概要
クラウド時代に最適なストレージ
- 次世代のオープンスタンダードな分散ストレージ技術である「Ceph(セフ)」を採用
- オブジェクトアクセス、ブロックアクセスのマルチアクセスによる様々なニーズへの対応
- クラウド基盤のOpenStack向けの統合バックエンドストレージ(Cinder, Glance, Nova, Swift)を提供
- Amazon S3互換のREST APIにより、クラウドストレージ、ファイル同期・共有など新しいサービスに最適な基盤
- 最小4ノード(物理容量48TB)から最大500ノード(物理容量100PB)までの性能と容量の高い拡張性
- 優れたデータ分散配置技術により、容量の使用状況に応じて自動的に最適な場所にデータを格納
お客様自身によるシステムの監視や調整なしに、高いパフォーマンスを継続的に提供
業務をとめない
- 複数のノードでデータの高い信頼性を確保。データ保護方式としてレプリケーション(2~8多重)またはイレージャーコーディング(注1)を選択可能
- ノードの追加、削減を業務停止せずに容易に実施可能
- ディスクやノード障害時にリバランシング機能により自己修復。故障部品の早急な交換・復旧が不要
- Software Defined技術により、業務停止なく新ハードウェアへのリプレースを実施可能。製品ライフを超える長期保管データでも容易に移行
投資の最適化
- スケールアウト、容量スケールアップの両方に対応したストレージノード(Flexノード)によりスモールスタート、大容量、高性能などお客様の要件に応じた柔軟な構成を迅速に提供
- 豊富な運用管理機能によるTCOの最適化
- 当社の最新ハードウェア上に最適化されたCephストレージを提供することで導入・運用負荷を大幅に低減
かんたん導入・運用
- Cephの商用利用で必要となる全ての周辺機能(運用管理、監視、保守)を提供。お客様自身による構築不要
- 当社独自に拡張されたCLI、GUIにより直感的かつ迅速な作業が可能
お客様による構築・管理業務の負荷を大幅に低減
- ワンストップのサポートサービスが可能
(注1)分散ストレージを構成するサーバ間でデータのパリティを作成することで可用性と容量効率を高める技術。オブジェクトアクセス時のみ使用可能。
仕様・諸元
ノード単体
ノード種別 |
ストレージノード(Flexノード) |
管理
ノード |
モニタ
ノード |
ゲートウェイ
ノード |
物理容量(注1) |
4TBディスク構成時 |
12TB / 28TB / 44TB |
92TB |
140TB |
188TB |
- |
10TBディスク構成時 |
30TB / 70TB / 110TB |
230TB |
350TB |
470TB |
ハードディスクキャビネット数 |
0 |
1 |
2 |
3 |
- |
ネットワークインターフェース |
クライアント接続 |
10GbE×2 |
- |
10GbE
×2 |
10GbE
×4 |
インターコネクト |
10GbE×2(クラスタネットワーク),
1GbE×1(管理ネットワーク) |
1GbE
×2 |
1GbE×1 |
外形寸法
(W×D×H)
[ピッチ数] |
482×770
×89mm
[2U] |
482×770
×178mm
[4U] |
482×770
×265mm
[6U] |
482×770
×354mm
[8U] |
483×771×43mm [1U] |
最大質量 |
27.5kg |
62.8kg |
98kg |
133.2kg |
17.2kg |
17.2kg |
17.6kg |
電源条件 |
電圧 |
AC100 ~ 240V±10% |
相数 |
単相 |
周波数 |
50Hz, 60Hz |
最大消費電力
[皮相電力] |
447W
[482VA] |
808W
[851VA] |
1,157W
[1,208VA] |
1,506W
[1,566VA] |
190W
[192VA] |
194W
[196VA] |
222W
[224VA] |
最大発熱量 |
1,609kJ/h |
2,909kJ/h |
4,165kJ/h |
5,422kJ/h |
684kJ/h |
698kJ/h |
799kJ/h |
周囲環境条件 |
温度 |
15~35℃ (動作時) |
湿度 |
20~80%RH (動作時) |
省エネ法に基づく表示(2011年度基準) |
区分名 |
N |
対象外 |
エネルギー消費効率[達成率](注2) |
0.012
[A] |
0.0097
[AA] |
0.0090
[AA] |
0.0086
[AA] |
- |
- |
- |
(注1) お客様が使用可能な物理容量です。本容量は、1TB=1,000GB、1GB=1,000MBとして計算した値です。
(注2) エネルギー消費効率とは、省エネ法で定める測定方法により測定された消費電力を、省エネ法で定める記憶容量で除したものです。
基準達成率の表示語は、Aは100%以上200%未満、AAは200%以上500%未満、AAAは500%以上を示します。
構成例
ストレージノード数 |
4 (最大500ノードまで拡張可能) |
構成品 |
ストレージノード×4, 管理ノード×1,
クラスタスイッチ×2(冗長構成時),
管理ネットワークスイッチ×1, |
物理容量(注1) |
48TB(最大100PB) |
外形寸法(W×D×H) |
483×771×533mm [12U] |
質量 |
128.4kg |
最大消費電力 |
2.72kW |
最大発熱量 |
9,794kJ/h |
