氏は、Cephのプロモーションデモムービーを見せながら、コミュニティの組織と活動を紹介した。338のデベロッパーが53,000を超えるコミットしており、コミュニティは順調に成長していると述べた。通常から月例プレゼンテーションのCeph Tech Talksや、同じく月例のデベロッパーサミットであるCeph Developer Monthlyなどがオンラインで開催され、活発な議論が交換されているという。長年の懸案であったCephFSもJewelで正式サポートしたこと、2017年8月にはボストンでCephカンファレンスが開催されることも告知した。

CephコミュニティディレクターのPatrick McGarry氏(Red Hat)

富士通講演

エンタープライズ対応を果たしたCeph++ アプライアンス ETERNUS CD10000 S2

富士通株式会社
データセンタプラットフォーム事業本部
ストレージ開発統括部 技術部
シニアマネージャー
武田帥仁

最初のスピーカーとして登壇した富士通株式会社の武田帥仁は、まず富士通のCephへの取り組みの歴史を振り返る。最初にCephに注目したのは2010年。ミッションクリティカルのブロックストレージ製品を得意とする富士通が、分散ストレージを実現するための新しい可能性を秘めたオープンソースソフトウェア(以下OSS)のCephと出会う。2011年から社内で研究を開始し、2014年にはCephアプリケーション対応としてETERNUS CD10000 S1をリリース。2015年には第二世代のETERNUS CD10000 S2をリリースした。この間Cephコミュニティにも参加・貢献し、ディスクのパフォーマンス改善やイレージャーコーディングの開発に取り組んできた。

これらの成果を直近12か月間に159コミットを発表。2015年からはCephアドバイザリーボードにも1名が参加し、コミュニティのロードマップについて議論を交わしてきた。

ETERNUS CD10000 S2は、Cephが持つ「高い拡張性」「自動調整」「高可用性」「ハードウェアフレッシュ」などを最大限に活かした、エンタープライズ向けハイパーストレージ製品である。ハードウェアとソフトウェアの協調が取れ、ワンストップのサポートが可能となり、メンテナンスの容易さを実現する。エンタープライズ向けの豊富なツールも用意している同製品を富士通はCeph++と呼ぶ。


エンタープライズ向けETERNUS CD10000 S2の概要

【富士通の導入事例】

Case Study 1 - クラウドサービス事業者
AWS S3ベースのストレージでクラウドサービスを提供する国内サービスプロバイダーの事例

顧客はすでにオブジェクトストレージサービスを手掛けていた中で、二世代目のオブジェクトストレージ導入を考えていた。顧客はオブジェクトストレージのデータハンドリングとしてCephのCRUSHアルゴリズムに関心を寄せていた。NASはメタデータがデータと分かれていて細かい設定が可能である反面、運用が複雑になりがちだ。ストレージが大容量になると、NASのきめ細かさが複雑さとなり、品質の担保が難しくなるが、オブジェクトベースであるCRUSHはデータ とメタが一体化されているため、シンプルな構造を形成できるアーキテクチャーである。また、高可用性という観点ではハードウェア冗長化だけでなく、ノード追加や故障交換などのイベントでの安定した性能を担保したかった。

富士通が提案したのはエンドユーザーからAWS S3互換でのオブジェクトアクセスに対し、10GbE回線で6ノードのHammer0.94.3のCephクラスタで受ける形だ。これによって顧客の期待する性能を安定的に出すことができた。運用に入ってからもトラブルはないという。
「コンフィギュレーションのTipsとしてはメモリ64GB以上のRADOSゲートウェイ3台以上が必要で、データプロテクションはイレージャーコーディング で十分。ティアリングは、Hammerでは注意が必要であることなどがあげられます」(武田)。


