RHEL5-Xen 仮想マシン機能(1) | RHEL5-Xen 仮想マシン機能(2) |
基幹IAサーバPRIMEQUEST 1000シリーズは、サーバ仮想化機能としてハードウェア機能である物理パーティショニング(PPAR[注1])に加えて、ソフトウェア機能である「RHEL5-Xen 仮想マシン機能」を提供しており、お客様のICTインフラの最適化に貢献します。
(注1)PPAR:Physical Partitioning
「RHEL5-Xen 仮想マシン機能」では、PPARのハードウェア・パーティションをさらに最大60の仮想マシンに分割でき、1台の基幹IAサーバPRIMEQUEST 1000シリーズ上で、多数のLinux OSの同時稼働を実現します。
サーバ | PRIMEQUEST 1000シリーズ |
管理OS | Red Hat Enterprise Linux 5(for x86)
Red Hat Enterprise Linux 5(for Intel64) |
ゲストOS | Red Hat Enterprise Linux 5(for x86)
Red Hat Enterprise Linux 5(for Intel64) |
RHEL5-Xen 仮想マシン機能は、Red Hat Enterprise Linux 5 のVirtualization(バーチャライゼーション)機能のXenをベースとして、性能や信頼性向上のための富士通独自の付加ソフトウェアとサポートとを合わせて提供するものです。
RHEL5-Xen 仮想マシン機能は、物理パーティショニングPPARと共存・併用することができます。処理量の特に多いシステムやレスポンス時間への要求が特に厳しいシステムは、ハードウェアで隔離されたPPAR上での稼働が適します。一方で業務負荷が比較的少なく、昼夜や季節などによる負荷変動を考慮して利用効率を上げたい場合には、RHEL5-Xen 仮想マシン機能の仮想マシン上への収容が適します。
1台のPRIMEQUEST 1000シリーズをPPARで分割し、そのパーティションのいくつかにRHEL5-Xen 仮想マシン機能を導入することにより、PPARと仮想マシンを混在させて同時に稼働させることができます。1台のPRIMEQUEST 1000シリーズでお客様のICTシステムに最適な構成を実現することができます。
RHEL5-Xen 仮想マシン機能では、仮想マシン上で稼働するOSそのものには手を加える必要のない完全仮想化(Full Virtualization)方式を採用しています。一方、完全仮想化方式でしばしば問題となるI/O処理のオーバヘッドを解決するために仮想マシン上で稼働させるOSを改造する準仮想化(Para-Virtualization)方式という技術があります。RHEL5-Xen 仮想マシン機能では、準仮想化方式の良い点を独自の仮想マシン専用のデバイスドライバに取り込むことで、完全仮想化方式の特長はそのままで、準仮想化方式と同等の高速なI/O処理を実現しました。
RHEL5-Xen 仮想マシン機能はハードウェアの冗長化に対応しています。RHEL5-Xen 仮想マシン機能は、冗長化されたI/Oを共用デバイスとして仮想マシンに提供します。仮想マシン上の各OSは冗長化構成を意識することなく可用性が強化されます。
また、仮想マシン上のOSのクラスタ構成にも対応(予定)しており、OSやアプリケーションを含めたサーバの冗長化による可用性の向上を実現しています。
RHEL5-Xen 仮想マシン機能は「ハイパーバイザ方式」を採用しています。ハイパーバイザ方式とはRHEL5-Xen 仮想マシン機能を実現するソフトウェア(ハイパーバイザ)をハードウェア上で直接動作させる方式です。ハイパーバイザは、Intel VT(注3)を利用して効率良く仮想マシンを実現します。仮想マシンをアプリケーションとして動作させる「ホストOS方式」に比べて少ないオーバヘッドで仮想マシンを実現しています。
(注3)VT:Intel Virtualization Technology