プレスリリース

2013年8月12日

仲多度南部消防組合様より
消防救急デジタル無線システムを受注

富士通ネットワークソリューションズ株式会社(本社:神奈川県横浜市、代表取締役社長:飯田 春幸、以下 FNETS)は、このたび、仲多度南部消防組合様(本部:香川県 仲多度郡 琴平町、消防長:森本 守)より消防救急デジタル無線システムを受注しました。

本システムは、災害活動において、消防指令センターと消防活動隊との間の重要な連絡手段として用いられる無線交信設備です。FNETSは、2014年4月の運用開始を目指し、システム設計・構築、機器設置工事、試験・訓練、システム切替を行います。

今回、仲多度南部消防組合様は、電波法26条に基づく周波数割当計画の改正により、従来のアナログ通信方式からデジタル無線の新システムに更新します。新システムは、株式会社富士通ゼネラル( 注1 )が開発した高出力・低消費電力型無線装置などを採用し、従来のアナログ無線システムをベースとした消防救急活動計画を変更せず活用できるシステムとなります。これにより、高い秘匿性による傷病情報など個人情報保護の強化や、無線チャネルの増加による消防救急活動の効率化、大規模災害時における通信輻輳(混線)の回避などを実現します。

FNETSは、今回の仲多度南部消防組合様のシステム受注をファーストモデルとし、消防救急デジタル無線整備ビジネスを拡大していきます。

背景

消防救急無線システムは、消防・救急事案における出動指令の音声・情報送受信や、災害出動時の連絡など、高い即応性を求められる各種活動の中で、連絡手段として重要な役割を担っています。

仲多度南部消防組合様は、仲多度郡 琴平町、まんのう町の2町で構成される消防組合で、1本部・1出張所を管轄地域内に配備され、日々の災害に対し、円滑な活動・対応を実施されています。

従来の消防救急無線は、アナログ通信方式により、音声主体の運用が行われていましたが、2008年5月、電波法26条に基づく周波数割当計画が改正され、アナログ周波数の使用期限が2016年5月31日までとされました。このため、仲多度南部消防組合様におかれましても消防救急無線のデジタル化を進めていくことが必要となりました。

新システムの特長

1. 消防救急活動の継続性を重視
    新システムは、従来のアナログ無線を利用した仲多度南部消防組合様の消防救急活動計画が変更とならないよう、1基地局・1前進基地局( 注2 )のシステム設計となります。消防本部庁舎に無線回線制御装置などの主要設備と基地局無線装置、前進基地局に基地局無線装置を配置、活動車両(消防車・救急車)に車載型移動局無線装置を設置します。
    さらに、デジタル無線特有の機能(グループセレコール、無線機ID連携、移動局チャネル管理など)を活かし、既設の指令台と密な連携を実現します。

2. 高出力・低消費電力型の無線装置を採用
    消防救急デジタル無線装置は、割当周波数帯域や構成方式の違いから、従来のアナログ無線装置に比較し、伝搬距離の短縮や消費電力の増加、無線装置サイズの大型化などが懸念されていました。
    今回、株式会社富士通ゼネラルが開発した、高出力・低消費電力型でアナログ無線装置と同一サイズを実現した車載型移動局無線装置を採用することにより、上記の課題を解決し、新システムでも消防組合様の従来の運用方式の継続が可能となります。

3. 無線交信における秘匿性の向上
    消防救急無線のデジタル化により、秘匿性が向上します。さらに、セレコール機能( 注3 )の実現により、秘匿性を向上させ、傷病情報などの個人情報保護の強化が可能になります。

4. 無線チャネルの増加と通信輻輳の回避
    アナログ通信方式からデジタル化への変更により、活用できる無線チャネル数が増え、増大する消防救急活動の効率化が期待されます。さらに大規模災害時でも通信輻輳が回避できます。

5. 卓上固定型移動無線機による安全性の向上
    基地局や、指令センター設備などの異常時には、卓上固定型移動無線機を簡易基地局として構成でき、安全性を向上することができます。

6. 広範囲な移動局間通信
    アナログ無線では、移動局間の通信が移動局間の直接通信による狭いエリアでの無線運用となっていましたが、デジタル無線では、基地局無線機の折り返し機能となり、広範囲なエリアでの通信が可能となります。

FNETSは、今後、仲多度南部消防組合様とともに、さらなる消防活動業務の効率化を追求し、本件をファーストモデルとして消防救急デジタル無線整備ビジネスを拡大していきます。

注釈

(注1)株式会社富士通ゼネラル:代表取締役社長 村嶋 純一、本社 神奈川県川崎市。
(注2)前進基地局:主基地局の電波が届かない地域をカバーする補完基地局。
(注3)セレコール機能:活動隊(消防車両など)を限定して無線交信を行うための機能(オプション機能)。

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東日本本部 営業統括部 営業支援部
TEL:045-752-9737




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