サービスプロバイダーのCeph導入の構成

Case Study 2 - ownCloudのPoC(コンセプト検証)事例

ownCloudはOSSで提供される社内外からのセキュアな利用を可能にするファイルサービスである。従来NASを使用していたストレージをCephのオブジェクトストレージに変更。3台のownCloudサーバがデータベースを制御しながらCephクラスタのETERNUS CD10000にアクセスする。RADOSゲートウェイは3台構成で、S3互換APIで通信しながらCephクラスタにデータを蓄積する形である。CephのバージョンはFirefly注1を使用した。このシステムで3万ユーザーが一度にアップデートする負荷テストを行ったところ、ノーエラーで9分間に3万リクエストを処理できた。平均53.9リクエスト/秒を記録し、大量アクセスの負荷にも十分耐えられることが確認された。
他に富士通社内で行われた5多重で、6ノードのHammer0.94.3Cephクラスタの性能テストの結果も発表した。

(注1)Fireflyは2014年5月にリリースされたCephのバージョン。Hammerの二世代前にあたる。


ownCloudのコンフィギュレーション

発展を続けるCephコミュニティ
~整いつつあるCeph利用環境をベンダーとユーザーが語る~

米国 Intel Corporation Jack Zhang氏とインテル株式会社 土屋健氏

インテルにおける費用対効果がよいCephへの取り組みについて紹介した。Zhang氏はIntelのCephへの取り組みのタイムラインと貢献分野を紹介した後で、オールフラッシュのCephのベンチマークを提示。HDDクラスタに対するSSDクラスタのTCOの優秀さはパフォーマンスだけでなく、フェイルレートの改善などにも有効だと述べた。

台湾 InwinSTACK Inc. Vikter Pan氏

OpenStackとCephのソリューションプロバイダーである同社は、Ceph階層化の高性能アーキテクチャーについて説明した。CephプールのOSDは異なるノードから組み合わせることができるため、ストレージノード内のSSD向け、SAS向け、SATA向けのデータを分類し、それぞれのプールに対応させることで、スループットやIOPSの改善を図ることができると述べた。

アーム株式会社 清水章氏

半導体の設計会社として大きなシェアを持つ同社は「ARM上のCeph~スケーラビリティと効率」と題し、プレゼンテーションを行った。IoTの進展により、クラウドの機能がネットワークのエッジでも要求されるようになり「インテリジェントフレキシブルクラウド」が発展するという予測を説明し、ARMベースのストレージで提供されるパートナー企業の高密度高性能ソリューションを複数紹介。ARMベースのCephソリューションはすでに市場に出ており、ARM用Linuxでも今後Cephの普及が増加するだろうと述べた。

サンディスク株式会社 野儀路子氏

同社のThe Infini Flash Systems IF550を紹介した。同製品のハードウェアは3Uの筐体に8TBのフラッシュメモリを8~64枚搭載可能で、100V電源でも稼働可能。ソフトウェア面では50余のパラメーターをフラッシュ用にチューニングし、Ceph管理ツールも用意している。読み込み書き込みで20万IOPSを目標にしている同製品により、データセンターなど大量のデータをCephで管理する場合の運用コストを大幅に削減可能だと述べた。

ノベル株式会社(SUSE) 村川了氏

オープンソースベースのサポートを含むソリューションを提供する同社は、CephプールをiSCSI経由でブロック単位に提供するSUSEエンタープライズストレージと、今後SUSEのパッケージに組み込んでいく予定のエンタープライズ対応が可能なオープンソースのCeph管理ツールopenATTICを紹介した。クライアントはiSCSIからRADOSゲートウェイ経由でマルチパスアクセスを実現することができる。

ビットアイル・エクイニクス株式会社 熊谷育朗氏

データセンター事業者である同社では早い時期からOpenStackに取り組んできたが、データロストせず停止しないストレージを求めていた。グローバルのOpenStackユーザーの6~7割がCephを使用しているという情報を知り、2013年後半から社内向けシステムを皮切りに3つの環境のCephシステムを構築運用してきた。運用知見を蓄積し、社外サービスへ向かう前提で、3番目のシステムはすでに顧客用に運用している。今後はどこまでスケールできるかが課題だと述べた。


Cephに取り組むプレイヤーの多様性と、それぞれの新しい提案がさらなる技術の向上を促進している現状が、参加者との熱心な質疑応答からも窺えた。1日かけて行われたセミナーは、今後のCephのさらなる発展を感じさせるイベントとなった。

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