働き方や暮らし、ビジネスを「Digital Shifts」することでニューノーマル後の世界へ

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富士通は、誰もが夢に向かって前進できるサステナブルな社会の実現に向け、事業ブランド「Fujitsu Uvance」を策定しました。フジトラニュースでは、Fujitsu Uvanceを構成する7つの重点注力分野について連載でご紹介します。

第5回の今回は、持続可能な社会に向けて、業種、国を越えて、企業の変革と人々の働き方・暮らしを支えていく「Digital Shifts」のビジョンについて、富士通執行役員常務CIO(兼)CDXO補佐の福田 譲より紹介します。(Fujitsu ActivateNow2021 Key Focus Area Sessionsより)

目次
  1. 変化の時代を乗りこなす鍵になる「ヒト」と「データ」
  2. 「Work Life Shift」により、働くことと暮らしをもっと豊かに彩れる世界へ
  3. 「Data Driven Management」により、データを価値あるものに変える
  4. 「Beyond the New Normal」の時代に向けて進んでいくために必要なものとは

変化の時代を乗りこなす鍵になる「ヒト」と「データ」

期せずしてやってきたコロナ禍は、いずれやってくる価値観や生活スタイルの変化を数年間はやめたといわれています。コロナ禍以前の人々の行動や価値観は、会社へ行く、学校で学ぶなどあらかじめ決められたノーマルいわば普通があり、概念も固定されていました。それがコロナ禍によって行動が制限されたことで、今までの「普通」が変化し、価値観が変わり始めています。
例えば、リモートワークは、単に自宅で働くという場所の変化だけではなく、会議の仕方、資料の作り方、イベントのあり方、上司と部下の関係など多くの物事を同時にかつ強制的に変えました。わたしたちの価値観も確実に変わり始め、すでにニューノーマルに順応しているといっていいのです。

そして、ニューノーマルのさらにその先にある「Beyond the New Normal」では、「普通」という価値観そのものがなくなり、行動や価値観が多様化し、それが変化し続ける世界になります。そのような変化の時代を乗りこなす鍵になるのが「ヒト」と「データ」です。より自分らしい、より良い働き方や生活を願う「ヒト」の視点と、その状態や変化を機敏に察知する「データ」の視点です。「Digital Shifts」では、この2つの視点に着目しました。

「Work Life Shift」により、働くことと暮らしをもっと豊かに彩れる世界へ

まず、「ヒト」の視点で考えてみましょう。仕事、教育、医療あるいは日々の暮らしが社会のデジタル化とともに、場所を問わずに便利になっていくことによって、もともとは一人一人が多様な価値観を持つ私たちは、多様な生活スタイルへと変わっていくでしょう。人の価値観や行動の変化は、私たち個人の生活の変化にとどまらず、私たちの働き方にも大きな変化をもたらします。様々な仕事から物理的な制約が取り払われ、仕事と生活のバランスや両立が大きく進化していきます。リモートテクノロジーとアバターとが掛け合わされることで、住んでいる場所や年齢と全く関係ない仕事や職場環境が誕生するであろうことも、その一例です。
そのような中、富士通は働くことと暮らしをもっと豊かに彩れる世界を目指し、2020年7月に働き方と働きがいを変えていく「Work Life Shift」を自ら実践することを発表し、取り組んでまいりました。

Work Life Shift ~働くことと暮らしを、もっと豊かに彩れる世界へ~

経営層と社員が一体となって、人事制度、オフィス環境、IT環境、働き方、そしてカルチャーの変革に取り組み、一年前とは大きく変わり、90%を超える社員が働き方や生活が変わったとポジティブに受け止めています。今年はさらに、評価制度の変更、リーダーシップスタイルの進化、社内SNSの活性化、モダンな働き方を実現するクラウドサービスの導入などを進めています。
これらを実践した結果、お客様へおすすめできることを4つの視点で拡充し、提供していきます。
働く人の幸せは企業の成長を支え、社会に新しい価値を与えていきます。

「Data Driven Management」により、データを価値あるものに変える

続いて「データ」の視点です。
経営資源には、ヒト・モノ・カネ・データの4つがありますが、めまぐるしく変化を続ける不確かな時代に重要なものがデータです。データは増え続けるものですが、なかなか価値に変えられない課題がたくさんあります。データが散在して繋がっていない、古いデータしか上がってこない、データだけ見ても価値にはならない、データを扱える人材が足りない、そもそもデジタル化ができておらずデータがない。一足飛びに魔法のようにデータを価値に変えられるようにはなりませんが、それを価値に変えるにはビジネスやマネジメント、人材をデータ駆動型に変えていかなければなりません。ますます変化のスピードが速まる時代、データへの取り組みは待ったなしではないでしょうか。

富士通では、企業内でバラバラに存在していた異なるシステムのデータをつなぎ、その企業の置かれている環境を理解するための膨大な外部データを組み合わせて分析することで、新たなインサイトをもたらしています。
たとえば、グローバルなコメ取引では、関係者間でのアナログなやりとりや情報の断片化がビジネス機会を妨げていましたが、売り手や買い手のみならず輸送や金融を含めたコメ市場を取り巻くステークホルダーをデジタルでつなぐ業界横断の取引プラットフォームを構築することで、取引機会の増大を実現しました。
「Data Driven Management」によって変化し続けるデータをつなぎ、経験や勘ではなく、ファクトベースの意思決定を可能にし、経営、ビジネスの現場、業界や社会を変革します。

Data Driven Management~不確かな時代をデータで切り拓く~

「Beyond the New Normal」の時代に向けて進んでいくために必要なものとは

ニューノーマルのさらに先へ進んで行くには、ビジネスや社内の状況をスピーディに捉え、そこから仮説を立てて手をうち、その有効性をデータを通して観察して軌道修正する、このサイクルをいかに素早く回せるかが大きな力になります。データに光を当て、データに真実を語らせることで、データを味方に付ける経営へ変換を行う。それがデジタルトランスフォーメーションの一丁目一番地です。
今後、確実にコロナ禍は収束し、新たな時代がやってきます。
コロナ禍によって私たちの行動や価値観は変わりつつあり、すでにニューノーマルの時代に入っています。我々はさらに先を見据え、私たちの働き方や暮らし、そしてビジネスを「Digital Shifts」することで、「Beyond the New Normal」へとみんなで進んでいきたいと考えています。

富士通株式会社 執行役員常務
CIO(最高情報責任者)、CDXO(最高デジタル変革責任者)補佐
福田 譲
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