SPARC Enterpriseの本体装置は販売を終了しました。
本製品の後継機種はSPARC Serversです。
2007年9月11日
地球温暖化への対策が求められる昨今、ビジネスを支えるITシステムにも、省電力・省スペースなサーバの採用を検討する企業が増えてきています。このようなお客様の声にお応えするのが、Eco-Friendly Server「SPARC Enterprise T2000, T1000」です。
SPARC Enterprise T2000, T1000の特長の一つは、最大消費電力が220W(注1)という、他社のサーバよりも圧倒的に低い電力消費量です。現在、データセンターなどでは、サーバの小型化により設置面積あたりの消費電力や発熱量が増大し、電力設備や空調設備の増設に迫られています。SPARC Enterprise T2000, T1000は、この電力課題を解決します。
省電力だからといって、性能が劣るわけではありません。むしろ、SPARC Enterprise T2000, T1000は、高スループットを発揮します。その実力は、Webサーバ性能やERPサーバ性能などを示す各種ベンチマークにおいて、高記録を樹立していることから実証できます。
さらに、UltraSPARC T1プロセッサ、メモリ、バスなどにおけるデータ保護機能や、コンポーネントの冗長構成など、業務継続を実現する機能も充実しています。
省電力・高性能・高信頼を兼ね備えたSPARC Enterprise T2000, T1000は、先進のSolaris 10 OSとの組み合わせにより、お客様のビジネス拡大や地球環境の保護に貢献します。
SPARC Enterprise T2000, T1000がもたらすメリット
IT専門調査会社「IDC」によると、2007年第2四半期の世界UltraSPARC T1搭載サーバ (注2)の売上は、RISCエントリーサーバの4分の1を占めています。前年同期に比べるとシェアは約2倍に拡大しており、SPARC Enterprise T2000, T1000は、エントリーサーバ市場で着実に成長しています。
注1:SPARC Enterprise T1000の場合
注2:SPARC Enterprise T2000, T1000 / Sun Fire T2000, T1000
SPARC Enterprise T2000, T1000は、一つのプロセッサに8つのコアを持ち、32スレッドを実行可能な高スループットプロセッサUltraSPARC T1を搭載しています。UltraSPARC T1は73W以下という低消費電力を実現しており、発熱量を抑えることが可能です。一般的に、高スループット化に伴い、消費電力の抑制は難しいとされていますが、UltraSPARC T1はこの2つを両立させました。2コア、4コアが主流の他社プロセッサと比較して、8コアという高密度設計にもかかわらず、高スループットと低消費電力を実現したUltraSPARC T1は、大変画期的なプロセッサです。
また、プロセッサだけでなく、システムレベルでも、圧倒的な消費電力効率を示しています。IBM System p5 510Qと比較すると、SPARC Enterprise T2000は、最大消費電力、最大発熱量ともに約30%も優れており、他社をリードする省電力サーバであるといえます。
SPARC Enterprise T2000 | IBM System p5 510Q(注3) | ||
---|---|---|---|
最大消費電力(W) | 450 | 625 | IBM System p5 510Qより28%ダウン |
最大発熱量(KJ/h) | 1620 | 2250 |
注3:"IBM System p5 510 and 510Q Technical Overview and Introduction"より引用
最大発熱量は、1 BTU/h = 1.05506 KJ/hで換算
このように、SPARC Enterprise T2000, T1000は、1Uまたは2Uというコンパクトな筐体で、高いスループットと、消費電力と発熱量の抑制を実現しています。
SPARC Enterprise T2000, T1000の優れた省電力機能は、お客様にとって大きな課題となっている消費電力や空調設備にかかる電力コスト削減を可能にするとともに、地球温暖化対策の一翼を担います。
SPARC Enterprise T2000は、Webサーバの性能指標であるSPECweb2005において、UNIXサーバで世界最高性能を達成しています。さらに、販売管理アプリケーションの性能を示す2階層SAP SDベンチマークテストにおいても、1CPUで世界最速を記録しています。
SPARC Enterprise T2000, T1000は、圧倒的なWeb性能に加え、ERPなどの業務アプリケーションサーバとしても、優れた性能を発揮します。
Webサーバの性能指標であるSPECweb2005において、SPARC Enterprise T2000は、UNIXサーバで世界最高性能を達成しています。IBM System p5 550と比較して、約2.1倍という圧倒的な性能です。
クライアントから多くの要求を迅速に処理しなければならないWebフロント環境において、UltraSPARC T1プロセッサの特長を最大限に発揮し、高スループットを実現します。
SPARC Enterprise T2000は、販売管理アプリケーションの性能を測定する2階層SAP SDベンチマークテストにおいて、1CPUで世界最高性能となる「同時アクセス数1100ユーザ」を達成しています。他社エントリサーバであるHP Integrity rx2660を凌駕し、IBM System p5 505Qに並ぶ性能値となっています。SPARC Enterprise T2000は、他社サーバが複数のCPU構成で実現するパフォーマンスを、わずか1CPUで実現しています。
このように、SPARC Enterprise T2000, T1000は、オンライントランザクション業務等の分野においても、他社を凌ぐパフォーマンスを発揮します。
測定マシン | 同時アクセス
ユーザ数 |
平均レスポンス時間 | オーダ項目処理件数 |
---|---|---|---|
SPARC Enterprise T2000
(1CPU, 8コア) |
1,100ユーザ | 1.91秒 | 332000 |
HP Integrity rx2660
(2CPU, 4コア) |
1,090ユーザ | 1.93秒 | 329000 |
IBM System p5 505Q
(4CPU, 4コア) |
1,100ユーザ | 1.97秒 | 331000 |
[2階層SAP SDベンチマークテストの測定環境]
SPARC Enterprise T2000:1CPU、8コア、32スレッド、UltraSPARC T1 1.4 GHz、L2キャッシュ 3MB、主記憶 64GB、Solaris 10 OS、Oracle 10gデータベース、SAP ERP 6.0(2005) [認証番号:2007051]
HP Integrity rx2660:2CPU、4コア、8スレッド、デュアルコアItanium2 1.6 GHz、L2キャッシュ2 MB(I) + 512 KB(D)、主記憶 32GB、HP-UX 11iV3、DB2 9、SAP ERP 2005 [認証番号:2007016]
IBM System p5 505Q:4CPU、4コア、8スレッド、POWER5+ 1.65 GHz、L2キャッシュ 1.92MB、主記憶 16GB、AIX 5.3、DB2 9、mySAP ERP 2004 [認証番号:2006046]
SPARC Enterprise T2000, T1000は、データレベルおよびコンポーネントレベルで強固なRAS(信頼性、可用性、保守性)機能を装備しており、高い可用性を実現しています。
ディスク、電源、ファンなどの主要コンポーネントは、冗長化、活性交換に対応しており、万が一の故障に対しても、高い耐故障性を実現します。(SPARC Enterprise T2000の場合)
SPARC Enterprise T2000, T1000は、システム監視機構(ALOM:Advanced Lights Out Manager)を標準搭載しています。ALOMにより、本体装置の状態の監視・制御が可能です。また、LANを経由して、遠隔地からリモートで監視・制御ができるため、万一のトラブル発生にも迅速な対処が可能です。
SPARC Enterprise T2000, T1000は、先進のテクノロジーを駆使したEco-Friendly Serverであり、電力コストの削減などのお客様のTCO削減に貢献します。飛躍的なパフォーマンスと高い信頼性により、Web、アプリケーションおよびDBなど、さまざまな分野でご活用いただけます。
[注記事項]