テレワークの新しい形 「ワーケーション」を通じて地域貢献を図る

富士通は、2021年に「Work Life Shift2.0」(WLS2.0)発表し、新たな働き方の推進・浸透に向けて日々様々な取り組みを続けています。今回は、「ワーケーション」をトピックとして取り上げ、富士通とワーケーションパートナーシップ協定を結ぶ自治体同士の交流会の様子や、実際にワーケーションを実施した社員の体験談を織り交ぜながらご紹介します。

目次
  1. WLS2.0から約1年。富士通のワーケーション推進状況
  2. 8自治体が一同に集った!「富士通ワーケーションパートナーシップサミット」開催
  3. 社員が語る、ワーケーション体験談
  4. 従業員のWell-Beingが実現したその先に、社会課題解決が待っている

WLS2.0から約1年。富士通のワーケーション推進状況

今、世間一般的に注目されている「ワーケーション」をご存じでしょうか。

ワーケーションとは
  • テレワーク活用により、普段と異なる地域・場所にプライベートで滞在しながら仕事をすることや、業務出張前後に休暇を取得したり休日を利用したりすること

2021年、富士通は働き方改革の本質に迫るべく、従業員が主体的に最適な時間や場所を選択できる働き方を推進する「Work Life Shift2.0」を宣言しました。リアルとバーチャルやWorkとLifeの相乗効果による新たな価値を創出し、Well-Being向上の見本となることで、社会やお客様の課題解決や持続的成長に貢献することを狙いとしています。
そしてこの一環である「ワーケーション」においては、心身のリフレッシュに加え、新たな知見やアイデアを得られる機会として、積極的に活用していくことを推進しています。

実りのあるワーケーションを実施するためには、地方自治体の方々の協力が不可欠です。そこで富士通は全国の地方自治体とワーケーションパートナーシップ協定を締結し、社員の新たな知見の獲得のほか、地方創生や地域課題の解決に向け、各自治体とワーケーションの取り組みを広報するモニターツアーを共同で開催したり、自治体のワーケーション関連情報を社内サイトに掲載したりするなどの取り組みを進めています。

8自治体が一同に集った!「富士通ワーケーションパートナーシップサミット」開催

包括連携協定:大分県、和歌山県。ワーケーションパートナーシップ協定:北海道、東京都、糸魚川市、伊那市、松江市、高知県、江田島市、日向市、長崎県。 富士通ワーケーション協定締結自治体(2023年1月時点)

これまではワーケーションパートナーシップ協定を締結している各自治体と富士通の1対1の取り組みが中心でした。しかし今後は自治体同士の横の連携を生み出すことで新しい可能性を見出せるのではないかという考えのもと、2022年11月にFujitsu Uvance Kawasaki Towerにて「第1回 富士通ワーケーションパートナーシップサミット」を開催しました。当日は8自治体から計13名の方にご参加いただきました。

第1回 富士通ワーケーションパートナーシップサミットの様子

サミットの第一部では、各自治体から最新の取組みを紹介していただきました。同じワーケーションでも「移住に向けた関係人口の創出」や「企業誘致」など、各自治体の目的やアプローチ方法の違いが明らかになり、特に「親子ワーケーション」や「防災ワーケーション」など他地域と異なる取り組みについては、各自治体で大いに刺激になったようです。

第二部では、「ワーケーションを活用して地域の未来を創造する」ということをゴールにディスカッションを実施。チームごとに自治体のあるべき姿を共有し合い、地域活性化とワーケーションに不可欠な要因を掛け合わせながら新しいアイデアやソリューションを検討していただきました。

サミット開催後、参加した自治体からは今回のサミットを開催した意義が感じられるコメントが多数ありました。

糸魚川市様

他の自治体の施策を知ることができた他、担当者と知り合うことができたのは有意義でした。色んな方と情報交換ができ、地方の課題も聞いていただける良い機会になったかと思います。

江田島市様

共通の認識もあれば異なる認識もありました。考え方、今後の施策の改善に役立つ内容でした。

長崎県様

ワークショップでは、富士通の社員様や他自治体の方とディスカッションできて非常に有意義でした。今後は、富士通の社員様と自治体が一緒になって協定先でワーケーションできたら面白いと思います。

松江市様

自治体同士の交流の機会は多くないため、富士通様とのパートナーシップ自治体同士という共通点がある中での意見交換は大変有意義でした。ワークショップでは、何のためにワーケーションを行っているのか意義を再認識することができました。また富士通様や他自治体の担当者様と同じテーマで話すことで交流が深まりました。

