AIによるイノベーションの加速

AIは急速にその存在感を強めており、イノベーションや変革を牽引し、競争力を高める起爆剤となっています。 最近ではGPT4.0などの高機能な大規模言語モデル(Large Language Models:LLM)が登場し、AIの活用による競争優位性の構築や革新的な顧客サービスの創出という新たな可能性が広がっています。

こうしたGPTのようなAI技術について、かの有名なビル・ゲイツは「携帯電話やインターネットの登場と同じくらい革命的である」と表現しており、(※1)AIに対する関心の高まりとともに、AIの導入による新世代のソリューションやサービスを生み出そうと試みる企業は増加する一方です。

こうした状況下で、各企業はどのようにしてAIの実装を加速させられるでしょうか。本記事では、富士通がお客様をどのように支援できるかについてもご紹介します。

目次
  1. AI市場の現状
  2. AI導入は目まぐるしい速さで進んでいる
  3. AIイノベーションを加速させるプラットフォーム
  4. 富士通がお客様のAIイノベーションを支援
  5. 終わりに

AI市場の現状

2022年のMcKinsey Global AI企業調査によると、企業の65%が今後3年間でAI投資の増額を見込んでいます。AIの導入が急速に進めば、各企業では競争力を維持するための、新たなAI開発へのプレッシャーが高まるでしょう。上記の調査では、すでにAIを導入している企業においても今後4年間でその利用が倍増する可能性があることを示唆しています。

新しいLLMの登場により、ユーザーと投資家の期待は急速に高まりました。各企業はAI技術を基盤とした、よりスマートかつ革新的で、強力なソリューションやサービスの導入を図らなければなりません。

AI導入は目まぐるしい速さで進んでいる

市場におけるアーリーアダプター(初期採用者)は、以前からAI導入が新たな競争優位性を生み出す可能性を認識していました。

最近の例では、マイクロソフトがChatGPTをベースにした新たなAI支援技術「Copilot」を発表しています。特筆すべきは、同社がCopilotを、Microsoft 365などの多くの人が使用しているサービスに統合する意向があることです。つまり、これが導入されれば、Microsoft 365を日常的に利用している100万を超える企業がAIユーザーとなるのです。Copilotの登場は、本格的なAI導入の実質的な始まりを意味します。この流れの中では、企業は自社のAI導入計画の捉え方を変えざるを得ないでしょう。

これまでのAIの導入は、競争優位性の獲得を目指す企業のみが積極的に進めていたものでした。しかし、AI導入が本格化すると、企業にとって、AIの導入は競争力を「維持」するための前提条件となります。AIに対するイノベーションと投資は、競争力維持を図る企業に不可欠なものとなるでしょう。

デジタルディスラプション(創造的破壊)によって進むAI導入

AIの導入スピードを押し上げる要素の一つにデジタルディスラプション(創造的破壊)があります。AIを早期に導入したアーリーアダプターが、革新的で競争力のある新たなソリューションやサービスを生み出せば、市場における他のプレイヤーの競争力は確実に失われます。一般的に、「被破壊者」の側にいるよりも「創造的破壊者」の側に回るべきと考え、多くの企業が積極的にAIイノベーションを進めることになるでしょう。競合他社によるデジタルディスラプションに対処するため、迅速にイノベーションを起こすことが必要となります。

例えば、製造分野では、AIを活用して自動的に外観品質検査を行う技術が導入されています。検査の生産性や精度を向上させることで検査に伴う人件費を削減するなど、競争力向上に向けた新たな取り組みはすでに始まっています。

AIイノベーションを加速させるプラットフォーム

各企業において、早急にAIによる利益を最大化しつつ、競合他社が導入するAIイノベーションに対処し続けることが重要です。

富士通にはAIプロジェクトに関する豊富な経験があります。例えば、「説明可能なAI」を活用したがんの新たな治療法の開発、二酸化炭素排出量の削減、複雑な取引における不正行為の検出まで、多岐にわたる6,000以上ものAIプロジェクトを世界中のアーリーアダプター企業のお客様に提供してきました。こうした取り組みが、お客様による有益なイノベーションの実現や、お客様が直面する新たな事業課題への対応に大きく役立っていると考えています。

また、富士通では「イノベーションによって社会に信頼をもたらし、世界をより持続可能にしていく」というパーパスを軸に、持続可能なビジネスや社会を実現するため、AI技術の活用方法についても理解を深めるよう努めています。テクノロジーはビジネスを破壊しうる一方で、人々に力を与え、社会に有益な価値をもたらすものであると私たちは考えているのです。