(注1) お客様が使用可能な物理容量です。本容量は、1TB=1,000GB、1GB=1,000MBとして計算した値です。
サポートサーバ/OS
ベンダー名 |
サーバ名 |
OS |
富士通 |
PC サーバ PRIMERGY,
基幹 IAサーバ PRIMEQUEST |
Red Hat Enterprise Linux 7.2
Red Hat Enterprise Linux 7.3 |
その他 |
各社 PC サーバ |
Red Hat Enterprise Linux 7.2
Red Hat Enterprise Linux 7.3
CentOS 7.2
CentOS 7.3
Ubuntu 16.04 |
ベンダー名 |
クラウド基盤ソフトウェア |
Red Hat |
Red Hat OpenStack Platform 8
Red Hat OpenStack Platform 10
Red Hat OpenStack Platform 11 |
補足:サポートサーバ・OS・ソフトウェアの詳細は、弊社担当営業、または販社パートナーまでお問い合わせください。
特長・機能
Ceph ベースのアプライアンス
ICTの進歩に伴い、第三のプラットフォームと呼ばれる新たな分野が注目を集めています。
モバイル・ソーシャル・ビッグデータ・クラウドといった新しい領域において、日々増大する多重多様なデータ要求を前に、格納するストレージにも従来と異なるアプローチが求められています。
こういった課題に対し、クラウド向けストレージとして、実績豊富なオープンソースの次世代分散ストレージ“Ceph”を採用。SDS(Software Defined Storage)のコンセプトを取り入れた、新しいストレージ「ETERNUS CD10000 S2」をご提供します。
基盤となるCephは最新のJewelリリースをベースとし、より強化されたクラウドストレージ向け機能を利用できます。
優れた分散配置技術により、使用状況に応じて常に最適な場所にデータを格納することで高いパフォーマンスを継続的に提供します。また、従来型のRAID機構を使わずにデータをノード間で冗長化し、故障時はデータの冗長性を自動復元することで高い可用性を実現します。さらに、構成変更時のデータ移動を最小限に留め、一般的な分散ストレージと比べて性能影響を大幅に低減します。
冗長化方式:レプリケーション(多重化)
ノードおよびディスク筐体追加による極めて優れた拡張性を備え、最大500ノード・100PBを単一のストレージプール領域として提供できます。また、ハードウェア機器更新時も次世代ノードに順次入れ替えるだけで、移行が完了する新陳代謝を備えており、お客様の投資を保護します。
いずれの場合も、ノード構成の変更に応じてデータの冗長性確保・負荷分散を自律的に調整することから、お客様によるデータ移行作業やシステム停止は一切不要です。
OpenStack 基盤での活用
OpenSt ackで用意されている4つのストレージAPI(Cinder, Swift, Glance, Nova)すべてに対応する高い親和性があり、統合ストレージとして、一台のみでほとんどのニーズを満たすことができる製品です。
OpenStackのストレージ統合により、Swiftへのバックアップや仮想マシン作成に伴うGlanceからNovaのコピー処理をストレージへオフロードできます。ホスト・ネットワーク経由のデータ転送を不要とし、コピー処理に伴う負荷・所要時間を極小化します。
大容量コンテンツの保管
オブジェクトストレージの業界標準プロトコルである REST APIおよび RBD ブロックアクセスに対応し、多くのアプリケーションから汎用的に使用できます。
大容量データを格納することを求められる、アーカイブ、バックアップ、同期型オンラインストレージサービス、コンテンツクラウドなどのバックエンドストレージに最適です。
柔軟なスケールアウトと容量効率の向上
クラウドストレージ業界で最も一般的に使用されるレプリケーション(Triple Mirror等)はもちろん、イレージャーコーディングにも対応。十分な可用性を維持したまま容量効率を大幅に向上させ、旧製品と比べて最大4倍のコストパフォーマンスを見込めます。
冗長化方式 :イレ―ジャーコーディング
また、最小4ノードからスモールスタートが可能で、増設時はノード・ディスク筐体を自由に組み合わせることで、運用ニーズに応じた必要な性能・容量のリソースを追加し、柔軟にシステム拡張できます。
ジオレプリケーション
ETERNUS CD10000 S2はジオレプリケーションをサポートしています。遠隔地に置かれたETERNUS CD10000 S2にデータのバックアップを行うことで災害対策が可能です。
富士通ならではのあんしんをプラス
先進的なオープンソース製品に、富士通ならではの運用性とあんしんをプラス。
Ceph 標準機能をベースとしながらも、独自に拡張された GUI/CLI やログ収集・障害通知といった足回りを富士通にて実装。自動インストーラの採用により、初期構築の工数を30分の1に低減すると共に、運用負荷を大幅に軽減します。
故障等への対応はもちろん、オープンソース運用につきもののトラブル・互換性問題などのお悩みまでを富士通が解決。性能改善などの技術提供やCeph Advisory Boardの一員としてコミュニティに深く貢献している当社が、安定したシステム運用を手厚くサポートします。
導入事例
ニフティ株式会社 様
圧倒的な低コスト、オンデマンドですぐに使えるなどIoT時代に最適!
安心・安全、高信頼の「ニフティクラウド オブジェクトストレージ」を支える