ワーケーションパートナーシップ協定参画自治体の皆様

社員が語る、ワーケーション体験談

次に、実際にワーケーションを実施した社員からの声をお届けし、ワーケーションの魅力や地方創生にどのように貢献できるのか、その効果について迫ります。

日向市モニターツアーに参加された本多 雄一さん

――ワーケーション中で、印象深かった出来事は何でしょうか。

地元の方が日向市の日常を伝えてくれようと、市場の競りの見学や、魚の見定め方まで丁寧に教えてもらいました。日向市の方々が我々と、より一層深い関係を築くために何ができるかを一緒に考えてくださり、「観光客」としてではない受け入れ方をしてくれたことに感激しました。

――モニターツアー参加前後でワーケーションへの認識はどのように変わりましたか。

ワーケーション=遊びという概念を持つ人が多いと感じていますが、確かに、普段と異なる環境下で新たに “発見” することを意識して行動しないと単なるリモートワークになりそうです。現地交流を積極的に楽しみ、新たなものを発見する目的で行くと、「地元の人」と「旅行客」を越える深い関係が作れそうです。
また、ワーケーションというと、生産性を上げたりワークライフバランスを整えたりすることをイメージしておりましたが、その真髄は都会で出会えない人々の生活や価値観の違いを感じて、新たな視点を持つことではないかと考えが変わりました。

松江市モニターツアーに参加された市山 雅一さん

――ワーケーションを実施してみて、一番の気づきは何でしょうか。

今回のモニターツアーには5名の社員が参加していました。全員が部署も仕事内容もバラバラでしたが3日間を通じて何となくチームのような一体感が生まれたように思います。複数名で検討しないといけないような業務においては、まずはワーケーションでチームビルディングをするなど、ワーケーションはチームの結束力を高める手段として最適だと思います。また、今回の体験で、コロナ渦を経てテレワークが最適化されている現状であれば、全く問題なく業務遂行が可能だと分かりました。

長崎県 五島列島でワーケーションを実施された折田 真紀さん

――何故ワーケーションを実施しようと思ったのか、その経緯を教えてください。

趣味のスキューバダイビングと仕事を両立させたいと思ったからです。夏のスキューバダイビングは天候や海況に左右されがちなので、ある程度の期間、島に滞在できるとベストです。そこでテレワーク(フルリモート)を活かして、もともと気になっていた五島滞在を計画・実行しました。

――ワーケーションを実施した感想をお願いします。

アクティビティやワークスペースを通じての地元の人との交流や食材・文化との出会いが大変興味深かったです。また私と同じようなワーケーション実践者や移住者との出会いがあり、多様な働き方や生き方について考えさせられました。特に長崎県の五島は移住支援にも力を入れており、ワーケーションから移住まで幅広い選択肢があることに気づきました。
また、ワーケーションは日々の楽しみや心の余裕にも繋がると思います。首都圏かつテレワークだとオンとオフの切り替えが難しかったり、人との付き合いが希薄になったりしがちですが、島暮らしではオンオフをしっかり分け、人や自然との触れ合いによりリフレッシュできました。特に朝早く起きて海に行ったり、夜は山に登って星を鑑賞したり、休日は地元の方の釣りに同行して、最後には美味しい魚や焼酎を頂いたりと、都会には無い新鮮な暮らしを満喫しました。

左:日向市モニターツアーにおける朝市見学
右:松江市モニターツアーにおけるマインドフルネス(ヨガ)体験

従業員のWell-Beingが実現したその先に、社会課題解決が待っている

ここまで自治体同士の交流会や社員のワーケーション実体験談を通してその魅力や効果についてお伝えしてまいりましたが、富士通ではWLS2.0の下、ワーケーションだけではなく、他にも働き方のスタイルを多種多様化させる取り組みを続けています。

取り組み具体例
  • 単身赴任の解消や地方創生支援のための遠隔勤務の推奨、シェアードオフィス利用の推進、副業の推奨、男性育児参加率100%の推進 等

WLS2.0が最終的に目指すのは一人一人のWell-Beingの実現です。従業員のWell-Beingの実現なくしては、社会課題解決に貢献できないという想いからです。今後も富士通はWLS2.0で自らの変革を継続しながら、事業ブランド「Fujitsu Uvance」で掲げるビジネスの確実な成長と、持続可能な未来の実現を目指していきます。

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