富士通は2023年4月、「Fujitsu Kozuchi (code name) - Fujitsu AI Platform」を発表しました。これは、富士通が研究開発した先端AI技術を迅速に試すことができるプラットフォームです。このプラットフォームを構成するユースケース単位の「AIイノベーションコンポーネント」と富士通のAIコア技術「AIコアエンジン」を活用することで、スモールスタートで高精度な検証結果を得ることができます。「Kozuchi(小槌)」は、日本の言い伝えにある、持ち主が望むものを何でも生み出せる「打ち出の小槌」に由来しています。

製造業、小売業、金融業から、医療、科学研究に至るまで、幅広い分野のプロジェクトに最適なプラットフォームとなっています。

Fujitsu Kozuchi(code name)– Fujitsu AI Platform構成 Fujitsu Kozuchi(code name)– Fujitsu AI Platform構成

富士通がお客様のAIイノベーションを支援

プロジェクトを加速させ、ビジネスや社会に新たな価値をもたらすには、AIプラットフォームだけでは不十分です。信頼できるAI技術を基盤とした、計画から実装までを網羅するエンドツーエンドのアプローチが必要になります。富士通は、独自の包括的サービスやノウハウをワンストップで提供し、PoC/PoVから、大規模なグローバル展開に至るまで、お客様のイノベーションを支援します。また、お客様の投資対効果を最大化し続けるため、包括的なサポートを継続的に提供します。

実績:6,000件以上のAIプロジェクト

富士通は、全世界で6,000件以上のAIプロジェクトの導入実績を誇っています。この経験値をもとにお客様のAIプロジェクトを成功に導きます。

能力:HPCによる因果関係発見を実現するAI技術

富士通は、スーパーコンピュータやハイパフォーマンスコンピューティング(HPC)技術の活用を通じて、因果関係を発見できる独自の強力なAI技術をお客様に提供しています。現在では、HPCの機能を新しいAIベースソリューション基盤に統合する方法について研究を進めています。

先進性:生成AIへの先進的取り組み

驚異的な進歩を続ける生成AIに対して、富士通は企業特有の情報や最新情報を活用できる業務特化型生成AIや、富岳を活用した大規模言語モデルの分散並列学習手法の研究開発を開始し、お客様の複雑な事業課題を解決する生成AIの新技術を創出していきます。

AIトラスト:信頼できるAI技術

AI倫理の問題は昨今、検討すべき事項として重要性を増しており、富士通は業界における同分野のエキスパートとして認められています。確立された倫理慣行を通じて、AIソリューションの透明性を高めるとともに、品質やセキュリティも含めたAIトラストを実現する技術やベストプラクティスを生み出しています。これによって個々のお客様の価値観や期待に合致できるよう努めています。

包括的なサービス

富士通は、包括的なサービスの提供により、ガートナーに代表される主要なリサーチ&アドバイザリ企業から、デジタル/サステナビリティ・トランスフォーメーションにおけるリーダーとして評価されています。

終わりに

冒頭で述べたように、今後10年間でAIはイノベーションと変革を牽引する最も重要な起爆剤となっていきます。各企業には、AIから得られる利益を最大化し、競争力を維持するために、迅速な行動が求められます。

富士通はFujitsu Kozuchi (code name) - Fujitsu AI Platformによって、AIイノベーションの加速、市場投入までの時間の短縮、競争力の維持を支援していきます。お客様がAIへの投資対効果を継続的に最大化できるよう、今後も開発、導入、サポートに関する包括的なサービスを提供していきます。

この記事のポイント
  • AIがもたらしうるリスクやディスラプション(破壊的変化)について理解する。
  • AIの導入方法や導入による効果を検証する。
  • 競争力を確実に維持するため、AI導入のステップを検討する。
  • お客様のAIプロジェクトを加速させ、長期的な投資対効果を実現するために、富士通は、Fujitsu Kozuchi (code name) - Fujitsu AI Platformと関連するサービスをご用意し、豊富なノウハウとともにご提供します。

富士通株式会社 技術戦略本部 主席コンサルタント
Nick Cowell

米国、欧州、オセアニアでの大手テクノロジー企業で勤務した経験を持ち、ハードウェア、ソフトウェア、およびサービス開発に関する豊富な経験を有しています。

  • この記事はFujitsu Blogに掲載された「Accelerating AI Innovation」の抄訳です。
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