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Fujitsu

Japan

【世界最速・最強のUNIXサーバ「SPARC M12」に込められた決意】
企業がこれからもSPARC/Solarisを安心して使い続けられる理由とは?
業界キーマンが直撃!

クラウドの普及は企業IT基盤の選択肢を増やしたが、オンプレミスも含め、企業のビジネスを中核で支える基幹系システムを安心して任せられるプラットフォームは今もなおわずかだ。その1つである富士通のUNIXサーバが、最新の「SPARC M12」でさらに大きく進化した。企業がクラウド時代も通じて富士通UNIXサーバを使い続けるべき理由、そしてM12の強化ポイントについて業界キーマンが聞いた。

日本仮想化技術
代表取締役 兼 CEO
宮原 徹氏

日本オラクルでOracle DatabaseのPC版およびLinux版のセールス職、マーケティング職などを歴任した後に独立し、日本仮想化技術を設立。現在はオンプレミスからクラウドまで、規模を問わずさまざまなシステムに対してITインフラ構築などのコンサルティングサービスを提供している。「業務で初めて触れたエンタープライズ系OSは(Solarisの前身となる)SunOS 4.1.3」──"Solaris育ち"を自認する。

富士通
エンタプライズシステム事業本部
本部長
福田 真氏

1980年に富士通に入社し、オフコン製品、PCサーバ製品の企画/開発事業に従事した後に現職。ITの世界は日進月歩で新たな技術が登場し、華やかな話題ばかりが注目されがちだが、「それらのイノベーションはお客様がしっかりと守り続けてきた既存のIT資産があるからこそ価値を生む。ハードウェアからOSまで一貫して自社で作る富士通だからこそ、既存資産と先進ITを融合した付加価値の創出を最大化できる」がモットー。

富士通がUNIXサーバの開発/提供にかける想いとは?

「攻めこそは最大の守り」という言葉がある。シンプルかつアグレッシブ、新たな技術が目まぐるしく登場するITの世界にふさわしいアプローチに思えるが、そうは単純にいかないのが基幹系システムの領域だ。企業のビジネスを長年にわたって支えてきた基幹系システムには、寸分の狂いもなく堅牢に守り、安定して運用されるべきデータ/アプリケーション資産が膨大に蓄積されている。これらの資産があるからこそ、企業は安定してビジネスを営みつつ、先進ITによる攻めの経営に乗り出せるのだと言える。

その基幹系システムの資産を徹底して守りながら、さらに独自技術が生み出す付加価値によって企業の"攻めのIT/経営"にも大きく貢献すべく発展を続けているのが、富士通が企業のイノベーションを加速させるプラットフォームとして開発/提供するUNIXサーバ製品だ。最新版の「SPARC M12」では最新プロセッサ「SPARC64 XII」に加え、Software on Chip(SWoC)などの技術を駆使したOracle Databaseの高速化と徹底したコスト削減を実現するなど、さらに大きく進化した。

そんな同製品の動向に注目する業界キーマンの1人が、オンプレミスからクラウドまで、さまざまな規模の企業ITインフラの構築/運用に関するコンサルティングサービスを提供する日本仮想化技術の宮原徹氏(同社 代表取締役 兼 CEO)である。Oracle Databaseにも明るい宮原氏が、UNIXサーバを開発/提供し続ける富士通の想い、そして最新のSPARC M12が企業にもたらす価値について、同社のUNIXサーバ製品事業を率いる福田真氏(エンタプライズシステム事業本部 本部長)に聞いた。

前世代のSPARC M10はシェアNo.1。
富士通はこれからも企業の基幹系システム資産を守り、発展させていく

宮原:クラウドやビッグデータ、人工知能など、ITの世界は今日も華やかな話題が尽きません。ただし、それらの主な対象となるのは情報系システムや社外向けにサービスを提供するようなシステムです。これに話題をさらわれて基幹系システムの領域にフォーカスが当たる機会は少なくなりましたが、エンタープライズITにかかわるCIOやITマネジャー、エンジニアの皆さんはこの領域の話題もしっかりとキャッチアップし、今どのような革新が起きており、それを自社のIT環境にどう生かせるのかを知っておかなければなりません。今回はそうした観点から、富士通のUNIXサーバ、そして最新のSPARC M12についてお話を伺っていきたいと思います。


日本仮想化技術 代表取締役 兼 CEO 宮原徹氏

福田:富士通のSPARC/Solarisサーバ製品は6年連続でUNIXサーバ製品の国内市場シェアNo.1を獲得しています(注1)。世の中には、SPARC/Solarisを使い続けているお客様がまだ沢山いらっしゃるのです。初めにお約束したいのは、富士通は今後も、そうしたお客様の大切なIT資産をお守りしていくということです。なぜなら、そこをしっかりと守り、進化させ続けていくことが、お客様が攻めのITを繰り出す際の起点にもなるからです。

(注1)出典:IDC’s Worldwide Quarterly Server Tracker CY2017Q1

宮原:「しっかりとした守りこそが強い攻めを支える」というわけですね。おっしゃるとおりで、企業のビジネスはまず基幹業務で成り立ち、そこにプラスアルファの付加価値を付けるテクノロジーとして、今ならクラウドも利用したビッグデータや人工知能などにフォーカスが当たっている状況です。私もSunOSの時代からSolarisに触れてきた1人ですが、SPARC/Solaris上に築かれたデータ/アプリケーションは、今も多くの企業のビジネスを中核で支えています。

福田:多くのお客様が、膨大なIT資産をSPARC/Solarisの上に築かれています。近年はそれらの資産を他のプラットフォームに移すことを検討されるケースも耳にしますが、当事者の皆様にお話を伺ってみると、これには2つの大きなリスクがあるようです。


富士通 エンタプライズシステム事業本部 本部長 福田真氏

1つは初期投資で、基幹系システムの資産を移すには莫大なコストがかかります。そこまでして移行すべきプラットフォームがSPARC/Solarisのほかにあるでしょうか? Linuxを検討されたお客様もいらっしゃいますが、プロセッサ・コア単位で最高レベルの処理性能を追求し、堅牢なトランザクション処理によってデータを確実に保護しながら稼働するSPARC/Solarisの世界から、スケールアウトや分散処理による数の論理で性能を稼ぎ、トランザクションの信頼性確保に多くの工夫が必要となるLinuxの世界に移るのは容易ではありません。特に独自に構築したアプリケーション資産が多いお客様ほど苦労されるでしょう。

また、基幹系システムのプラットフォームを変えるということは、それが組み込まれた企業のコア・ビジネス・プロセスも変えることを意味します。ITインフラの変更というIT側の事情により、業務に大きな影響を及ぼすビジネス・プロセスの変更まで行うケースは稀でしょう。そこに投資するよりも、これまで基幹系システムの安定稼働を支えてきたSPARC/Solarisを今後も使い続け、その上でビジネスを発展させていきたいという判断があるのだと感じています。

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